シベリヤ最後の帰還兵

第一章　鉄格子の中で
人道なき拷問
地獄の責め苦
凍る夜空のもと
逆境下の至福
破天荒の理不尽
　
第二章　裁かれた神
重労働二十年
おかされざる領分
ソ連刑法五十八条
まぼろしの兵団
　
第三章　真夏の悪夢
明日なき前途
あますぎた軍部
戦況を知らぬ兵隊
開拓団の光景
国民にツケが
　
第四章　広野の彷徨
迫りくる戦車
忘れえぬ厚情
食をもとめて
　
第五章　落日の満洲
懐かしの地もまた
うるわしき人
砲撃のあとで
略奪と暴行の巷
恩愛の絆たちて
　
第六章　哀しき虜囚
鉄条網の中の再会
つかのまの喜び
嘘でかためた約束
抑留生活点綴
　
第七章　赤旗の嵐
思想改造の波
憎むべきヒゲ
極悪反動の烙印
　
第八章　力との闘い
収容所群島事情
静かなる蜂起
鎮圧部隊出動
苦節十一年の果て
　
あとがき