図書タシャ ノ トッコウ000053710

他者の特攻

サブタイトル1~10
朝鮮人特攻兵の記憶・言説・実像
編著者名
山口 隆 著
出版者
社会評論社
出版年月
2010年(平成22年)11月
大きさ(縦×横)cm
19×
ページ
422p
ISBN
9784784515028
NDC(分類)
210.75
請求記号
210.75/Y24
保管場所
閉架一般
内容注記
参考文献:p421-422
和書
目次

はじめに
 
第一章 「失郷民」のアリラン―卓庚鉉(光山文博)の沈黙
知覧の富屋食堂
知覧から鉾田へ
二度目の知覧
『ホタル帰る』
『日本交響楽』
誰がアリランを聴いたのか
アリランの歌
京都在住の在日朝鮮人
「失郷民」のアリラン
自己責任
実像を求めて
日本人による抱擁
帰郷記念碑
 
第二章 特攻は何を目的に行われたのか
戦術としての特攻
「死」の自己目的化
責任回避の仕組み
服従の軍隊
「志願」というレトリック
「志願」の実態
特攻の矛盾
沖縄戦
本土決戦
特攻の目的
天皇と特攻
犠牲と成果
 
第三章 日本からの「逃亡」―金尚弼(結城尚弼)の計画
「志願せよ」
学徒兵
朝鮮人学徒動員
特操
二重の差別
苦悩
最後の面会
分けられた部隊
詳細な遺書
遺書と戦史
逃亡か、特攻か
日本からの「逃亡」
辛島驍の「手記」
中国認識と朝鮮認識
何のために、誰のために死ぬのか
 
第四章 植民地―人の支配と被支配
「他者」の受容と征服
植民地と天皇制イデオロギー
日本人の不安と恐怖
「内鮮一体」の矛盾
植民地近代化論
労働力の動員
軍事動員
名前の問題
朝鮮人特攻戦死者
 
第五章 日本人になろうとした少年―朴東薫(大河正明)と尹在文(東局一文)
少年兵
大空への憧れ
「内鮮一体」を信じた少年―朴東薫(大河正明)
「内鮮一体は嘘だ」
利用された「死」
日本人になろうとした少年―尹在文(東局一文)
妹の証言
少年は日本人になれたのか
 
第六章 特攻と死者の序列化
特攻の特別視
死者の序列化
死は等しく「鴻毛」であった
安上がりな作戦
物語のはじまり
物語の終焉と復活
再生産される物語
 
第七章 「天皇のために死ぬことは、できぬ」―崔貞根(高山昇)の死の実相
『開聞岳』
二人の共通点
日本軍の軍人になった理由とは
「天皇のために死ぬことは、できぬ」
なぜ突入したのか
「北上中の敵船団を発見、突入する」
四月一日、沖縄本島
四月二日、徳之島
唯一の証拠
「被弾」と「自殺」
遺族の証言
父親の死
天皇は神ではない
主体の分裂
日本は負ける
二通の公文書
二重構造
坂井保一の証言
記録と記憶
通信距離
別のルート
苗村七郎からの電話
ターニングポイント
確認者
結論
 
むすびにかえて
「大東亜聖戦大碑」
無断刻銘
チェチャングン(崔昌根)の怒り
 
〈資料〉特攻戦死者とされる朝鮮人の名簿