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沖縄一中鉄血勤皇隊

サブタイトル1~10
学徒の盾となった隊長篠原保司
編著者名
田村 洋三 著
出版者
光人社
出版年月
2010年(平成22年)12月
大きさ(縦×横)cm
20×
ページ
406p
ISBN
9784769814870
NDC(分類)
219.9
請求記号
219.9/Ta82
保管場所
閉架一般
内容注記
参考文献:p404-406
和書
目次

序章 地獄の戦火の中でも
尊称で呼ばれる人
第十代配属将校
六〇年後の慚愧
際立つ英姿
三司官・与那原良矩の遺言
腐り切った太平の世に
 
第一章 憧れの青年将校
“個人情報隠蔽法”に抗して
沖縄戦七ヶ月前の赴任
眉目秀麗・容姿端麗
厳しいたばこ検査
「礼儀を正しくすべし」
二軒目の下宿
粗末な校庭壕を憂慮
 
第二章 サシバの渡りと“10・10”空襲
タカの群れ縫うグラマン機
茶湯崎橋下に避難
死屍累々の那覇を脱出
カートホイール(車輪)作戦始動
遅れた沖縄防備
県民受難始まる
学童疎開船「対馬丸」の悲劇
寝耳に水の大空襲
 
第三章 一中壕を掘る
国を護る気概
軍司令部壕より早い着手
三つの壕の配置と構造
地中四八メートルの苦闘
軍司令部へ日参
役得あった軍作業
ヤギ汁会ストライキ
「「覆水盆に返らず」
 
第四章 学び舎を襲う戦雲
教育界揺るがせた富川清事件
二人の校長・胡屋朝賞と藤野憲夫
修業年限を一年短縮
学徒出陣・英語排斥
英語主任・仲田精利教頭の苦悩
仲田教頭、薩南の海に死す
「軍神・大舛大尉に続け」
青春のレジスタンス
「春よ いずこ」
 
第五章 養秀寮寮監
秀才集う
「養秀寮讃歌」
寮にも軍人・軍属
肌身離さず許嫁の写真
背中の銃創
兄さんのような人
精強・第九師団去る
県民の運命に破滅的な影
念願の熊本帰郷ならず
 
第六章 熊本のアスリート
城南町のまともな応対
郷里は熊本県杉上村
夢に現れた笑顔の中尉
“長崎の女”から電話
美人の母親似の良か男
陸上競技と剣道の選手
「大神宮」から旅立ち
ブーゲンビル島でのすれ違い
“墓島”から沖縄へ
弟・篠原久司の死を追って
大村大空襲
久司の死の真相
“身代わり”の悲劇
 
第七章 揺れた学徒動員構想
県庁連絡員に一九生徒
垣間見た非常事態
島田知事のソフトな考え
軍命で学徒隊の構想一変
勤皇隊の編成準備進む
用務員一家を気づかう
“上陸空襲”始まる
 
第八章 見通していた敗戦
学徒召集の司令官“敵前逃亡”
後手に回った召集令状
死への使者
一年生を帰宅させる
「集団自決」検定は官僚の陰謀
「ああ、もう駄目だーっ」と告白
 
第九章 鉄血勤皇隊隊長
「日本一の卒業式」
最初の軍務はドラム缶運び
三個小隊と炊事班を編制
厚生事務官、隊員数を水増し
数十人を帰宅させる
「篠原先生は命の恩人」
子供みたいな兵隊出現
教導兵の鉄拳制裁始まる
 
第十章 “鉄の暴風”と米軍上陸
絶望的な彼我の戦力差
戦死、戦傷第一号
肥後もっこすの本音と建前
第二、第三小隊壕間貫通に全力
遺書を書かせる
遺骨代わりの形見
 
第十一章 惨めな戦場生活
命がけの飯上げ
キャベツ事件
泥とシラミにまみれ
教導兵の暴力に泣く
救いなき対戦車肉弾訓練
 
第十二章 手づくりの墓標
二等兵父子の別れ
養秀寮ついに炎上
隊員に初の犠牲者
脱走と懲戒免
無煙炊事場を造る
勝ち組と負け組に二分
教導兵に鉄拳制裁
 
第十三章 情けの除隊命令
首里燃ゆ
“養秀一族”の戦時日記
一中炎上は四月十八日
「海邦養秀」との別れ
「敵の死角に入れ」
保線任務で前線へ
病気の隊員に除隊の勧め
一九人を一挙除隊
 
第十四章 相次ぐ犠牲に苛立つ
勤皇隊に本部を設置
前線へ戦闘部隊を誘導
無煙炊事場で五隊員死傷
“南部落ち”のサイは振られた
当番兵に思いやり
衛兵所で七隊員死傷
二度目の一喝
「負け戦」と断言
 
第十五章 本部、保栄茂へ撤退
戦闘部隊へ分散配属
「生あれば又も会わんと」
首里よ、さらば
石畳道とも別れ
隊列を気づかう
グスクと御嶽の壕
束の間の楽園
 
第十六章 首里復帰を拒否
県民無視の南部落ち
重傷者を“善処”
篠原隊長のけじめ
もう一つの慚愧
分散隊員の情報入らず
野重一隊員の動向
親友母子との別れ
他隊学友の消息
 
第十七章 郷土部隊かく戦えり
廃墟と化した王城の地
継子扱いの永岡隊
永岡隊の記録発掘
教員と官公吏の部隊
金城和信校長一家と共に
御陵跡の指揮班壕
弾雨の中、移動また移動
父との再会と別れ
安国寺に死地を求め
「最後衛中隊となれ」
あの世を垣間見る
安国寺壕を脱出
 
第十八章 当てどなき戦場彷徨
勤皇隊本部に再び南下命令
先発隊、真壁へ
ただ一軒、戦火に耐えた金城家
ミニ斎場御嶽
四年越しの「伊原壕」確認
自らの戦没地を予言
本隊、新垣へ
先発隊と本隊の再会ならず
 
第十九章 島尻に死す
島尻南西端の喜屋武村へ
長門の大小堀家
入隊しなかった者の煩悶
最後の恩情
「おかあちゃーん」と三度
篠原隊長の最期
本部、島元家へ移動
隊長の“死に土産”
迫る劫火
藤野校長の最期
 
第二十章 それぞれの地獄
先発隊、伊原壕を脱出
国頭への突破ならず
味噌に救われた死に病
勤皇隊本部、ついに四散
棄てられて生きる
“善処”を逃れる
挙手の礼で友と訣別
重傷の友と断腸の別れ
一人ぼっち南部落ちの果てに
永岡隊長の最期
 
終章 戦没者墓苑に眠る
生還を待ちこがれた両親
早かった収骨の試み
み床の上を渡る潮風
 
あとがき
 
参考文献