証言 第11集(1997)
〔巻頭言〕核と“恨(はん)”からの解放めざして―ヒロシマ・ナガサキ、アジア・太平洋の死者たちと共に―(鎌田定夫)
非核世界への悲願と現実(杉江栄一)
「ヒロシマ」と「アウシュヴィッツ」―その比較可能性問題から―(芝野由和)
広島平和宣言(広島市長・平岡敬)
長崎平和宣言(長崎市長・伊藤一長)
特集 広島原爆ドームと長崎原爆中心碑―ヒロシマ・ナガサキの原点 その光と影
広島原爆ドームと長崎原爆中心碑の光と影(濱崎均)
原爆ドーム「世界遺産」化と本島論文(鎌田定夫)
本島論文に対する抗議文(広島原爆被害者団体協議会定期総会)
原爆ドームの世界遺産化と被爆者(久保浦寛人)
本島さんの文章に思う―原爆を落しめた者は誰か―(小林文男)
ヒロシマの加害(舟橋喜恵)
「原爆ドーム」の世界遺産化の意味―「反原爆の碑か「イバラの冠」か「謝罪の碑」か(舟越耿一)
〔証言’97座談会〕長崎原爆中心碑の意義と保存運動のもたらしたもの
ナガサキからの道(永見津平)
爆心地に立って(杉本雅親)
「長崎新聞」にみる原爆中心碑の投書―その分析と市民の動向―(末永浩)
証言編I 五十二年、あの日は今も胸に燃えて
長崎原爆「永遠」に忘れじ(川下市郎)
信じてもらえない浦上縦断(証言者・森口一則)
家族十人白骨となりて(証言者・中村重光)
長崎工業学校幸運の生存者(証言者・宮崎米敏)
核のない世界を願う―ブラジルの被爆者として―(証言者・石橋テル子)
すべては炎と灰の中に(田代那津子)
一家二十名の悲しみ(松尾幸子)
あの日の証言
被爆の一日(堀正興)
福屋デパート内は死の地獄(井上照次)
大火傷の弟と邂逅、母は行方不明(野口知子)
二百体を荼毘に付す(森住薫)
あの日私は―山里国民学校 当時一年生~六年生
小学四年生の夏(西村昭夫)
悪夢の日から五十年(田平稲子)
子らよ平和の鐘を鳴らせ―原爆被爆五十年に記す―(中村一俊)
証言編II 過去を見つめて今を生きる
一滴の水の縁(福井史郎)
角田先生の思い出(故 川又敦子)
五十二年を生きる(加藤力男)
五十年目の証言
爆風で布団に巻かれ転がる(新宅洋子)
二度と被爆者をつくらないために(土田康)
〔スライド証言〕被爆者・半世紀のいま(東京都原爆被害者団体協議会)
未来を展望して―反核・平和運動
チェルノブイリ事故を考える―現地での経験から―(芦澤潔人)
フランスでのちょっと気になる話(鶴文乃)
「トンボが消えた日」…を終えて(徳永理美)
〈ルポ〉結審を迎えた長崎原爆松谷訴訟(木村英昭)
松谷訴訟意見陳述 核兵器をめぐる国際状況と松谷訴訟における政府の考え方(池田眞規)
須磨子なお生きてあり―「傷だらけの手」アメリカ巡演のこと―(豊後レイコ)
生命のあるかぎり核実験に抗議する―岡村進さんの遺志を継ごう―(今田斐男)
絶えることなき平和への心―教育と文化
羽ばたけ折り鶴―長崎からベラルーシへ―江原進
被爆瓦をありがとう―貝塚市第二中と吉山秀子さんとの交流―(家永浩)
たいらせんせいのおはなし(小一)(おかとうみな)
見学旅行で学んだこと(小四)(田中瑞紀)
原爆の話を聞いたボリビアの日系の子供たち(末永浩)
大学生の「平和」意識と平和教育―愛知教育大学の「平和学」講座を通して―(土屋武志)
〔詩〕原爆資料館(竹之内笑美)
〔詩〕ガラスの気持ち(谷口幸太郎)
憎き原爆!許せぬ原爆!戦争を絶て!―五十二年目の原爆忌・嗚呼―(峯川登志治)
〔短歌〕そこにいる死者(竹山広)
原爆・平和の歌二十首(歌の実短歌会)
原爆忌俳句八十句(第四十三回長崎原爆忌俳句大会作品抄)
〔詩〕おとうと(橋爪文)
〔短歌随想〕被爆者とともに(その4)(是永光男)
〔童話〕明日が来なかった子どもたち(鶴文乃)
〔詩〕語り部(やまだゆうこ)
〔創作〕形見(篠垤潔)
〔’97夏・新刊書紹介〕
『原爆と文学―1997年版』『冷戦後の日本と沖縄―その自立・共生・平和の展望』
『忘れじのヒロシマわが悼みうた』『ヒロシマの歩んだ道』『ガイドブックながさき―被爆と戦争の跡を歩く』
『アジアの戦争被害者たち―証言・日本の侵略』『原爆を子どもにどう語るか』
『空白の二〇時間』『ヒロシマは語る―平和学習のために』
〔資料〕
全国被爆者健康手帳交付者数等調
長崎市被爆者法区分分別表
核保有国の核弾頭数
非核化地帯運動新段階へ
声明・核兵器禁止条約の早期締結への交渉を求める二十三カ国提出の決議案支持を要望する
声明・長崎市の、署名コンピューター入力に対する抗議文
憲法じゅうりん沖縄差別の暴挙に抗議する
声明・アメリカ政府の核実験再開企画に抗議し、その中止を要求する
核兵器政策に関する要望書
■長崎の証言の会案内/「証言’98」原稿募集
■編集後記(濱崎均)