トレイシー

プロローグ　丸裸にされた日本列島
爆撃目標としての「皇居」
暗号名「トレイシー」
アメリカは捕虜から何を聞きだしたか
　
第一章　秘密捕虜尋問センターの罠
ロンドン
ワシントン
私書箱６５１、トレイシー、カリフォルニア
海軍日本語学校
ある尋問官の回想
エンジェル島
　
第二章　空母「飛龍」と潜水艦呂号第６１の男たち
捕虜第一陣
ミッドウェーの敗者たち
潜水艦乗組員の悲劇
太平洋艦隊司令官ニミッツ大将の訪問
真珠湾の零戦操縦士
　
第三章　A-airシリーズと爆撃目標情報
サイパン陥落
合同攻撃目標グループ（JTG）
記憶で描かれた詳細なスケッチ
狙われた航空機製造工場
　
第四章　陸軍省日本資料会議
集結した「日本の専門家」たち
日系二世の語学兵に下された密命
　
第五章　ワシントンの日本人捕虜第一号
知りすぎた男、海軍大佐沖野亦男
「フォート・ハント」での尋問
最高位将校の天皇観
よくしゃべる捕虜たち
「打ち首」事件と「誤れる優越感」
　
第六章　ブロッサム
サイパン・ブラックラジオ
グリーンズ・エリア
「こちらは新国民放送であります」
　
第七章　硫黄島の秘密
最激戦地からの生還者
明かされた最高機密
ウッダード大尉とリフェルダッファー中佐
　
第八章　盗聴された大島浩大使
ベルリンからワシントンへ
緊迫した国際情勢のもとで
収容所を揺るがした「原爆投下」
Uボートの「戦陣訓」
捕虜が予言する占領後の日本
　
第九章　それからの太平洋戦争
厚生省援護局からの照会
牧野一則上等兵曹はなぜ射殺されたか
内藤義雄の「長い旅」
フィッツシモンズ陸軍病院の真実
　
エピローグ　尋問官長ウッダードと靖国神社
過去を消した情報将校
靖国神社の存続は誰が決めたのか
　
あとがき
主要参考文献・資料
取材・資料協力者