図書センジカ ノ ケイザイガクシャ000053183

戦時下の経済学者

サブタイトル1~10
中公叢書
編著者名
牧野 邦昭 著者
出版者
中央公論社
出版年月
2010年(平成22年)6月
大きさ(縦×横)cm
20×
ページ
244p
ISBN
NDC(分類)
332
請求記号
332/Ma35
保管場所
閉架一般
内容注記
和書 展示資料
目次

まえがき

序章 河上肇と第一次大戦
ナショナリスト・河上肇
第一次大戦の勃発
奢侈の廃止による資本の創出
総力戦としての貧乏退治
戦時下日本の経済思想の先駆け

第一章 陸海軍と経済学者
陸軍の経済認識
陸軍秋丸機関(陸軍省主計課別班)の結成
有沢広巳の総力戦観
秋丸機関の研究
経済分析以前の問題
研究の結論と反応
研究目的の食い違い
戦術レベルでの秋丸機関の利用
海軍のブレーン・トラスト
戰後への遺産

第二章 経済新体制をめぐって
経済新体制をめぐる論争
柴田敬-一般均衡理論とマルクス経済学の統合
ケインズ理論の問題点
柴田の日本経済分析
日本経済新案
新体制運動のなかで
山本勝市-社会主義者からその批判者へ
「巨大な社会」としての現代社会
資本の稀少性
社会主義経済計算論争の紹介
国家のための経済自由主義
統制経済への批判
アンシャン・レジームとしての経済新体制
経済計算論の政治的利用
独占資本主義の克服と新自由主義

第三章 思想戦のなかの経済学
思想対策の手段としての経済学
文部省・国民精神文化研究所の経済学
「純粋経済」と「政治経済」
方法論としての「純粋経済学」
イデオロギーとしての「純粋経済学」
経済学の「政治化」
大熊信行の「政治経済学」
-ラスキンと政治経済学
難波田春夫の「日本経済学」
-日本神話・風土・講座派マルクス主義
「日本経済学」の呪縛
自由と統制のダブルバインド
「近代経済学」へ

第四章 「近代経済学」の誕生
「近代経済学」という言葉
高田保馬の苛立ち
経済学の混乱と体系化
高等試験(高文)の経済学
経済学の制度的発展
経済理論書の翻訳の促進
制度的発展を可能にしたもの
「近代経済学」の超克
「近代主義」批判
「近代経済学」の誕生

終章 高橋亀吉と第二次大戦
高橋亀吉の敗戦後研究
「日本の実情」に合った経済学の欠如
高橋版『貧乏物語』
利己主義と刑罰による経済運営
戰後への連続

あとがき
人名索引