図書タッタ ヒトリ ノ ヒキアゲタイ000053104

たった独りの引き揚げ隊

サブタイトル1~10
10歳の少年、満州1000キロを征く
編著者名
石村 博子 著
出版者
角川書店
出版年月
2009年(平成21年)12月
大きさ(縦×横)cm
20×
ページ
354p,図版2枚
ISBN
9784048850421
NDC(分類)
789.2
請求記号
789/I78
保管場所
地下書庫和図書
内容注記
主要参考文献:p349‐354
和書
目次

序章
一九四六年秋 一〇歳 満州曠野
一九七五年四月 四〇歳 ソ連邦南部
二〇〇七年 七二歳 浦賀
一九一七年ロシア革命~
 
第一章 ハイラル最後の日
一九四五年八月九日、朝、草原
ソ連軍侵攻
ママがいない
街が壊れている
浅野部隊の最期
「死んでいる道」
八月九日、午後
八月九日、日暮れ、ハイラル郊外
紅蓮の炎が駅をなめていた
今すぐ逃げなさい
もうハイラルには戻れない
チチハルからハルビンへ
北満のパリ・ハルビン
ママが迎えに来るまで待とう
 
第二章 コサック最後の少年
この子はコサックとして育てる
近衛騎兵の祖父、フョードル
最後のコサック村・三河
サムライとコサックの血を受け継ぐ
コサックを利用する関東軍
コサックの騎馬訓練
お前の馬はお前が”作る”んだ
草の海を駆ける
コーリャ、アリョシカ、パシェカ
「大きな家」だった母、クセーニア
ビジネスに長けた父、仁吉
軍都ハイラル
二つの世界を行き来する
堅苦しい日本
伝統の祭典ジキトフカ
秘密の村「チョール」と祖父の最期
戦局悪化・南方に送られる兵士たち
 
第三章 ハルビンの孤独な日々
ハイラル陥落
囚人兵と遊ぶ
混沌の街を駆ける少年たち
バザールのかっぱらい集団
ソ連軍から砲弾を盗む
引き裂かれた家族
死体から金歯を抜く
父の帰還
クセーニアは生きている
大河スンガリーと太陽島に包まれて
仁吉、肖像画家となる
学校なんてつまらない
結局は一匹狼なんだ
狙撃
おじさんは何も言わずに死んでいった
ぼくは日本に帰る
 
第四章 追い払われて
ハルビン出発
引揚列車
ロスケの世話なんかできるか
小僧、ポーズやるぞ
奇妙な軍隊とともに
 
第五章 満州一〇〇〇キロ、独り歩き
単独行
線路、太陽、木、そして風と雲
死体から靴をもらう
野宿
親子連れが惨殺される
煙の違いからロシア人の家を捜す
本領発揮
川の音や匂いを感じる
命がけで川を渡る
クルミとリジーナ
ぼくだって日本人なのに…
うつぶせにした死体に十字を切って
死体を埋葬するクセーニア
足取りを支えたコサックの子守唄
下を向くな、大人のように死んでしまうぞ
ピンチになってもにっこり笑え
おまえは皆と歩いている
人間がいちばん恐ろしい
二度目の置き去り
足を痛めたことは一度もない
一〇〇〇キロの曠野を踏破する
初めて日本の大人にほめられる
今夜消えていく少年
 
終章 「古賀正一」から「ビクトル古賀」へ
親戚の家を転々と
『静かなるドン』
ソ連占領下のハイラルとクセーニア
レスリングとの運命の出会い
ハイラルからの手紙が届く
八年ぶりの母子再会
レスリングで開花する
日本人初にして最強のサンビスト
四一連戦オール一本勝ち
最後はロージナ
 
番外編 コサックの流転、ラーパルジン一族の物語
無頼の徒から騎馬戦士へ
ツァーリは主人ではなく契約相手だった
軍団組織と民主的な自治
逆転する力関係、鎮圧される反乱
シベリア踏破はコサックが果たした
アムール川を越え、清国と衝突
移住するラーパルジン一族
革命・抹殺・封印
復興
 
あとがき―少年ビーチャとビクトル
 
主要参考文献