世代を超えて語り継ぎたい戦争文学
はじめに
なぜいま「戦争文学」か(澤地久枝)
何を学ぶべきか(佐高信)
五味川純平の章
忘れられた作家
おいたち
梶は一%の事実、九九%の理想
文壇に黙殺された一匹狼
「戦争は経済だからな」
日本への「移住」
軍隊で問い続けた“人間の条件”
軍隊体験は人を変えた
軍隊という「飼いならされた群」
『人間の條件』が受け入れられた理由
軍隊経験を引きずる読者
軍隊内部のリアルな描写
孤立し、潰される悲劇
五味川純平と政治
死者たちの思い
人間をまるごと描く
石原莞爾の腰砕け
阿片と五族協和
「戦争の昭和」の入門書
勝つ戦争ならよいのか
国境を越えていた人
孤独な死
鶴彬の章
鶴彬との出合い
厳しい時代の石割桜
初期のロマンティックな句
軍の中でも抵抗
作品から
一叩人のこと
鶴に生き、鶴に死んだ人
高杉一郎の章
ソ連への公平な目
パンが多ければいい政治
ソ連将校が食べ物をねだる
プーシキンのために
エスペランティストとして
ジャーナリストとしての高杉
原民喜の章
原爆の光景を描く
昂りのないリアリティ
民喜と女性
原民喜の最期
「ヒロシマ」を描いた作品
大岡昇平の章
スタンダールへの傾倒
俗をくぐった屹立
召集と家族
戦後の執筆活動
若い人たちへ
選択の自由がなくなるとは
徴兵から逃れ続けて
『俘虜記』と『レイテ戦記』
大岡昇平アンソロジーを
引き金を引かない時
オーウェンの詩
個々人の行動を具体的に書く
旧軍人たちの嘘
人間の複雑さ
餓兵
生き残った者の責任として
幸田文の章
二つの「後」の物語
夫を亡くした女たち
千代紙のマッチ箱
厳しさと情愛と
人の生命を丁寧に見送る
小林勇への手紙
城山三郎の章
一〇代で戦争と出合って
軍国少年・少女の戦後
『落日燃ゆ』と『男子の本懐』
「消耗品」の地獄
やさしさと孤独
取り上げたかった作家たちの章
なぜ今、戦争文学か
吉村昭の『戦艦武蔵』
終生残る罪責感
イマジネーションを広げて
あとがき
あなたへ(澤地久枝)
戦争で得をするのは誰なのか(佐高信)
紹介された本