幻の東京オリンピックとその時代

はじめに（坂上康博／高岡裕之）
　
第1部　オリンピックの政治的中立性！？
IOC会長バイエ＝ラトゥールから見た東京オリンピック（中村哲夫）
イギリス協調外交と東京オリンピック――「自然死」を待つ帝国（青沼裕之）
　
第2部　東京オリンピックの衝撃
東京オリンピックのインパクト――スポーツ空間と都市空間の変容（石坂友司）
二つの東京オリンピック――広告グラフィズムの変容とプロパガンダ（竹内幸絵）
アジアのオリンピック・東亜競技大会――紀元二千六百年の祭典（小澤考人）
　
第3部　総力戦とスポーツ界／武道界、都市
大日本体育会の成立――総力戦体制とスポーツ界（高岡裕之）
武道界の戦時体制化――武道綜合団体「大日本武徳会」の成立（坂上康博）
標的としての都市――厚生省による運動施設拡充政策の展開（坂上康博）
都市の思惑――名古屋市瑞穂運動場の誕生（高尾将幸）
　
第4部　統制と奨励の諸相
学生野球の国家統制と自治――戦時下の飛田穂洲（中村哲也／●刀（くぬぎ）俊雄）
関西メディアと野球――戦時下の甲子園大会を中心に（西原茂樹）
量産される集団体操――国民精神総動員と集団体操の国家的イベント化（佐々木浩雄）
　
あとがき（坂上康博）