悠久の中国大陸に生きぬいて
- サブタイトル
- 中共留用八年間の記録
- 編著者名
- 戌亥 吉春 著
- 出版者
- ジャニス
- 出版年月
- 1997年(平成9年)5月
- 大きさ(縦×横)cm
- 22×
- ページ
- 293p
- ISBN
- 4896107098
- NDC(分類)
- 916
- 請求記号
- 916/I59
- 保管場所
- 閉架一般
- 内容注記
- 昭和館デジタルアーカイブ
第一章 ソ連、対日宣戦布告
ソ連軍侵入
関東軍司令部の使役
陸軍病院での惨劇
貨物廠にあふれる物資
第二章 孟家屯より撤退開始
ソ連軍との一戦に備え、野戦病院設営の命令
四平街駅で日本降伏を知る
第三章 「通化市」に到着。ソ連軍の管理下に入る
野戦病院開設
屍体の処理
ソ連軍の武装解除を受ける
赤十字病院と改名、ソ連軍将校とパーティー
ソ連軍撤退、国民党の横暴
第四章 八路軍(共産軍)通化市を占領
数時間で国民党軍を捕虜に
残酷物語(土葬屍体を掘り起こす)
第五章 中共軍に徴用される
負傷者救助に深夜に収容所へ
「田村収容所」での工作開始
樽井(妻の旧姓)一家との出会い
第六章 樽井家の変遷
敗戦までの一家の状況
敗戦による急変
難民収容所へ
一家は二道江へ移動
母を慕って通化の街へ
第七章 結婚と通化事件の前兆
二人の交際
柴田軍医少佐による固めの盃
日本人蜂起の噂
第八章 通化事件(二、三事件)起こる
国民党に操られた元関東軍藤田参謀
暴動計画発覚し「田村」は足止め
事件の最中、田村での一夜
朝鮮部隊に連行され、死の拷問
奇跡的に危機一髪を救われる
救った女隊長は妻の幼馴染み
一変した処遇と取り調べ
真夜中の惨事
中共軍監獄へ移される
しらみとの生活
釈放が近いか?
釈放の喜びと、宿無し
第九章 再び中共軍に戻る
医政課問診部に勤務
駅勤務中に喘息発作
通化撤退、臨江へ
第十章 「臨江」にて(病院勤務と、妻の妊娠)
連日麻酔無しで足を切断
妻の妊娠
「同志」の言葉について
第十一章 「大湖」に移動
臨江の激務より解放されて
全員引揚げる肉親と涙で別れる妻
密命を帯びて潜入(隠匿医療材料の調査)
大湖撤収の日近し
第十二章 昔、抗日軍の根拠地「長白」を目指して
長いさすらいの旅が始まる
妻に異変、本隊を離れ二人で残留
運命論を噛みしめて
ラジオ真空管を豚肉と交換
辛い担架の旅始まる
雪中に狐を射止める
豪雪の中、担架隊員の抵抗
牛橇の旅
日本帰りの少年飛行兵に出会う
第十三章 白頭山の麓、「長白村」に到着
牛橇の旅の終わりに霊峰を見る
本部に到着、感激の出迎え
診療所勤務と学習生活
北朝鮮へ深夜の密行
長男、芳秀誕生(一九四七年三月三日)
第十四章 中共軍の大反撃始まる
この当時の東北地方の戦況
メーデーの大会における蒋教導員の演説
五月の薫風の中、長白から反撃へ
途中喘息発作で死の苦しみ
第十五章 「大栗子」に到着、砲弾、手榴弾製造開始
満州国皇帝溥儀が捕らえられた街
夜中に妻の生地、北鮮中江鎮に潜入
民間中国人の助産を命ぜられる
戦況(毛沢東戦法による効果)
後勤部兵工廠の増産状況
芳秀の急性中耳炎(乳嘴突起炎)
四平街攻防戦激化
第十六章 「輯安」に移転
国境の街、古代遺跡の街
芳秀のむずかりで妻の懐妊を知る
ドラム缶の風呂場作り
青酸カリの恐怖と米軍機関砲弾の破裂
激烈、人民裁判に参加
仲秋の月見(隠しラジオで日本をしのぶ)
全東北解放目前に迫る
スパイ摘発
火薬爆発、血の海
激戦の末、遂に全東北を解放
解放戦争は中国本土(関裏)へ
「北京」の解放と、次男幸秀誕生
輯安解散か? 北への移動を拒否
第十七章 「安東市」へ移動
海に近い街、祖国に近い街で勤務
中華人民共和国の誕生
第十八章 「瀋陽市」へ移動(北への配転拒否)
軍籍を離脱「日僑管理委員会」へ
日僑管理最高責任者を単独訪問
中国人社会での職さがし
第十九章 「撫順市」へ単身赴任
消火器の製造販売を計画
いよいよ販売開始、売れ行き順調
涙声の電話、次男幸秀、急性肺炎で入院
第二十章 引揚げまでを「撫順」でと決心
家族を撫順へ。孤児二人も
消防署の消火器認定制近づく
公開テスト中に消火器が爆発
発売禁止、事業はストップ
生活不安で「蠅取り紙」を売る
医療職員募集に応募する
第二十一章 国営セメント工場「第四水泥廠」職員に
セメント工場の診療所勤務に決定
朝鮮戦争勃発。引揚げに影響か?
中国人民志願軍が鴨緑江を渡る
生活の安定と、朝鮮戦争の影
されど妻達が社交ダンスに熱中
米軍機の毒虫散布事件
仕事への熱意と思想への自己批判
紀薬剤師のアヘン盗用問題
日本人会の集会に参加
業務の改善と紀薬剤師の活躍
やけど患者の処置で査問会へ
職員家族(幼児)の治療について
紀くんの広報活動と、党員籍取得
紀くん、火災中の火薬庫へ、死を覚悟
平凡な生活の日々、妻のアルバイト
鬼の攪乱か、妻の発病
妻と栄子、国慶節のパレードで舞う
夜中の工場で宙ぶらの屍体降ろし
第二十二章 引揚げ問題始まる
公安局の日僑調査の噂
故郷へ初めて手紙を出す
故郷より手紙届く
政府、引揚げの公開調査
妻の懐妊、引揚げは三月
突然、引揚げが五ヵ月延期に
妻、七ヵ月の腹でアイススケート
ハルピンより重患、我が家へ
兄の手紙で両親の死を知る
妻、三人目の男子を出産
第二十三章 いざ祖国へ。さようなら撫順よ
祖国への引揚げのため、撫順市を去る
天津市で六日間の接待を受ける
さらば、中国の大地よ!(興安丸で一路日本へ)
母国「舞鶴港」の土を踏む
あとがき
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