図書アル ヘイタイ ノ カイコ000052332

ある兵隊の回顧

サブタイトル1~10
大陸転戦とソ連抑留の記
編著者名
榎本 弘 著
出版者
[榎本弘]
出版年月
1970年(昭和45年)9月
大きさ(縦×横)cm
20×
ページ
317p
ISBN
NDC(分類)
916
請求記号
916/E63
保管場所
閉架一般
内容注記
非売品 歩兵第百十四聯隊第七中隊歴戦譜:p305‐314
和書
目次

まえがき
 
一 応召から小倉連隊へ――軍隊生活の哀歓
召集令状遂に来る
小倉歩兵第一四連隊へ
生活激変への適応
ドロボーとベラボーの違い
早飯、早糞と入浴
個人の意志は抹殺
私的制裁の哀歓(その一)
戦友愛ということ(その二)
三八式歩兵銃どの(その三)
軍隊の要領と階級制度
要はずるけない精神力
兵隊のささやかな慰安
楽しみと苦しみと
幹部候補生のこと
 
二 四月攻勢から深●(しんせん)作戦――戦地ではじめて祖国愛を知る
戦地へ、泌々知った祖国愛
上陸第一夜緊張に困憊
東莞の第七中隊へ配属
分隊員などの思い出
戦争でもできるだけ殺すな
伯父に似た捕虜の刺殺
敵の四月攻勢を先制討伐
ある川土手の悲劇
建築美の中山大学へ移動
待望の広東市内警備
第一回の深●(しんせん)作戦
 
三 黒山戦記――敵の夜襲と友軍の誤砲撃
日英会談決裂の波紋
はじめて敵陣の下をくぐる
暗夜の敵前に渡河点を捜索
死の黒山へ辿りつく
腸を抉る天皇陛下万才
虚しさだけが残る―斉藤少尉外戦死
敵の追尾攻撃に悩む
友軍誤砲撃の真相
黒山戦余聞(その一)
黒山戦余聞(その二)
 
四 深●(しんせん)作戦から増城警備――生と死のギリギリの間
中島連隊長と広東補充のこと
ふたたび深●(しんせん)へ―敵味方の大混戦
生と死の間―中原伍長戦死
無念な沙頭角の苦戦
軍の慰霊祭と黄花岡の顕彰碑
増城の暮よ今いずこ
認識票を紛失して安堵す
 
五 大迂回の翁英作戦――敵の冬季攻勢を破砕する
首途で敵の猛攻を受く
白壁の一軒家に突撃
凄絶な劫火と馬斉山越え
敵前の歩哨で眠る
作戦間の餅搗き風景
野戦病院での敵襲騒ぎ
捕虜の首を刎ねる軍医
 
六 賓陽作戦へ急反転――第五師団の救援に
欽県へ無血の敵前上陸
白梅を帽子にさして
神経麻痺して無感動
爆撃の壮観を実地にみる
見はるかす敵の遺棄死体
広島第五師団の苦戦
帰途の行軍の楽しさ
傑作「大隊長のバカヤロー」
 
七 朱村、石橋頭、増城警備――敵襲と少数討伐の危険
糞に群がるクリークの鯉
敵の諜報網と性糧隊のこと
満期帰還と敵襲―植木曹長戦死
マラリヤの三日熱に苦しむ
珍果茘枝と楊貴妃
増城の思い出(その一)
増城の思い出(その二)
 
八 香韶ルート遮断作戦――バイアス湾から黄埠警備
ルビークインで飯を焚く
海賊船の襲撃に逢う
勝手の悪い海上戦斗
勇敢なる敵の指揮官
石川一等兵のこと
展望哨での大失態
富田中隊長の温情と名言
待望の祖国への帰還
不名誉な満年一等兵
 
九 南支の回想――火野葦平氏の思い出ほか
大神曹長と慰霊碑の建立
蘇芳花、罌粟、白菊
火野葦平氏の思い出(大神記)
英語を話す老人と幼児
恐るべき中国人の自信
黄埠の思い出
野菜、果実、魚の話
野糞と中国の便器について
野戦の入浴と対聯のこと
強い軍隊と弱い軍隊
戦死者についての諸説
祭兵団の兵と激論
 
十 再度応召し満洲警備――山下奉文将軍と語る
牧丹江の独立守備隊へ
澄谷寅太少尉の知遇
歩哨のかずかず
覆面将軍山下奉文
期せずして将軍と語る
財閥の痛罵と金の糞壷論
芸者に捧げ銃する歩哨
綏芬河に戦車壕を補強
柴河分哨の狼とノロ
陰湿な兵隊の報復
宝林と掖河の分哨
前後不覚の大酒乱
重営倉と戦友愛
村上隊の思い出
樺林から鏡泊湖へ
 
十一 ソ連抑留記――春なき忍苦の二年間
晴天の霹靂、ソ連軍の侵入
張り子の虎の関東軍
終戦の詔勅下る
武装解除から忍辱の行軍へ
東京ダモイの儚い夢
運命の骰子は投げられた
第一号は発狂死
死の苦しみのベルマ作業
親切なアンドレーの忠告
危うく命拾いをする
吹雪による食糧の杜絶
脱走者は狂っていた
苦心して壁新聞を作る
アメリカ製品の氾濫
飢餓との戦いに勝つ
営内勤務も楽じゃない
朝令暮改でムダが多い
兵隊は何でも発明する
栄養失調に二つの型
幼稚なソ連の医療施設
発疹チブスと突撃の綺譚
フンガリーへ移動
忍苦を託す乾燥場の詩
民主主義運動はじまる
資本主義か社会主義か
反動として密告される
ダモイ切符のための民主運動
民主運動の逆もどり
ダモイは職業による優先順位
待望の帰還組に入る
二年ぶりにシベリヤ沿線をみる
バザールにみる生活水準の低さ
ナホトカで総仕上げ
忍苦のシベリヤよさらば
祖国の土がみえた
腹の立つCICの思想調査
戦友の証言に救わる
生きていることの喜び
CICに関する余談
ソ連人の性格(その一)
ソ連人の性格(その二)
鎖国主義か無知か
アチキ・ニナーダと便所のこと
寒気と粗衣・粗食に耐えるが
度肝を抜くフリー・セックス
 
十二 シンガポール攻略からビルマ転戦――富田第七中隊長記
南支をあとにマレー半島へ
敵前渡河の準備に苦心
シンガポール島へ突入して負傷
中隊全滅を思い自決を覚悟
ビルマへ転戦する
第七中隊は第六中隊となる
ミイトキーナ死守戦とその後
最後の大隊長水口大尉の書簡
 
十三 歩兵第百十四聯隊第七中隊歴戦譜
 
あとがき