祖国はるかなり
目次
まえがき
I 中国・朝鮮
中国の電話局で日華親善に努めて(岡本ミエ)
シベリアに抑留されて(福本恵美子)
日中戦争さなかの上海で(山下久子)
八路軍の看護婦として(原恵子)
日本人として生きた私(沢田幸子)
四十年ぶりに永住帰国して(新井芳子)
運命の三八度線(松本つた子)
父の国・母の国(鶴岡かな)
二度の戦争に翻弄されて(野坂志都恵)
II 樺太
サハリンの姉と四十二年ぶりの再会(小倉富子)
ソ連軍司令部に留置されて(輪島静子)
望郷の樺太(中島銀子)
III 台湾・フィリピン・南洋諸島
台湾での戦前・戦中・戦後(玉元ツル)
今も続く台湾の同窓生との友情(片山キミ子)
二つの国で両親を失って(山中恵子)
フィリピンでの収容所生活(比嘉初枝)
フィリピンと沖縄のはざまに立って(匿名)
教え子たちと逃げた悲しい日々(吉岡シズコ)
テニアンでの捕虜生活(翁長芳子)
故郷サイパンに眠る父母と三人の弟たち(喜屋武初子)
IV アメリカ・ペルー
ゴールデンゲイト国立墓所に立ちて(山下妙子)
ペルーからアメリカ、そして運命の分かれ道(平良芳子)
ペルーより日本の土を踏みしめて(長尾百合香)
V 占領下の日本
生きていて良かった(平瀬文子)
肌黒きわが子と生きて(小林ミチ)
BETWEEN TWO WORLDS(アイバ・ローズ・保坂)
フィリピンと日本の懸け橋に(庄司マリ子)
国籍のカベは厚かった(平安グロリア)
体験なき戦争を背負って(大塚和江)
VI 座談会 ボーダレスの時代めざして(バーバラ・寺岡/秋山栄子ほか)
VII 解説 世代をこえて 国をこえて(鶴見和子)
≫コラム≪
新夕張炭鉱で(山田志づ)
律ちゃんと朴さん(小林悦子)
真っ赤なトマトの柄の標準服(尾崎佐和子)
ロシア人の誠意(斉藤昌子)
ベルリンに赴任した夫を待って(遠藤純)
日系一世、二世、三世の思い(松浦純子)
イギリス紳士の大伯父のこと(赤松珠枝)
基地の町の薬局から(雇地たつ)
駐留米軍三十家族との出会い(加藤ヒサ)
子供のみた最北の基地の町(遠藤和子)
スーベニアで働いて(大津美代子)
あとがき
編集後記
寄稿者一覧
装幀(高久省三)
表紙イラスト(前田寛)
本文イラスト(五来尚子)