映画「大大阪観光」の世界
はじめに―昭和十二年のモダン都市へ…(橋爪節也)
I 「観光映画」という迷宮―『大大阪観光』の世界―
II 「大大阪観光」を解読する
いざ大阪へ―陸から/海から/空から―
大阪到着、第一歩を踏み出す前に―歴史の都とモダン大阪―
大阪市内交通案内所―駅前で路線図を手にする―
大阪市営高速鉄道、地下鉄は進む―拓く軌道は浪華のほこり、讃えよ地下鉄スピード時代―
難波から新世界へ、通天閣へ―民衆娯楽の聖地―
大阪市立美術館―登場は一瞬。待望された美の殿堂―
大阪市立動物園―最新式の動物王国の誕生―
阿部野橋から住吉大社へ―ラッシュの名所と摂津一宮
四天王寺―庶民に親しまれた“仏法最初”の寺院/室戸台風の爪痕
高津宮―“民の竈”古代神話と商工業イメージの融合
大阪城天守閣―豊臣・徳川よりも壮大に―
大阪府庁と日本放送協会大阪放送局―白いタイルのモダニズム―
造幣局と明治天皇記念館―水際に文明開化をしのぶ―
天神祭―なにわの夏祭の風情
美観地区・中之島―モダン・イメージを逍遙する―
観光艇「水都」―水の都の産業観光
大阪市中央公会堂―水都・大阪の代名詞―
中之島近代建築を橋梁―水都の都市美―
工場地帯と煤煙問題―観光資源としての都市公害―
水上生活者―「水の都」の住人たち―
美しき逍遙道路―大阪市庁舎から市電・土佐堀南岸線
新聞社―大朝と大毎
新大阪ホテル―水都大阪、ヴェネチアン・ゴシックの迎賓館―
電気普及館―大阪市電気局と電気が広げる生活の夢―
大阪港―躍進する産業都市の象徴
大阪市立電気科学館―星の劇場と電気の博物館―
文楽座―文楽座の変遷と四代目伊達太夫―
心斎橋筋―大阪における近代的流行の歩くところ―
道頓堀―昭和十一年の道頓堀と大阪の演劇―
千日前―劇場街とイルミネーション―
浪花おどり―大阪の花街と春の踊り―
フィナーレ―モダン都市はコラージュされる―
III 語られぬ大阪―近代大阪は観光都市だったのか―(船越幹央)
IV 汚い大大阪―水面にうつるモダン都市・大阪の衛生環境(廣川和花)
V 「大大阪観光」とその音楽(毛利眞人)
「大大阪観光」構成表(横田洋)
関連年表
参考文献
執筆者紹介