傷恨の縛を断ちて

発刊の辞
第一章　一枚の手紙
踏まれても根強く忍べ道芝の（飯島アイ）
弘子よ強くいつまでも（網蔵弘子）
引き裂かれた満蒙開拓の夢（五十部武二）
引揚連絡所へ日参の日々（仲沢ヨネ）
シベリアの地で奇跡の再会（飯島恒二）
母上様に僕の分まで孝養を（土井美喜子）
恋しいおとうちゃんへ（大塚チヨ）
悪夢のミッドウェー海戦（中村富行）
特攻「誠」の華と散りて（蕎麦田三四郎）
　
第二章　異境の野に伏して
東部ニューギニア死の行軍（高津雅一）
慟哭のアラカンに戦して（大塚幸）
白骨街道に戦友の呻きが（川上良夫）
死の島からの生還（佐藤光吉）
玉砕島アンガウルの地獄図（君島烝彦）
南海の小島に戦友は永眠りて（小出孝治）
極限の飢えと寒さと重労働の日々（篠原武）
　
第三章　銃後の下野
足尾銅山と中国人捕虜（石川利藏）
湯煙の町に疎開児童の声（星律）
織物工場の灯は消えて（須永一郎）
陸軍栃木病院那須分院に捧げた青春（大森フミ）
決死増産の鉱山は呻きて（成瀬生）
巨大地下工場の夢（丸岡実）
勝つ事を信じて児等とサツマ植え（津久井和夫）
幼な児を背に炎の街を（湯澤キヌ）
　
あとがき