陸軍経理部

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序（陸軍主計中将・森田親三）
序章　陸軍経理部の沿革
陸軍経理のモデル軍制
フランス軍制の沿革
陸軍経理部の歴史
建軍草創期（兵部省時代）
兵部省会計組織の確立
陸軍省時代、会計局の変遷
陸軍経理の概念
陸軍軍制上「経理」の意義
制度上「経理」の位置
陸軍経理部の職務
会計と経理
　
第一章　経理部秘話と経理部の戦歴
経理部秘話
紀州藩と経理人脈
山城屋事件と第五局長
三谷三九郎事件
明治の収容所群島（浜名寛祐）
日露戦争と経理部
経理部の情報活動
シベリア出兵金塊機密費事件
中国紙幣偽造事件
玄米功罪論筆禍事件
三沢事件の真相
企画院事件の真相
経理部の戦歴
経理官の戦死と戦争記録
中国・仏印戦線
南方戦線
　
第二章　経理官の補充と教育
経理官の補充
補充の概観
草創期新政府発足から明治四年までの補充
明治四年から明治十七年まで
軍吏による補充
監督官の補充
帝国大学（法科）出身者による補充
臨時学生による補充
主計候補生による補充
普通科学生及び少尉候補者出身による補充
各兵科からの転科による補充
経理部見習主計（大学出身者）による補充
士官候補生による補充
その他からの補充
高級経理官の補充
幹部候補生出身者による補充
経理部将校補充別一覧
陸軍補充令
経理官の教育
経理官教育の初め
教育機関創設までの教育
昭和期における教育
　
第三章　経理業務の実相
会計経理
金銭経理
被服経理
制服の効用
軍隊制服の始め
作戦用兵と被服経理
軍隊被服経理
軍隊の戦用被服
糧秣経理
はじめに
ヨーロッパ大陸の糧抹の給与と給養
戦時糧抹給養
兵営における糧抹給与
給与法規
戦地における糧抹交付
戦地における現地自活
営繕経理
「営繕」の意義
建造物・演習地などの取得
営繕の所管
兵営の構造
関東軍における営繕
師団長・経理部長の営繕行政の例
戦時営繕業務
野戦建築業務
フランス軍兵営の沿革
　
第四章　会計監督と補給
原価計算と会計監督
陸軍の軍需調達
満洲事変
支那事変
軍需品工場事業場検査令
原価計算と軍需工場
経理部将校の会計監督官
わが国の原価計算制度
陸海軍の原価計算規制
企画院による統一
補給機関
陸軍被服廠における業務の進展
陸軍糧抹廠における業務の進展
陸軍製絨廠における業務の進展
臨時陸軍東京経理部における業務の進展
朝鮮、台湾、満洲における主要経理機関業務の進展
関東陸軍倉庫における業務の進展
派遣軍経理部における業務の進展
野戦貨物廠における業務の進展
戦場における貨物廠
戦場における野戦倉庫
軍用手票（通称軍票）
戦場における調達
国際条約
軍用手票発行の歴史
軍事費と軍用手票との関係
軍票の種類と意匠
大東亜戦争の軍票
大東亜戦争における外貨表示軍票
終戦前後の軍票の裏話
終戦後の軍票回収
結言
補給夜話（宮崎弘毅）
番茶の補給、占守島師団将兵を救う
　
第五章　経理部人物誌
田中光顕
野田豁通
外松孫太郎
遠藤慎司
辻村楠造
日疋信亮
小野寺長治郎
栗橋保正
佐藤三代次
森田親三
新庄健吉
　
第六章　陸軍経理部の終焉
陸軍の清算人
敗戦、軍の解体
敗戦後の処理
経理部の所管に属する事項
復員給与
軍需調達契約解除に伴う処理
戦時補償特別措置法制定の経緯
神武天皇以来の軍事費支出を回収せよ
軍補給諸廠の終戦処理
糧抹廠
被服廠
陸軍製絨廠
軍の土地建物の処理
臨時軍事費の決算
戦争と戦争費
臨時軍事費特別会計の性格
臨時軍事費の結末
　
終章　陸軍経理部の功罪（上法快男）
はじめに
陸軍経理部は明治建軍の功労者であった
日清・日露両戦役に経理官の殊勲者多し
大正、昭和期において陸軍経理部は統帥への密着度に於て後退した
大正、昭和期の経理官は何故大きな視野をもって統帥を補佐できなかったか
陸軍経理部は視野が狭く、階級名称とか礼式令などにこだわり、徒らに統帥への参劃を観念的に主張した
統帥追随的な形態を脱し切れなかった経理部はそれなりに明治以来の伝統を生かして昭和の戦争に大いに貢献した
明治以来の富国強兵路線の終末の開戦決断において経理部は統帥に対し、資源的、財政的、経済的国力判断に基き意見を述べたのであろうか
統帥部と経理部のかかわり合いの根拠を古典「孫子」に求めて意見を述べる
　
付録　歴代経理局長、経理学校長、終戦時における主要機関の経理官一覧
出身者名簿
明治十七年現役停年名簿
監督学生
軍吏学生
臨時学生
主計候補生
転科学生（旧制丙種学生）
大学出身者（乙、丙種学生）
士官候補生
少尉候補生　普通科
丁種学生
己種学生
文官より将校への転官者
建技将校
高級経理官教育課程（員外学生他）
幹部候補生出身者