図書オソルベキ ショウワ テンノウ000050372

畏るべき昭和天皇

サブタイトル1~10
編著者名
松本 健一 著
出版者
毎日新聞社
出版年月
2007年(平成19年)12月
大きさ(縦×横)cm
20×
ページ
315p
ISBN
9784620318455
NDC(分類)
288
請求記号
288/Ma81
保管場所
閉架一般
内容注記
肖像あり 『本の時間』(毎日新聞社刊,2006年5月号‐2007年8月号)に連載されたもの
和書
目次

記憶の王
なぜ三島由紀夫の名が昭和天皇・伝にないのか
昭和天皇の記憶
いわゆる「人間宣言」
「などてすめろぎは人間(ひと)となりたまひし」を拒絶する

”御聖断”とは、何か
「国賊」という言葉
代名詞としての「あっ、そう」
判断を下さないひと?
”御聖断”と「国賊」のあいだ

もう一つの”御聖断”
開戦に対する不同意
日米戦争を回避するために
天皇は「戦争への情熱」にとらわれていったか
二・二六事件の残響

大東亜戦争と国際法
開戦の詔勅(しょうちょく)
「自存自衛」のための「已むを得ざる」戦争?
日清・日露の「開戦の詔勅」
東条英機が作った『戦陣訓』

「カゴの鳥」からの脱却
映画『太陽』のこと
「カゴの鳥」のような生活
「箱入り教育」への批判
皇太子は変化をはじめた

天皇の「私の心」
「富田メモ」の出現
昭和天皇の靖国参拝中止の理由
天皇の断固たる物言い
国家意思としての「私」

立憲君主の激怒
昭和三年、張作霖爆殺事件
元老・西園寺公望の位置
「暗殺するのは、よろしくない」
田中首相に「辞表を出してはどうか」と

「統帥権干犯」問題
満州事変と「統帥権干犯」
石原莞爾と有末精三
満州事変の勃発と天皇
ロンドン海軍軍縮条約をめぐって

天皇の戦争責任その一 近衛との確執
天皇は「自決」すべきと、近衛はいった
「近衛は弱いね」
「太平洋はなお広いではないか」
杉山参謀総長=軍部の暴走

天皇の戦争責任その二 「常なる心(コモンセンス)」
「戦争が主で」はないか、と批判
「帝国国策遂行要領」の御前会議
民族の「常なる心(コモンセンス)」
東条いわく、天皇のご意思は「和平」

天皇の戦争責任その三 陸軍を抑える最後のチャンス
和戦の決定に関する「殆ど最後の会議」
近衛の「政治上の実力」の欠如
開戦前の天皇の「戦争終結」策
「陸海軍一致」での「平和」の一策

「天皇の国家」という意識
北一輝「若殿に兜(かぶと)とられて敗け戦」
北一輝の「盟友」、張群
ネーションを背負って
たった一人のたたかい

天皇制下の民主主義その一 敗戦前後
『小倉庫次(くらじ)侍従日記』をめぐって
断固たる軍事指導者
天皇によるポツダム宣言受諾
占領軍下の天皇制
「全責任を負う者」として

天皇制下の民主主義その二 外の文明を受け入れつつ
「ファシズム」という言葉
三島由紀夫の〈美の原理〉
非西欧化への「最後の砦」?
良子(ながこ)皇后いわく「B29は残念ながらりつぱです」

天皇制下の民主主義その三 マッカーサーを押し返す
ヴァイニング夫人の招請
「ジミー」とよばれた皇太子明仁
キリスト教を押し返す
マッカーサーとの訣別

権力の彼方ヘ
心の棘(とげ)としての二・二六事件
権力闘争を超越せん、と
その大いなる愛のおそろしさ
政治を超えた虹
あとがき