図書ショウワ 30ネンダイ スケッチブック000050332

昭和30年代スケッチブック

サブタイトル1~10
失われた風景を求めて
編著者名
奥成 達 文/ながた はるみ 絵
出版者
いそっぷ社
出版年月
2007年(平成19年)10月
大きさ(縦×横)cm
20×
ページ
263p
ISBN
9784900963399
NDC(分類)
382.1
請求記号
382.1/O56
保管場所
開架一般
内容注記
和書
目次

遊びが終るかなしさ。夕焼けはこどもの頃を思い出させる
夏の臨海学校はなぜか、赤いふんどし着用と決まっていた
廊下の奥にひっそりとある夜の便所は不気味だった
クルクルまわるシンボルマーク。昔の床屋にもう一度入ってみたい
向う三軒両隣。路地裏では誰もが顔見知りだった
毎日小さな虫籠をぶらさげてトンボとりに夢中だった
台風が来ると、わくわくするような気分になった
獅子舞に凧あげ。独得の風情があった昔のお正月
一日の朝は、マッチで七輪に火をおこすところから始まった
鉛筆を削り、消しゴムをそろえれば明日の学校準備はオーケーだった
メンコにビー玉、カバヤの懸賞カード。みんなこども時代に集めたものだ
少女雑誌に少女スター。「少女」という言葉はもっと輝いていた
ヨーカンやバナナ、メロン。おやつの分け方でよく兄弟喧嘩になった
「アンポンタン」に「しみったれ」。威勢のいい東京言葉も通用しなくなった
蚊が多かった昔の夏に蚊帳は必需品だった
夏祭りの最大の楽しみは縁日ならではのおもちゃだった
都電のことを昔は”チンチン電車”呼んでいた
食堂車で車窓の風景を昧わう。いまではかなわない旅の楽しさだ
ビリー・ホリディをぜんまい式の蓄音機で初めて聴いた
一九六一年、十八歳。毎日毎日、ジャズ喫茶で過ごしていた
ダンス好きで賑ったキャバレー独得の喧騒もいまはない
走る都電の背景に東京タワー。まさに昭和三十年代の風景だった
原っぱに巨大なテントが張られ、サーカスはどこからともなくやって来た
街の風物詩だった虫売り屋さん。夜鳴く虫の声は涼しげだった
防火バケツの氷、霜柱…季節と付き合う楽しさを思い出したい
病人が家にいる。ごく普通の風景として、それはあった
生まれ育った漁師町。いなせな、この土地でぼくはいろんなことを学んだ
あとがき