あすの日本人
プロローグ-変貌する日本人
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I 戦前の人間像-近代と前近代の相剋のなかで
教育勅語が説く人間像
教科書に現われた理想的人間像
明治天皇と二宮金次郎…昭憲皇太后と水兵の母…上杉鷹山…源義経-悲劇の英雄…豊臣秀吉と加藤清正…乃木大将と広瀬中佐
戦前の理想的人間像の特質とその批判
上から与えられた臣民像…徳目主義と極端概念
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II 戦後の人間像
戦後の教科書に現われた理想的人間像の変遷
現代の児童の描く理想的人間像
戦後の理想的人間像の特質と批判
人間像の喪失…圧倒的なマスコミの影響-偉人の低俗化、平凡化
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III 日本の社会と理想的人間像
権威主義、家族主義の祉会の理想的人間像
恩と義理-愛との相違
子どもを手段視する家族制度
与えられた民主主義と日本の社会との違和性
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IV 世界から見た日本の理想的人間像
教科書と切手に現われた世界の理想的人間像
アメリカ・ヨーロッパ的文化圏と人間像…社会主義的文化圏と人間像…アジア的文化圏と人間像…ラテンアメリカ的文化圏と人間像
世界的視野から見た日本の理想的人間像の反省
政治家の貧困…実業家、勤労老、社会事業家の貧困…宗教家の貧困…芸術家、文化人の扱いの方法…新しい伝記教材の創造
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V あすの日本人像
豊かな人間性を基盤にもった人間
道徳的心情の陶冶…動物愛護…ユーモア…世界のヒューマニストーアソデルセソ、大国主命、良寛
職業に誇りをもち労働を愛好する人間-天職意識
正しい職業倫理…責任感…労働を愛好する態度…経済観念
近代市民としての社会連帯感をもった人間
他人に迷惑をかけない-自由と責任…話し合い-”妥協”の倫理…社会的協力…社会奉仕…人類の連帯性
社会正義の良心をもった人間
日本人の社会的無関心-汚職の国…宗教的基盤の欠如-神なき道徳…正しく社会を見る…遵法と厳罰…リンカーンや屈原を理想として
公正な民族愛、祖国愛をもった人間
開かれた愛国心…欧米の愛国心教材に学ぶ…国旗と国歌について…職業を通しての国家への奉仕
世界人としての国際的視野をもった人間
東西文化のかけ橋…世界を知る具体的方法
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エピローグ日本人の能力に希望をもとう
日本人の優秀性…日本文化の再認識…日本人はもつと自信をもつべきである