図書カトウ タカアキ000050241

加藤高明 下巻

サブタイトル1~10
編著者名
伊藤 正徳 編輯/加藤伯傳記編纂委員會 [編]
出版者
加藤伯傳記編纂委員會
出版年月
1929年(昭和4年)1月
大きさ(縦×横)cm
23×
ページ
21,786,16,13p 図版11枚
ISBN
NDC(分類)
289
請求記号
289/Ka86/2
保管場所
閉架一般
内容注記
加藤高明の肖像あり 加藤伯年譜:p1‐16
和書
目次

第十三編 第四次外相篇(大隈内閣)
大隈内閣を作る
『準加藤内閣』の名稱(大隈侯に蹶起を勸説)
伯の組閣專斷の功罪(寧ろ破壊し去ろうとした眞相)
非加藤運動と新黨案(大隈侯を黨首に推す腹案)
米國への外交爆彈
突然 交渉を中止す(加州排日法に就いて我が抗議を護る)
妥協案を撤囘しての追求(抗議を永久に保留する主義)
輿論の賛否と正外交の斷案(伯の外交に第一人者の折紙)
副總理としての印象
伯の力説した政綱(政務官の新設と綱紀の粛正)
外交質問の集中と應戰(末輩の外交質問を嘲る)
第三十五議會の解散(政友會の増師反對攻略を反駁す)
デニソン君の死(伯の痛惜の情と激賞の言葉」
斷然辭職
總選擧快勝と原君への挑戰(黨首の一騎討を要求す)
第三十六議會の外交難戰(所謂二十一箇條問題と彈劾案)
伯と元老の啀み合い(元老排斥と其反動の襲来)
大浦事件と伯の辭職決行(留任勸告峻拒の理由)
陞爵の後に逆運來る
勅選議員と陞爵(第三十七議會を辛うじて切抜けた内閣)
伯を挾んで 山縣 大隈の爭い(山縣公の勢力恢復策)
大隈侯に抗議す(寺内・加藤聯立策の專斷を憤る)
三黨首會合の一幕(参加動機と後日の敬遠)

第十四編 大戰外交篇
機微を極わめた参戰外交
英國の参戰と伯の決心(参戰に就いて心に秘めた方針)
英國から援助を申込む(對獨開戰を避け難いとする覺書)
開戰を一決した閣議(伯の愼重な説明と主張)
参戰決意後の劇的一夜(番町秘密會議の苦心の内容)
我が『参戰の理由』に關する交渉(『同盟協約の目的危殆』)
英國の援助依頼の取消(日本に對すら猜疑の片雲)
英國の戰地局限論と伯の斷案(疑雲を一方的に解決す)
我が領土野心の疑に驚ろく(併合を惧れた和蘭領)
信念一路邁進(對獨宣戰と東洋守主の立場)
佛露からの同盟提議
勝敗の決は日本の去就に懸る(微妙なる我が立場)
日佛同盟の提案(伯は好意的に回避せんとす)
露國より同盟を望み來る(日・英の意見一致まで)
我が發言權の問題と四國同盟説(日英同型を守る苦心)
出兵問題と講和條件
倫敦宣言加入の置土産(露國救濟と發言權確保)
英・佛・露から出兵懇請(伯は主義上斷わり通す)
講和條件に及ぶ(獨領南洋諸島に關する日・英交渉)

第十五編 日支交渉篇
數年の黙想と抱負と準備
『二十一箇條』實は『十箇條』(支那一流の宣傳用語)
グレイ外相との諒解(大正二年一月 早くも準備す)
伯の抱負と後繼外相への引繼(日英同盟の重大諒解と共に)
難局に當らんとする伯の心事(條約と事實の符合を期す)
難交渉の實態
伯の訓令と要求の原案(日獨戰爭の決意との關係)
支那の消極的抵抗と伯の隠忍(威壓を避けんとす)
彼の不誠意の實録と我が譲歩(日置公使の最後通牒論を宥む)
遂に最後決意の眞相(四箇月 二十六回の談判の末に)
最後通牒(元老の反噬を排して)
之を天下に訴ふ(支那の不誠意は一目瞭然)
支那應諾と條約の内容價(伯の志に悉く滿足された)
反響と伯の心事
英國との難交渉(『奇異の感』を以て終った理由)
米國の抗議と伯の逆襲戰法(抗議の動機を質す)
元老・國論・議會・樞府(昨是今非の批判の動き)
伯の心事(その一)(本質的困難と夫れを助長し力人々)
伯の心事(その二)(第五項の秘と伯の一點張りの主張)
伯の心事(その三)(最後通牒の辯明と疑問)
條約竝交換公文
原案・修正・確定案比較概要

第十六編 憲政會篇(在野第一期)
元老及び寺内伯への挑戰
憲政會生る(同志會と中正・公友兩派との合同)
その總裁に推さる(結黨式と堂々たる新陣容)
元老及び寺内々閣に對する戰意(挑戰を認めて起つ)
元老否認と『憲政常道』の宣言(政黨の陣頭に起って)
攻勢防禦を必要とした眞相(憲政會を撃破する爲の寺内々閣)
伯の不信任案の演説(大義名分論と伯の總裁振り)
解散 總選擧と憲政會の大敗(約八十名の代議士を失う)
外交調査會
外交調査會の成立(超然内閣の政略と擧國一致の看板)
伯の委員拒絶の顛末(その拒絶を豫定して掛った筋書?)
惜しむ人々と 已み難き正論(外交常道と内閣責任の二點)
有力な證據の手紙(仲介者と云われた河上氏の憤慨)
原氏との論争及び敬意
衝動を惹起した大阪演説(政府の對支外交を排撃)
原敬氏の反論と伯の辯駁(三黨首覺書と外交調査會に就き)
海軍及び税整に關する論陣(八八艦隊の爲に増税を忍ぶ)
出兵局限と原氏への敬意(國家の大事に面しての伯の誠意)

第十七編 原・加藤對立論(在野第二期)
原内閣の成立と伯の漸進
『寺内・原同罪論』と伯が政黨内閣の爲に之を忍んだ政治家的の心事(敢て原内閣を是認した見識と自重)
『余は切腹を免かれたり』(参戰に關する演説)
憲政會は進歩へ 政友會は保守への轉換(伯の思想善導主張)
鐵道案痛評と朝鮮自治論(進歩主義的の殖民政策)
外交攻撃及び政府彈劾
外交追撃の論陣(その一)(徹底的攻撃の唯四回と其理由)
外交追撃の論陣(その二)(講話會議及び對支外交への警告)
政府彈劾の演説(外交失敗と生活・思想問題閑却の攻撃)
普選の先覺としての秘録
大正七年の普選尚早論と轉向(八年初夏に暗示し力心證)
逸早く私かに普選を決意した眞相(『進んで輿ふ』)
普選先覺と二つの苦心(岐路に立つ憲政會の前途を靜思す)
『黨利に非ず 国策なり』の訓言(“to leap into the darkness”)
『不當解散』と伯の『在野信念』(闘志か熾示したー條)
兩雄一騎討と其對立の終焉
野黨の放縦を節制す(闘志の増大と野黨總裁の理解)
倒閣の政戰に臨む(『信任なき多數黨は形骸に等し』)
貴族院に於ける外交質問演説(兩黨首一度の一騎討)
泥試合の發端(所謂『珍品問題』と伯の態度)
兩雄對立の終焉(原首相の横死に到る迄)
高橋内閣を正攻して
『獨立生計』難と伯の指導(普選に對するこの制限條項)
伯の進歩主義と其統制手段(売ず幹部を助かして)
華府會議を中心として(軍縮及び日英同盟に關する意見)
伯の政友會内閣追撃(改造・非改造で高橋内閣の瓦解)

第十八編 對超然内閣篇(在野第三期)
加藤(友)内閣
此超然内閣の出現事情(伯の政友會攻撃)
伯の松方侯訪問の悲喜劇(第二候補として招かれた眞相)
伯の民衆的進出と 其演説の人氣(『萬年海相』の警句)
貴族院質問演説(その一)(北樺太撤兵諭)
貴族院質問演説(その二)(滿洲利握權護論)
『辛抱強いことを強ゆる』の一句(加藤(友)は内閣の議會)
山本内閣と憲政會の合同病(伯の排斥)
政権不來の豫言と伯の一時的倦怠(政界進退の岐路)
山本首相の懇請を拒む(附-復興審議會員としての一言)
合同病の再發と内紛(伯排斥の運動の擴大)
伯の一言『合同』を粉碎す(隠れたる權幕と人格のカ)
難境に率ゆる苦心(合同病根絶と黨の統一)
清浦内閣と護憲政戰
憲政會への誘惑を一喝す(變態内閣か不可能ならしむ)
護憲運動(研究會の横暴を排斥すら伯の公言)
總選擧と伯の確信(『モゥ二度とは御免を蒙る』の述懐)
精根を盡す『最後の一戰』(伯の演説振りと 第一黨の凱歌)

第十九編 第一次首相-立策篇
鮮やかなる組閣振り
伯の『憲政常道』成る(政府筋の策動と護憲三派の結束)
大命降下と伯の兩黨首巡訪(全國的の好感)
高橋氏を説く伯の論法(誠意と正論とを以て包む)
三十三時間で人材内閣生る(小行惱みと伯の態度)
伯のステーツマンシップを語る(組閣振りの好評)
新政策への躍進
貴革の熱望と伯の『善處』(三大政綱の實行後にと考えた)
『貴革』及び政策急行(目睫の特別議會に面して)
首相としての施政方針の初演説(貴族院問題の善處聲明)
特別議會と貴族院の挑戰(政務官問題の表裏)
行政・財政の整理の苦心
首相職の繁劇と伯の健康(稀有の精勵を範示す)
勤儉貯蓄の奨勵(官民上下一致して節減を期す)
大整理と閣議の統制(伯の斡旋及び統一の實力)
整理額二億五千萬圓(藏相の斷案と伯の後援)
國務と黨略の軋練に對する伯の首相としての裁定振り
所謂改主建従の鐵道計畫(伯の國家本位論と政黨理解)
遂に伯の決裁を仰ぐ(政治問題となった建設費)
教育費及び遞信費問題の波瀾(伯の裁定に協調續く)
『敵前架橋』の心勞
伯の敵國を築いた研究會(年來の不和 叉きのうの敵)
研究會の一角を占領す(堅く水野子の一派を捉ふ)
爆彈を抱いて?(普選阻止の倒閣陰謀は其一例)
少數の大敵-政本合同(三派協調の底邊を流れた暗流)

第二十編 第一次首相-完成篇
緊縮整理の豫算成る
伯の確信と施政演説(『借金取に責め立てられ』の諷刺)
逆襲的な答辯振り(両院内の質問戰に面して)
衆議院は無疵に通る(豫算案と治安維持法案)
『思わぬ苦勞』(交政問題に貴族院の執拗なる牽制)
貴族院の改善
用心し過ぎた貴革觀(協調安全辯としての價値)
世間の不滿を冷視す(伯の心は普選の一途へ)
貴族院の改善成る(追加負擔を卸した伯の滿足)
身命を賭して普選を成す
大犠牲の決算へ(『最初の提案者にして叉實行者』)
第一難關-樞密院との折衝(加藤 若槻 濱尾 一木の密議)
愈々普選案上程さる(昂然たる提案説明と應酬)
第二難關-政府輿黨内の反噬(政友會内急進派の策動)
第三難關-貴族院の修正(反政府派の勢力に支配さる)
最後の難關-両院協議會と會期延長(尊き遺産の完成)
苦心の跡を顧みて
伯の誠意と正論と覺悟(普選の道徳的價値を主張)
最も伯らしい快心の演説(内閣の使命を全うして)
綱紀粛正の敢行(政界の暗雲を排除す)
日露復交と對支政策
伯の對露觀と外相に對する信任(年月構わずに交渉)
各方面の要求を篩う(面目を一新した新要求案)
難礁を越えて彼岸へ(六年振りで復交)
對支不干渉の主義一貫(『我唱へ彼和し』たる外交)
鼎足の搖ぎを見下ろす
伯と高橋商相との惜別(政友會の轉身述の仕切り)
政友會から協調の言質を取る(伯の政友會拘束)
決裂の前兆到る(三派から二派へ 精神は一派へ)
遂に總辭職
口實を税整案に求めた政友會(伯の協調誠意)
閣議の激論と喧嘩別れ(政友會豫定通り協調斷絶を宣す)
伯の總辭職決行(『識者に嗤われるような進退にせぬ』)

第廿一編 第二次首相篇
再び大命を拜す
憲政常道は狂わず(大命の再降下と伯の人氣)
『君は評判が悪いようだ』(第二次内閣は一時間で勢揃い)
貴族院諒解と内閣安定策『實際政治は簡單には行かぬ』)
『樞密院改善』の不言實行(穗積男を議長に推し苦心)
經綸の芽生えを見る(自由主義と國防及び社會政策)
世界の封支外交を指導す(埋義徹底に基く成功)
憲・本提携へ
提携の人的素因を認む(民政黨の起原に玄に在る
一進一退の裡に(無線に繋がる両黨の脈絡)
政策協定と伯の胸中(地租一分滅の犠牲を忍ぶ)
伯の演説の最後のもの(解散か妥協かの峠に立って)
遂に職に殉ず
病躯を挺して 責任へ 政戰へ(死の一週間前の施政演説)
精根臺くるまで議場に臨む(『斃れるまで演るさ』)
『國家の爲』と夢語しつつ(一月二十八日永眠)
棺を蓋ふて(批評の中に回顧された特性)
その名實尚活く(伯か繼承する輿論の一致)
死して後眞價顯わる(元老後繼録)
『加藤はやはり偉かった』(伯の人事行政に關する斷案)
理性の人事行政(公正第一の強行と裏面の情)
『舵取に聲を掛けぬ』主義(專管大臣の權限を尊ぶ)
伯の人物採用法(五時間も試驗された濱口雄幸氏)
元老の後繼者としての秘録(上)(人格 思想 閲歴の三條件)
元老の後繼者としての秘録(下)(戰い盡して傷つかぬ人)

第廿二編 私生活篇
家庭生活
容貌 風采と健康(硬派を代表する立派な容姿)
日常の起居(攝生 嗜好 健啖及び墓参のこと)
一男一女及び愛孫兩人(家長として遺憾なかった伯)
趣味生活
自轉車趣味の紹介者(一般のスポーツには無關心)
未繙の園藝書 釣らざる鱒釣會長(多忙は自適を阻む)
新聞讀破と集中揮毫(讀書好き 美術趣味 詩歌の興味)
遊藝音曲の通人(芝居の鑑賞と好角家との評判)
謠曲と圍碁の稽古(謠は天狗まで 碁は笊の域に終る)
親切な世話人振り
私交に示した『本當の親切』(隠れた徳行)
狹いけれど深い世話役(東邦協會 故舊.親戚 郷黨に對し)
徳川侯爵家を名古屋に移す(舊藩主の最高顧問として)
舊藩主より師父と仰がる(徳川兩家に於ける威望)

加藤伯年譜
人各索引

下卷寫眞目次
第一次首相時代の伯
首相として最初の施政演説
寛ろげる伯の笑顔
地方遊説中の伯
伯と徳川侯令嗣 及び筆を持てる伯
議場に於ける伯の最後の姿
墨蹟と花押
銅像と墓
伯の演説姿(四一一頁組込)
伯の下二番町邸(七三八頁挿入)
伯の家庭(七五〇頁挿入)
伯の夫人宛私信笈び和歌の草稿(七六二頁挿入)
叙情を吐露した伯の書翰(七七三頁・凸版)
目次