図書イワナミ コウザ アジア タイヘイヨウ センソウ000048625

岩波講座アジア・太平洋戦争 7

サブタイトル1~10
支配と暴力
編著者名
倉沢 愛子 [ほか]編集委員
出版者
岩波書店
出版年月
2006年(平成18年)5月
大きさ(縦×横)cm
22×
ページ
xviii,470p 図版1枚
ISBN
4000105094
NDC(分類)
210.75
請求記号
210.75/Ku55/7
保管場所
閉架一般
内容注記
その他の編集委員:杉原達,成田龍一,テッサ・モーリス-スズキ,油井大三郎,吉田裕 参考・参照文献あり 付(別冊8p;20cm):月報7
和書
目次

刊行にあたって
まえがき(倉沢愛子)
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I 統治のテクノロジー
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植民地統治と南方軍政──帝国・日本の解体と東南アジア(中野聡)
はじめに/南方軍政の出発と日本人/帝国・日本解体の場としての東南アジア/おわりに──帝国・日本からの解放
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満州国における民族と民族学(プラセンジット・ドゥアラ)
はじめに/満州と満州国/「民族」の概念/満州国におけるアジア「民族」と国民国家/人種で補足される「民族」/オロチョン/結論
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イスラーム政策と占領地支配(小林寧子)
はじめに/東南アジアのイスラームとの「出会い」/イスラーム地域の情勢把握と対ムスリム工作/南方軍政とイスラーム/おわりに
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戦時期朝鮮の治安維持体制(水野直樹)
はじめに/治安維持法体制の強化/思想浄化工作と防共協会/「流言飛語」の取り締まり/太平洋戦争期の治安維持体制/おわりに
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II 資源の戦争
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帝国内の物流──米と鉄道(倉沢愛子)
はじめに/大東亜共栄圏の米穀需給状況/東南アジア占領地における開戦後の米状況/輸送力不足/大東亜共栄圏内輸送ルートの構築/結論
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日中全面戦争後の在日華僑・印僑ネットワーク(籠谷直人)
はじめに/歴史的前提としての近代的帝国主義と華僑ネットワーク/一九四〇年以降の華僑通商網の後退/「敵の敵は友」としての印僑通商網の存続/まとめにかえて──戦後の在日本印僑とオランダ人貿易商
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「南進論」と「北進論」(森山優)
はじめに──問題の所在/研究の前提──当該期の政策決定システムの概要と通史的な整理/資源問題と「南進」/「南進」論と「北進」論/おわりに
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III 抵抗と協力の間
戦時期朝鮮における朝鮮人地方行政職員の「対日協力」(松本武祝)
はじめに/戦時期朝鮮における「国民運動」の特質/朝鮮人下位官位職員の履歴/地方行政職員の時局認識/まとめ
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汪兆銘政権論(劉傑)
はじめに/多様な新政権構想/汪兆銘政権の成立/強力な「中央政府」をめざして/汪兆銘政権の理念と施策/おわりに
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内モンゴルにおける「蒙疆」政権──日本による「傀儡国家」の性質(リ・ナランゴア)
はじめに/「傀儡」概念の再検討/想い図られたネイション/大モンゴル国/中国共和制下での自治/満州モンゴル国/独立への道のり/結語
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東南アジアにおける「対日協力者」──「独立ビルマ」バモオ政府の事例を中心に(根本敬)
はじめに/日本占領期の東南アジア──共同統治・軍政・「独立」付与/ビルマの対日姿勢──「協力」から抗日へ/バモオ政府の「協力」実態/東南アジアにおける「対日協力者」の政治的位置/おわりに──戦後へのつながり
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IV 支配の継続と再編
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帝国の忘却──脱植民地化・紛争・戦後世界における植民地主義の遺産(テッサ・モーリス──スズキ)
比較の視点からみた脱植民地化──忘却のヒストリオグラフィ/朝鮮──植民地から冷戦へ/ビルマ──放棄された植民地/マラヤ──守られた植民地/脱植民地化、移住、国籍/「英国臣民」のゆるやかな縮小/帝国の記憶の喪失と戦後日本の国籍/脱植民地化の想起
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基地論──日本本土・沖縄・韓国・フィリピン(林博史)
はじめに/アジア・太平洋戦争と戦後基地計画/米軍事基地網の再編──一九五〇年代/東アジアにおける米軍と性売買/おわりに
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日本の再軍備──警察予備隊の創設を中心に(荒敬)
はじめに/GHQに重用された旧軍幹部/日本「再軍備」への助走/警察予備隊の創設とその役割/おわりに
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賠償と経済進出(平川均)
はじめに/アメリカの対日戦争賠償方針の変遷とその形態/日本の賠償交渉原則と賠償交渉/賠償と経済的・社会的効果/賠償の現代的意味