戦争 Ⅱ
総論 近代日本の戦争を支えたハード・システム・ソフト(山田朗)
はじめに──戦争遂行のための三要素
近代日本の戦争を支えたソフトウェア
近代日本の戦争を支えたシステム
近代日本の戦争を支えたハードウェア
おわりに
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I 近代戦争のハードウェア
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第一章 陸戦兵器と白兵主義──三八式歩兵と銃剣──(山本智之)
はじめに
白兵主義思想の形成過程と変容
アジア太平洋戦争期における白兵戦──「戦訓報」にみる白兵主義の変容
おわりに
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第二章 海戦兵器──戦艦三笠と戦艦大和──(佐藤宏治)
はじめに
明治維新と海軍の増強
戦艦「三笠」の登場と日露戦争
世界的建艦競争と条約時代
戦艦大和の建造と日本海軍の終焉
おわりに
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第三章 空戦兵器──零戦艦上戦闘機──(水沢 光)
はじめに
艦隊決戦時の補助戦力
空母からの先制攻撃
基地航空部隊の編成
零式艦上戦闘機からみる日本の航空技術
おわりに
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第四章 生物化学兵器(松野誠也)
はじめに
日本陸軍の毒ガス兵器
日本陸軍の細菌兵器
日本陸軍の毒ガス兵器
おわりに
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II 近代戦争のシステムとソフトウェア
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第五章 戦争・植民地支配の軍事装置 ──憲兵の活動を中心に──(飯嶋満)
はじめに
第一期=量的拡大・治安維持主任期
第二期=量的拡大・警察業務兼任期
第三期=量的減少・警察機関監督期
おわりに
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第六章 戦時期における昭和天皇の視覚的支配──グラフジャーナリズムから見る国民動員──(小山亮)
はじめに
グラフジャーナリズムと大元帥昭和天皇
『写真週報』からみる<大元帥>の国民動員
『アサヒグラフ』からみる<大元帥>の国民動員
おわりに
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第七章 映画のなかの“新秩序” ──“モダン”の内面化と文化のヘゲモニー──(宜野座菜央見)
はじめに──日本映画の“場”
満州事変後の“シナ”の不在、“アメリカ”に還元されたモダニティー
日中戦争の時代──“モダン”の貢献
おわりに
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第八章 戦争と音楽──軍歌・軍隊俗謡・替え歌──(吉原潤)
はじめに
十五年戦争期の軍歌
軍隊での実感がうかがえる軍隊俗謡
国民の戦争に対する本音がうかがえる替え歌
おわりに
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第九章 村の忠魂碑──千葉県山武郡源村の二つの忠魂碑をめぐって──(竹内桂)
はじめに
「表忠碑」──日露戦争戦病歿者の慰霊
建立後の動向──敗戦まで
占領下の動向
「殉国之碑」──独立後の建碑ブーム
五 村の消滅
おわりに
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第一〇章 近代日本における銅像建設と戦争(椎名則明)
はじめに──日本近代彫刻の成立と銅像建設
日中戦争の展開と美術界の対応
<和気清麻呂像>の建設
戦局の悪化に伴う金属回収と銅像の応召
戦後における銅像の撤去
おわりに
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あとがき