戦後思想の名著50
編者まえがき
I 戦後啓蒙の成立と展開(一九四五年~一九五〇年代)
柳田國男『先祖の話』(一九四六年)(磯前順一)
花田清輝『復興期の精神』(一九四六年)(坪井秀人)
坂口安吾『堕落論』(一九四七年)(佐藤泉)
大塚久雄『近代化の人間的基礎』(一九四八年)(山之内靖)
川島武宜『日本社会の家族的構成』(一九四八年)(千田有紀)
■コラム 戦後憲法の思想-自由の基礎としての九条(笹沼弘志)
きだみのる『気違ひ部落周游紀行』(一九四八年)(赤坂憲雄)
日本戦歿学生手記編集委員会編『きけ わだつみのこえ』(一九四九年)(野上元)
竹内好『現代中国論』(一九五一年)(孫歌)
無着成恭編『山びこ学校』(一九五一年)(小玉重夫)
石母田正『歴史と民族の発見』(一九五二年)(磯前順一)
丸山眞男『現代政治の思想と行動』(一九五六年)(葛西弘隆)
大熊信行『国家悪』(一九五七年)(安田常雄)
■コラム 「戦後革命」の挫折(岩崎稔)
思想の科学研究会編『共同研究 転向』(一九五九年)(戸邉秀明)
久野収/鶴見俊輔/藤田省三『戦後日本の思想』(一九五九年)(川本隆史)
鶴見和子/牧瀬菊枝編者『ひき裂かれて』(一九五九年)(佐藤泉)
II 戦後啓蒙の相対比と批判(一九六〇年頃~一九七〇年代)
谷川雁『原点が存在する』(一九五八年)(丸川哲史)
上野英信『追われゆく杭夫たち』(一九六〇年)(道場親信)
宮本常一『忘れられた日本人』(一九六〇年)(赤坂憲雄)
橋川文三『日本浪曼派批判序説』(一九六〇年)(丸川哲史)
小田実『何でも見てやろう』(一九六一年)(生井英考)
色川大吉『明治精神史』(一九六四年)(花森重行)
■コラム 戦後歴史学の思想(戸邉秀明)
大江健三郎『ヒロシマ・ノート』(一九六五年)(細見和之)
森崎和江『第三の性』(一九六五年)(水溜真由美)
梅悼忠夫『文明の生態史観』(一九六七年)(青木保)
江藤淳『成熟と喪失』(一九六七年)(佐藤泉)
松田道雄『育児の百科』(一九六七年)(天野正子)
加藤周一『羊の歌』(一九六八年)(成田龍一)
吉本隆明『共同幻想論』(一九六八年)(上野千鶴子)
■コラム マンガの思想(夏目房之介)
村上信彦『明治女性史』上・中・下(一九六九~七二年)(長志珠絵)
石牟礼道子『苦海浄土』(一九六九年)(最首悟)
新川明『反国家の兇区』(一九七一年)(戸邉秀明)
花森安治『一戔五厘の旗』(一九七一年)(天野正子)
永山則夫『無知の涙』(一九七一年)(細見和之)
■コラム 夭折する青春の自画像(岩崎稔)
宇井純『公害原論』(一九七一年)(テッサ・モーリス=スズキ)
田中美津『いのちの女たちへ』(一九七二年)(重松セツ)
国立市公民館市民大学セミナー編『主婦とおんな』(一九七三年)(西川祐子)
■コラム 主婦の思想(上野千鶴子)
網野善彦『無縁・公界・楽』(一九七八年)(鹿島徹)
鶴見俊輔『戦時期日本の精神史』(一九八二年)(成田龍一)
鶴見良行『バナナと日本人』(一九八二年)(村井吉敬)
島田等『病棄て』(一九八五年)(細川涼一)
金時鐘『「在日」のはざまで』(一九八六年)(細見和之)
■コラム 「在日」という思想(金友子)
加納実紀代『女たちの<銃後>』(一九八七年)(古久保さくら)
高木仁三郎『市民の科学をめざして』(一九九九年)(加藤茂生)
■コラム 「現代思想」という思想(岩崎稔)
III ポストモダン・ポスト冷戦・ポスト戦後(一九八〇年頃~一九九〇年代)
山口昌男『文化と両義性』(一九七五年)(上野千鶴子)
真木悠介『気流の鳴る音』(一九七七年)(齊藤純一)
柄谷行人『日本近代文学の起源』(一九八〇年)(朴裕河)
■コラム 消費社会の思想(三浦展)
上野千鶴子『家父長制と資本制』(一九九〇年)(伊田久美子)
西川長夫『国境の越え方』(一九九二年)(渡辺和行)
■コラム 東アジアのポストコロニアリズム(鄭暎惠)
酒井直樹『死産される日本語・日本人』(一九九六年)(李孝徳)
加藤典洋『敗戦後論』(一九九七年)(川村湊)
■コラム 日本版歴史修正主義論争(長志珠絵)
編者あとがき
人名・事項索引
編者・著者紹介