「特攻」と日本人
- サブタイトル
- 講談社現代新書
- 編著者名
- 保阪 正康 著者
- 出版者
- 講談社
- 出版年月
- 2005年(平成17年)7月
- 大きさ(縦×横)cm
- 18×
- ページ
- 227p
- ISBN
- 4061497979
- NDC(分類)
- 210.75
- 請求記号
- 210.75/H91
- 保管場所
- 閉架一般
- 内容注記
- 昭和館デジタルアーカイブ
まえがき
特攻作戦を問い直す/隊員の思いを汲みとる/口が固い体験者たち
1章 英霊論と犬死に論を超えて
知覧特攻平和会館/「反戦が目的」ではない/上原大尉の遺書の前で/「英霊論」と「犬死に論」/生者の傲り/三編の遺稿/心中に持っていた自画像/
なぜ新しい特攻論が必要か/息子との対話/ナショナリズムへの渇望/安らかに眠らせてはいけない/特攻作戦に反対した少佐/多くの事実が伏せられている
2章 なぜ彼らは死を受けいれたか
「必ず巧く命中せねば申し訳ない」/「ああッ、だまされちゃった」/歪んだ選良意識/昭和天皇の敬礼/回天特攻隊員の日記/特攻隊員の心理調査/
「十死零生」の命令を下す権利はない/現在の目で断罪する/天皇に戦況を伝えなかった東條英機/異端のパラダイム/「臣民」の責任/特攻隊員を神兵扱いする新聞記事/
特攻隊員との別れ/政治的に利用された特攻隊論/BBCにも出演したニセ特攻隊員
3章 もうひとつの「きけわだつみのこえ」
学徒兵たちはどのように死とむきあったか/編集された遺稿/死生一如/捨て石になるための覚悟/Aと上原の立つ地点/「考へる必要がなくなつたのです」/母への回帰/
遺詠が語ること/自己解体の告白/回天隊員教育の現場/さりげなく本音を明かす/四章立ての遺稿/「死」への願望が生まれる/死という仕事/予定された死/
生き残った者の自覚/残らなかった日記や手紙/死んだ仲間たちの声を聞く/遺稿を読むための目
4章 体当たり攻撃への軌跡と責任
太平洋戦争の目的/お粗末な戦争指導/開戦後六ヵ月で敗戦の途に」「特別攻撃隊」の登場/二階級特進/「戦陣訓」/大本営発表の嘘/山崎部隊の玉砕/戦力の著しい低下/
自然と生まれた体当たり攻撃/学徒出陣と特攻作戦/指導者への怨嗟/水増しされた戦果/便利だった学徒兵/全員玉砕/アメリカの対日観/東條首相の演説/
特攻作戦が浮上/新型爆弾の研究/サイパン陥落/起死回生の兵器/回天、桜花の開発/初めて特攻作戦を行った航空司令官/指揮官の罪は重い
5章 見えざる陥穽、ナショナリズム
大西航空司令長巻の遺書/大西ひとりの責任なのか/利用された使命感/同情の声は多い/中沢作戦部長への疑惑/軍令部が決めた「神風特攻隊」/陸軍上層部の責任回避/
陸軍航空本部の反対/肉弾突貫攻撃は日本軍の伝統/海主陸従/理念のなかった特攻作戦/志願か命令か/レイテ戦での膨大な特攻死/海軍省の発表/
「人間」が「兵器」と化す/新聞はどう報じたか/イギリス人ジャーナリストの質問/アメリカ兵の恐怖/すぐに効果がなくなる/不気味な響き/アメリカの対日世論指導/
ナショナリズムと特攻/遺稿は語る
あとがき
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