戦争の論理
はじめに
第一章 軍の論理を考える
陸軍の政治力の源泉
陸軍の政治力の内実
満洲事変勃発時のケーススタディ
軍隊を国外に置くことの意味
第二章 政友会における「変化の制度化」─田中義一の方法-
伊藤隆氏の学説とその特徴
田中義一と在郷軍人会
田中と政友会
第三章 日露戦争開戦と門戸開放論─戦争正当化の論理-
はじめに
戦争の論じられ方
開戦論を引き継ぐ者─おわりにかえて-
第四章 中国とアメリカを同時に捉える視角─一九一四年~一九一九年-
はじめに
第一次世界大戦勃発と米中の中立
「戦後世界」と中国
パリ講和会議における山東問題-中国問題とアメリカ問題の合流-
おわりに
第五章 ロンドン海軍軍縮問題の論理-常備兵額と所要兵力量の間-
はじめに
外交問題に関する宮中グループの政治力
外交問題に関するリアリストの見方
条約上の兵力量
第六章 統帥権再考-司馬遼太郎氏の一文に寄せて-
問題の所在
参謀本部の成立及びその権限-明治時代-
軍部大臣現役武官制の改正-大正時代-
大本営設置─昭和時代-
おわりに
第七章 反戦思想と徴兵忌避思想の系譜
はじめに
非戦と反戦
良心的兵役拒否と徴兵忌避
本章の視角
はじまりの段階
日清・日露戦争による変化
総力戦の後で
第八章 徴兵制と大学
学徒出陣組のなかでの不協和音
学徒兵に期待されたもの
近代兵制のなかでの学生の位置づけ
第九章 敗者の帰還─中国からの復員・引揚問題の展開-
はじめに
日本側の決定機構と引揚方針
日本側と連合国最高司令部との折衝
アメリカの対中国政策みなおしと新たな引揚方針
中国での米中日の具体的折衝と帰還
おわりに
第一〇章 政治史を多角的に見る
研究史の必要性
明治維新史研究における変化
戦争への動機づけの変化
あとがき
人名索引
初出一覧