海上権力史論
目次
訳者序1
訳者解説
シーパワーをいかに捉えるべきか―その今日的意義
著者序
緒論
多分に軍事闘争史たるシーパワーの歴史
歴史の教訓の不変性
動揺する現代の海軍関係の見解
歴史的艦種間の対比
風上及び風下の相対位置
他の攻撃的又は守勢的立場との類似性
海軍政策への必然的影響
戦略への歴史の教訓の適用
戦術にも適用可能
ナイルの海戦
トラファルガル
ジブラルタル攻囲
アクチューム、レパント
ポエニ戦争
海軍の戦略的協同連携
広い範囲の海軍戦略
第1章 シーパワーの要素
海洋は偉大な公路
陸路に対する海上輸送の有利
海軍は通商保護のために存在する
通商は安全な海港に依存する
植民地及び植民地の拠点
シーパワーの連鎖の環
シーパワーに影響を及ぼす一般条件
地理的位置
自然的形態
領土の範囲
住民の数
国民性
政府の性格
シーパワーに及ぼす植民地の影響
シーパワーにおける合衆国の弱点
封鎖からの危機
海軍の海運に対する依存
シーパワーの要素
歴史的記述の目的
第2章 一六六〇年のヨーロッパ情勢と第二次蘭英戦争
一六六〇年のヨーロッパ情勢
ヨーロッパ全面戦争の生起
アンリ四世、リシュリューの政策
スペイン
オランダ
イギリス
その他のヨーロッパ
ルイ一四世
コルベール
第二次蘭英戦争
ローウエストフト海戦
四日間海戦
第3章 英仏同盟の対オランダ戦争とフランスの対欧州連合戦争
ルイ一四世の西領ネーデルランド侵略
オランダの政策
ライプニッツのエジプト奪取提案
ルイ一四世とチャルズ二世
英仏両王の対オランダ宣戦
オランダ海軍戦略とロイテル
ソールベイの海戦
オランダにおけるフランス軍
テキセルの海戦
軍陣としてのロイテル
対仏同盟と英蘭講和
シシリーの対西反乱
オランダの苦難
ニーメゲン条約
第4章 イギリス革命とアウグスブルグ同盟戦争
ルイ一四世の侵略政策
英蘭海軍
ジェームズ二世
アウグスブルグ同盟
イギリス革命
ウイリアム、メアリー
ジェームズ二世のアイルランド上陸
フランス海軍使用の方向を誤る
ビーチヘッドの海戦
ツールビル
ラ・オーグの海戦
シーパワーの影響
通商の攻防
フランスの疲弊とその原因
第5章 イギリスとフランス、スペインの戦争とオーストリア王位継承戦争
一七三九-八三年の戦争の特徴
英仏西各国の植民地保有
諸海軍の状況
イギリス、スペインに宣戦
オーストリア王位継承戦争
地中海における海軍問題
ツーロン沖の海戦
イギリス失敗の原因
海戦後の軍法会議
ホークとレタンデュエール
戦争結果へのシーパワーの影響
第6章 七年戦争
平和条約
北アメリカにおける動揺
アメリカにおける武力衝突
ミノルカに対する遠征
ポート・マホン沖のビングの行動
フランス海軍の方針
イギリス、戦争の海洋性を認識
七年戦争始まる
ルイスブルグ陥落
ケベックとモントリール陥落
大陸戦争に対するシーパワーの影響
イギリスの海軍政策
イギリス本土侵攻計画
ボスカウエンとデ・ラ・クルー
ホークとコンフラン
チャールズ三世スペイン王となる
フランス海軍の衰退
イギリス、スペインに宣戦
フランス、スペイン植民地の攻略
仏西連合軍のポルトガル侵攻
スペイン、各地で敗北
パリ平和条約
戦争の結果
七年戦争が英国の政策に与えた影響
イギリスの成功は海洋優位に負う
第7章 北アメリカ及び西インド諸島における海上戦争
ダスタン、ツーロンを出撃
迅速なホウの活動
英仏艦隊嵐の中で分かれる
ダスタン、ボストンへ
ダスタン、西インド諸島へ
英軍サンタ・ルシア奪取
グレナダの海戦
フランス海軍の政策
南部諸州におけるイギリス軍の作戦
不成功に終ったダスタンのサバンナ攻撃
チャールストン陥落
デ・ギシェン
ロドネー
デ・グラス
マルチニック島沖の戦闘
コーンウオリス
チェサピーク湾沖の海戦
ヨークタウン占領
イギリス艦隊の行動
一七七八年戦争におけるイギリスの立場
最善の軍事政策
ワシントンの見解
第8章 一七七八年の海洋戦争の論評
純海洋的一七七八年の戦争
目的と目標の区別
戦争参加国と目的
植民地反乱の脅威
作戦目標
作戦基地
ヨーロッパ
北アメリカ
西インド
交通線の重要性
海上における情報取得
防御側の不利
情勢の鍵とナポレオン戦争における英海軍政策
海軍基地を要塞化しないとき
英海軍の分散
海軍政策比較
隠れた目的
通商破壊の魔力
一七八三年の平和の条件