軍人たちの昭和史
目次
1 泥沼を停戦に導く-白川義則(大将)
プロフィール
陸軍に志す
秋山好古将軍を師として
艱難を経て玉光る
多端な陸軍大臣
見事な上海事変の終束
テロに斃る
「雛(ひな)祭る日に」
2 二・二六に斃れた信念の人-渡辺錠太郎(大将)
暁の襲撃
誤解を招いた天皇機関説
苦学力行の錠太郎少年
「戦争はしてはならない」
数々のエピソード
3 歴戦のエピソード-多門二郎(中将)
武人としての修練
ニコライエフスク(尼港)の救援
満州事変の第二師団長
追憶
4 日中親善に邁進-多田駿(大将)
〝孤掌不鳴〟
若き日の中国との縁
満州、天津時代
事変不拡大を唱える参謀次長
華北の治安戦
5 大陸野戦の雄将-岡村寧次(大将)
清国留学生隊区隊長
バーデン・バーデンの盟約
チェリー41号
派閥抗争の渦中で
第二師団長となり満州へ
野戦の武将
対重慶和平工作
支那派遣軍総司令官となる
日中の掛け橋
6 熱血漢、上海に死す-林大八(少将)
盟友永田鉄山は語る
厳しい修養
海外に雄飛
金沢の名連隊長
上海戦線に散る
空閑昇少佐のこと
林八郎のこと
7 下剋上を戒めた智将-沢田茂(中将)
慕われる元将軍
対ソ情報畑を歩く
ノモンハン事変
行詰った支那事変の処理
国策の南向き大転換
北部仏印進駐問題
独眼龍将軍
8 ノモンハンに散った一徹者-森田徹(少将)
任務を受ければ
剣術・戦術・馬術にいそしむ
上海戦の鬼大隊長
盧溝橋事件
ホロンバイル大平原に散る
9 勇将として教育者として-赤柴八重蔵
師弟の情
部下を殺すな
相武台上の生徒隊長
「八重ちゃん」
軍務を終えて
10 フランス仕込みの知性派-澄田[ライ]〓四郎
花の都パリに駐在
演習の権威者
南昌の大砲兵戦
日米開戦の発端・仏印進駐
東条陸相に怒鳴られる
華中第一線兵団長
山西の虜囚
11 二階級特進した武人-葛目直幸(中将)
土佐武人の典型
満州事変で名をあげる
山西の山々を馳駆
ビアク支隊の死闘
自決
12 レイテの人情師団長-片岡董(中将)
最果ての北満から上海へ
上海からレイテ島へ
レイテの緒戦
師団の敢闘と苦戦
転進、自活自戦へ
米軍に激賞される
13 奇跡のキスカ撤収-峯木十一郎(中将)
トイチロウさん
北海の守り
キスカ撤退成功の陰に
ソ連軍との戦い
黙々悠々、慰霊の旅
14 無双の戦上手-桜井徳太郎(少将)
〝猛獣〟の徳さん
二・二六事件、奉勅命令で説得
不死身の宛平県城・広安門
挺進攻撃、奇抜な桜井戦法
ビルマ・シンゼイワの急襲包囲
本土決戦準備の師団長に
15 空前の軍歴-真田穣一郎(中将)
極めて難解な真田日記
大器晩成、少壮時代
軍事課長、軍務課長
突如、作戦課長に
第一部長、軍務局長
広島にて被爆
16 日米戦うべからず-有末次(中将)
屯田兵魂
賢兄愚弟、愚兄賢弟
戦争指導班長
ラバウルの戦場
南方洋上に消ゆ
あとがき