日本映画とナショナリズム　１９３１－１９４５

目次
１　［序論］ナショナリズムと国策映画（岩本憲児）
２　〝小春日和の平和〟における非常時－映画『非常時日本』のイデオロギー（宜野座菜央見）
３　風景の（再）発見－伊丹万作と『新しき土』（山本直樹）
４　身体の「無力さ」と「声」としての権力－『五人の斥候兵』論（岩槻歩）
５　『路傍の石』と文部省教化映画－出世ならざる吾一の〝出世譚〟（米村みゆき）
６　長谷川一夫と山田五十鈴－戦時下におけるロマンティシズムの興隆（志村三代子）
７　〈日本〉の二つの顔－『医者のゐない村』と日中戦争期の農村（藤井仁子）
８　戦時下のニュース映画－『同盟ニユース』再考（奥村賢）
９　アヴァンギャルド映画の受容をめぐる左翼と天皇主義者（那田尚史）
１０　日本映画と全体主義－津村秀夫の映画批評をめぐって（長谷正人）
１１　木下映画における国策と逸脱－男性たちの「男性性」（藤田亘）
１２　音楽映画の行方－日中戦争から大東亜戦争へ（笹川慶子）