太平洋戦争と石油
序章 問題の所在
第1部 開戦
対英米蘭開戦と人造石油-「臥薪嘗胆」論の背景
はじめに
第一次人造石油製造振興計画
人造石油計画の挫折
対日石油禁輸とその対応
「臥薪嘗胆」対「開戦」-人造石油製造計画の挫折-
おわりに
資産凍結前の米国の対日強硬論と石油禁輸後の海軍の対米強硬論-石油禁輸論とジリ貧論-
はじめに
石油の買い漁り
イッキーズ内務長官とローズベルト大統領の書簡交換-一九四一年六月-
資産凍結
海軍内部のジリ貧論-強硬論の台頭-
おわりに
資産凍結後の石油決済資金をめぐる日米交渉-井口貞夫参事官と西山勉財務官対アチソン国務次官補と財務省-
はじめに
八月の交渉
九月の交渉
一〇月以降の交渉
おわりに
ハル・ノートと暫定協定案-世界秩序と英米の相違-
はじめに
暫定協定案から一〇カ条提案へ-ハル・ノートへの道-
蒋介石の強硬な反発
ハリファックス大使と英米の齟齬
埋められない石油量-甲案・乙案と暫定協定案-
おわりに
第2部 戦争・敗戦
戦時海軍の石油補給-南方産油地帯占領から生産・補給まで-
はじめに
南方占領準備
重油消費量の増大-見通しの齟齬
計画と破綻
補給の重要性-見えざる敗因-
石油の戦時需給-数量からの考案-
おわりに
軍需から民需への転換-第二海軍燃料廠の肥料工場への転換
はじめに
敗戦直後の対応-設備と資材をめぐって-
第二海軍燃料廠の硫安肥料工場への転換-海軍・農林省・日本肥料・日産化学工業間の国内調整-
おわりに
米国の初期対日占領政策-海軍燃料廠・ガソリン工場の民需転換を認めるのか-
はじめに
東亜燃料工業・陸軍燃料廠・北海道人造石油の民需転換と地方軍政部
肥料生産工場の認可-ESS工業課とSCAPIN九六二-
おわりに
第3部 補論
三井物産と米国石油会社ソコニーの揮発油販売契約-日米石油貿易の発展-
はじめに
三井物産の石油取引の開始(重油と揮発油)
ソコニーとの揮発油交渉-G社合併と取引の変化-
交渉の緊迫-ソコニーの地域制限提案と三井物産の動揺
東京妥協案と海外店の反論-妥協策の模索-
サンフランシスコ出張所の「対境担当者」としての接触活動と提言
三井物産の回答とソコニー社の撤回
おわりに
E・H・カーの国際政治観の再検討-「持てるもの」と「持たざるもの」-
はじめに
「ユートピア」と「リアリズム」
計画経済への憧憬と国際政治観
「持てるもの」と「持たざるもの」
日独伊三国同盟-松岡四カ月同盟構想説への疑問-
はじめに
日独伊同盟締結への再始動
近衛手記への疑問
スターマー来日と三国同盟締結
おわりに
おわりに代えて
あとがき
初出一覧
索引