図書カンエイ ゴゼン シアイ000045133

寛永御前試合

サブタイトル1~10
千代田文庫 41
編著者名
春江堂編輯部 著者
出版者
春江堂
出版年月
1925年(大正14年)1月
大きさ(縦×横)cm
15×
ページ
4,206p,図版1枚
ISBN
NDC(分類)
913
請求記号
913/Sh99
保管場所
地下書庫和図書
内容注記
背の書名:勇士揃寛永御前試合 表紙の書名:長編講談勇士揃寛永御前試合
和書
目次

無礼者ッ
徳川の名物男大久保彦左衛門
実に柳生家にとっては一大事
ヤア無礼者奴ッ
狂人のような老爺だな
弱い武士も有るものだ
師弟
フム心細い話じゃ
貴様はなんじゃ
其方は狂人と見へるな
馬鹿を言へ
こりゃ困つたな
由井正雪
宜い弟子が出来た
マアマア御心配なさるな
コレコレ白痴た事を申すな
其方耄碌いたしたな
何卒御手柔らかに
ヤア面白い
オイ妙な奴だな
さては露見いたしたか
何はなくとも粗酒一献
ホッと一息吐いて
生命泥棒の死損ひじやな
極意
荒木と言ふ奴は豪い奴だ
若い者を煽てるから不可ない
生命に別状は有るまいな
なんだか気味が悪くなつた
お気を確かに
助力
ヘイ申し上げます
アヽ情けないな
これは困つたな
ハイお早よう
速やかに切腹いたすより仕方はない
試合
ハテ不思議だ
これがほんとの極意だ
第一番は井伊直人と山田真竜軒
ヤツは仕損つたッ
参りました
女丈夫
口惜し涙を流して
オヤオヤ大変な美人が飛び出した
尊公は幸福者だぜ
馬鹿馬鹿しくて堪らない
天晴天晴出来した
残念ッ
何故そんな短気な事をする
アヽ残念情けない事で有る
尋常に勝負をいたせ
卑怯者奴がツ
青くなつて慓へて居る
名人
これは何うなるだろう
ヤアよく切れる竹箆だなイヤハヤ驚き入つたる伴五郎どのゝ御手の中
吉岡兼房先生は天下の名人
占めたッ
命がけの勝負
ハテこれは不思議
ヤッ占めたッ
真剣白刃取りの一手
ヤァ御美事御美事
組打
怖ろしい奴だ咀
この爺喰へぬ奴だ
ヤア吐したりな甚十郎ッ
組打で勝負を決せん
アヽ腰が痛い
妙な相談
これは面白くなつて来た
ウーンと目を眩した
勝負有つたッ
戦場生残りの腕前の程を知らしてくれん
大名気質
アヽ困つたものじや
サア杯を取らす
なんと予はいゝで有ろう
ヤア黙らつしやい
塚原先生にお稽古が願ひたい
飛入勝負
何方が勝つだろう
颯と斬り込んで来た錠
ヤア何奴だ名を名乗れッ
イヤ乱暴な奴も有るものだ
冗談にも程が有るぜ
一寸待て
日本一の高田先生ですか
何故そんな馬鹿な真似をするのだ
コラコラ一寸待て
目に角立て怒るな
ナニッ此ン畜生ッ
これはこれは
この小倅はなかなかの腕前で有る
長生きはいたしたいもの
気の長い爺さんだなア
一同の見物人はクスクス笑ひ始めた
睨み合
オヤオヤこれは驚ろいた
なるほど日本一の価値が有る哩
勝負は時の運
飛入りじゃ飛入りじゃ
ハヽアなるほど
失策つた
不具同士の試合か
何卒御手柔かに
上様御好みの勝負関口弥太郎に笹野権三郎の試合
実に凄い様な立合だ
最後の試合
これは油断のならぬ奴だ
名人と名人との立合
智者の由井正雪
首を斬つて下され
さては計られたか