図説日本海軍
序章 海軍はなぜ必要だったのか(野村実)
第1章 ペリー艦隊と咸臨丸-幕府と海軍
黒船が与えた衝撃 「大船建造の禁」廃止へ
勝海舟と長崎海軍伝習所 オランダ式海軍士官の養成
咸臨丸、太平洋を渡る 海舟、諭吉ら総勢九十六名
馬関戦争と薩英戦争 西洋の艦隊に完敗した薩長
坂本竜馬と海援隊 何が海軍建設に不可欠か
戊辰戦争と初めての観艦式 榎本武揚の幕府艦隊敗れる
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第2章 急がれた海軍の充実-維新政府と海軍
軍艦二〇〇隻を造りたい 政府は治安対策で陸軍優先
イギリスへ軍艦を発注 「扶桑」「金剛」「比叡」
海軍拡張の本格化と三景艦 朝鮮めぐり清国と張り合う
海軍士官の養成と志願兵 イギリス海軍に範を求めて
常備艦隊と鎮守府 戦闘部隊と後方支援組織
ロシアと清国に怯える日本 大津事件と清国艦隊の訪日
「富士」「八島」の建造 議会の反発と天皇の権威
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第3章 清国艦隊と戦う-日清戦争と海軍
戦争に備え薩摩閥を一掃 西郷・山本の人事大刷新
なぜ、清国と開戦したのか 朝鮮支配をめぐる戦い
日・清の艦隊、実力比較 スピードの利を活かせれば
初めての連合艦隊 司令長官に伊東祐亨中将
開戦! 豊島沖海戦と「高陞号」事件
制海権を握った黄海海戦 「定遠」「鎮遠」に大打撃
威海衛の海戦 清国艦隊の撃滅と降伏
講和条約と三国干渉 割譲の遼東半島を返還
北清事変と海軍 海軍陸戦隊、北京に篭城
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第4章 六六艦隊の建設-ロシアに備えて
ガシンショウタン 復讐の念に燃え海軍大拡張
加速する中国の植民地化 ロシアは満州進出を本格化
ロシア、満州を軍事占領 韓国に親露政権が成立
日英同盟で強力な味方 ロシア南下の阻止を期待
新しい連合艦隊の戦力 東郷平八郎中将が司令長官
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第5章 日本海海戦に完勝-日露戦争と海軍
緒戦は仁川沖の海戦 ロシア軍艦二隻を葬る
旅順艦隊との攻防 旅順口の閉塞をめざす
黄海海戦と蔚山沖海戦 ウラジオストク艦隊の壊滅
一万八〇〇〇浬 バルチック艦隊の大遠征
対馬か、津軽か バルチック艦隊の消息
五月二七日早朝 天気晴朗なれども波高し
東郷ターン 勝利を確実にした丁字戦法
ポーツマス講和会議 日本の韓国支配を承認
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第6章 建艦競争と軍縮会議-大戦を挟んで
大艦巨砲の時代 〝超ド級〟戦艦を求めて
八八艦隊の大海軍構想 シーメンス事件もからんで
第一次大戦と日本海軍 地中海で船舶護衛作戦
ワシントン軍縮会議 主力艦、米英の六割で妥協
ロンドン軍縮会議 反対派、統帥権干犯を楯に
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第7章 海軍航空隊と零戦-日中戦争と海軍
軍縮条約破棄への道 大揺れ、昭和初期の日本
日中戦争勃発 南京空襲の渡洋爆撃
重慶爆撃と零戦の登場 世界が注視した無差別爆撃
日独伊三国同盟への抵抗 米内・山本・井上の三提督
石油をどこに求めるか 米国の対日石油禁輸の衝撃
戦いながら進められた戦備 「大和」「武蔵」の建造
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第8章 真珠湾基地を奇襲-太平洋戦争と海軍
ハル・ノートの衝撃 新高山上れ一二〇八の発信
トラトラトラ 三五三機、米戦艦群を空襲
米極東空軍と英東洋艦隊 海軍の基地航空隊が撃滅
インド洋の英艦隊も駆逐 念願の蘭印石油基地を確保
珊瑚海海戦 史上初の空母対空母の海戦
暗転のミッドウェー海戦 主力空母四隻を一挙に失う
ソロモン海域、死闘の海戦 ガダルカナル島の攻防
マリアナ沖海戦の惨敗 国力・科学技術の差が露呈
レイテ海戦 とうとう壊滅した連合艦隊
特攻、捨て身の戦い 「大和」も海上特攻に散る
降伏への決断 鈴木首相と米内海相の役割
日本海軍の歴史・関連年表
あとがき
主要参考文献