あの人は帰ってこなかった

まえがき
第１部　勲章の裏に刻む
あれから二十年（小原ミチ）
誰に言われてもいい（小原さの）
鎌抱いて寝て（菊池マサノ）
死ぬにも死ねずに（伊藤俊江）
夢まで悲しい（小原こめ）
すべてが運命（菊池ナカ）
遺児だけ命（小原ヒサ）
何時かは人並みに（小原サノ）
望みを託せるもの（照井るり）
第２部　叫ばずに来た二十年
流れの中で
涙にとぎれる声
山蔭の部落
敬遠された対談
沈黙の中にひそむもの
信じ得ない戦死
選ばなかった再婚の道
胸に生きている夫
反発に生きる
注がれる監視の目
国が下さった我慢料
募りゆく悲しみ
ひとり身はつらいか
何故語らなかった
路傍にある墓石
すべては宿命だった？
この人にこの嘆きが