世界がさばく東京裁判
序 東京裁判を裁判せよ(加瀬俊一)
レーリンク判事の〈東京裁判〉への総括的批判-はしがきに代えて-(佐藤和男)
凡例
本書に登場する外国人識者一覧
第1章 知られざるアメリカ人による〈東京裁判〉批判-なぜ日本だけが戦争責任を追及されるのか
アメリカのある詩人の繊悔と忠告
「いかさまな法手続きだ」(ジョージ・ケナン)
「政治権力の道具に過ぎなかった」(ダグラス)
戦争は「違法」でも、「犯罪」でもない
第2章 戦犯裁判はいかに計画されたか-国際法遺反の占領政策
国際法違反の〝精神的武装解除〟政策
「戦勝国の戦争犯罪も裁かれるぺきだ」(ケルゼン)
「戦犯裁判は負けることを犯罪とした」(モントゴメリー)
「国際法という文明は圧殺された」(パール)
「日本の有条件終戦」を認めていたアメリカ国務省
ポツダム宣言に示された日本の「条件」
連合国の許しがたい背信行為
「ポツダム宣言」違反の検閲
裁判の偽善性に悩んだソープ准将
「極東国際軍事裁判所条例は国際法に基づいていない」(モーン)
第3章 追及されなかった「連合国の戦争責任」-裁判の名に値しない不公正な法手涜
ハンキー元英国内閣宣房長官の憂慮
日本空爆計画を暴いたトンプソン教授
口ーガン弁護人の「アメリカの戦争貢任」論
ルーズペルトの開戦責任を問うリットルトン英国軍需生産相
ブレイクニー弁護人の「原爆」発言
「原爆投下を我々は悔やむ」(『ナッシュビル・グローブ』紙)
「原爆投下を反省すべきはアメリカだ」(ガザリー)
原爆投下を懺悔したキリスト教会連邦協議会
「原爆投下は不必要だった」(アイゼンハワー)
「無差別爆撃」を非難した中立国スイスの新聞
リンドバーグ大佐の見た「米軍の残虐行為」
「米ソによる共同謀議」を批判したプライス法務官
「戦勝国の判事だけによる裁判は公正ではない」(ファーネス)
一部グループによる判決に抗議したブレイクニー弁護人
裁判の公正さを疑うベルナール判事
「弁護側に不利な証拠規則だった」(プリチャード)
第4章 蹂躙された国際法-国際法学者による「極東国際軍事裁判所条例」批判
管轄権なき「見せ物裁判」に反対したウェッブ裁判長
「侵攻か否かの決定権は自国にある」(ケロッグ)
「『平和に対する罪』など存在しない」(フォン-グラーン)
定義なき「侵攻」の濫用を戒めたリファート博士
「共同謀議」理論を疑問視したセイヤー教授
「共同謀議」史観を批判したミアーズ女史
イプセン教授の「個人責任論」批判
「不作為犯」理論に反対だったランシング米国務長官
「合法的手続の仮面をかぷった復讐」(マーフィ)
「山下裁判」を批判したライシャワー博士
「インド政府はパール判決を支持する」(チョプラ)
第5章 〈東京裁判〉は平和探求に寄与したか-残された禍根と教訓
戦後、「平和に対する罪」は正式に国際犯罪とされたか
戦犯裁判を批判した国際連合国際法委員会
「東京裁判」の克服を提唱したイプセン教授
日本の外務省も認めている「東京裁判の不当性」
「東京裁判は国際法を退歩させた」(ハンキー)
日本悪玉史観を批判するフリードマン教授
「アメリカの正義を疑え」(マイニア)
第6章 戦後政治の原点としての〈東京裁判〉批判-独立国家日本の「もう一つの戦後史」
講和会議で東京裁判を批判したメキシコ大使
四千万人を越えた「戦犯」釈放署名
「戦犯」釈放に立ち上がった日本政府
社会党議員による「東京裁判」批判
可決された「戦争犯罪」否定の国会決議
日本は東京裁判史観を強制されていない
第二次東京裁判の開廷を提唱するセント・ジョン弁護士
【付緑1】誤訳としての「侵略」戦争-アグレッションの訳語には「侵攻」が適当
【付緑2】日本は東京裁判史観により拘束されない-サンフランシスコ平和条約十一条の正しい解釈
参考文献一覧
あとがき