戦後日本の伝統をダメにした茶華道の家元
1章 心貧しくて懐中は富と権力に肥満した茶道家たち
千宗室(裏千家家元)
「和敬静寂」を商品化した無茶な茶道人の驕り
千宗左(表千家家元)
「老熟」と敬称される茶道の第一人者の勢力の実体
田中仙翁(大日本茶道学会会長)
理論派という名のウルトラ現実派の仕掛人
川上閑雪(江戸千家家元)
お家騒動で漁夫の利を得た勝利者の茶の精神
山田宗囲(宗[ヘン]流家元)
「侘び茶」は何処へ行ったか不明の派手好みな家元
2章 いけばなで巨額な金をひねり出して君臨する三大宗家
勅使河原蒼風(草月会会長)
いけばな王国の帝王となった怪物商法の元祖
池坊専永(池坊家元)
新しい権威の象徴になりそこなった最古の家元
小原豊雲(小原流家元)
神戸六甲山に牙城をもついけばな界の総帥の目先
3章 古い流式を装いながら近代化を狙っている華道家たちの打算
中山文甫(未生流中山文甫会会長)
永遠の青年を夢みる家元の虚実等分の悲哀
味岡良戒(嵯峨御流理事長)
大覚寺の抹香がただよう花のなまぐさ坊主
粕谷明光(一葉式家元)
芸術と企業の二枚看板を巧みに使いわける知恵者
池田理英(古流松藤会家元)
狂い咲きする老淑女の執念と実業のウデのほど
4章 がむしゃらに組織と勢力の拡大を図る新興家元たちのあがき
吉村華泉(竜生流家元)
近代的な流派経営の先陣を走る総帥の落とし穴
大野典子(国際いけ花協会会長)
国際派という名のウルトラ保守を開いた演出家
渡辺華渓(創美流家元)
政治的陰謀に破れたきわめて政治的な華道家
石田秀翠(石田流家元)
中部地区では名の知れた花の商売人の商法
5章 家元制度を批判して分流し特権に浸っているニュー宗家たち
安達瞳子(花芸安達流主宰)
家元制度を批判して家元を強化した二世の翳り
諸泉祐陽(専正池坊家元)
華道正統派を継承してご三家に肉薄する野心家
寺田九空(竹青華道会会長)
みちのくの一匹狼として会長を名乗る男
宮上宗顕(古流宗顕流家元)
人間性に欠陥があると指摘された家元の〝慈善〟