世襲について 歴史・国家篇
はじめに(童門冬二)
序章 いま、なぜ世襲なのか-オーナーシップが混迷期をリードして(童門冬二)
あてどなき時代にこそ不易流行が
〝うちの思想〟を取り戻すとき
世襲がつくる新しい組織像とは
1章 世襲の型は多種多様で-家と名を永続すべく〝英智〟は生まれた(小和田哲男)
それは三代続くか否か、で決まる
時代とともに変わる後継者〝指名法〟
「名誉の死」の背景には世継ぎ〝認知〟が
ナンバー・ツウによっても成否が分かれる
世襲を途絶えさせた武家の三つのパターン
2章 血の継承の〝偉力〟とは-嫡流は時代を超えて〝収まり〟がよい(小和田哲男)
そこには絶大な〝結集軸〟がある
恩人の子に対しては奉公を…
生まれながらに〝将の生き方〟を学ぶ
家を守るための〝腐心〟と〝知恵〟と
貴重な伝承は〝世襲だから〟こそ
3章 徳川〝長期政権〟の秘密は-強かった創業三代と中興・吉宗のシステム(本告正)
後継人事に人遣いの妙を見る
巧みな組織づくりが世襲を支えた
ヒト・モノ・カネの戦略が決め手に
吉宗はなぜ〝第二の創始者〟なのか
4章 なぜ凄惨な抗争が起こるか-権力をめぐるルールなき〝骨肉の相克〟に(本告正)
権力は継げても権威は継げない
複雑な家督争いが大きな災禍に
為政者の〝内輪もめ〟は天下国家を揺るがす
すべては世継ぎの力量不足から始まる
ベストの基準を求めて-器量・長幼・血筋など
5章 誰が〝そのカギ〟を握るのか-女性(母)こそが世襲の成否を決める!(武田鏡村)
母親がつくる後継者の〝心の土台〟
夫婦の不和が世襲を危うくする
〝中興の女性〟なくして北条一四代はない
女の性は家を潰し、世を大乱にも導く
父と子の葛藤に割って入る存在とは…
6章 向後も変質するのか、世襲は-次代を拓く〝私から公へ〟の転化(武田鏡村)
ここにもIT化の波が…
少子化が〝継承のあり方〟を根底から変える
世襲と実力主義は共に補完してきた?
皇室も伝統を守りながら革新する!
「公」へ向けての力強いベクトルは
あとがき(笠原英彦)