戦略・戦術でわかる太平洋戦争
第1章 開戦への戦略
戦争か平和か1
日本政府に「避戦」の戦略はあったか?
戦争か平和か2
日本軍の中国撤退の足かせ「英霊十八万四千柱」
戦争か平和か3
日本人を自縄自縛した「日中戦争は聖戦」
戦争か平和か4
日米の対米英戦計画はこうだった
戦争と資源1
日本の対米戦争準備はどこまでできていたか
戦争と資源2
うっかりしていた「石油輸入の八割はアメリカから」
戦争と資源3
石油は戦争のバロメーター、開戦時の手持ちは?
枢軸同盟とアジア戦略1
日本は三国同盟に何を期待したのか?
枢軸同盟とアジア戦略2
読み違ったナチス・ドイツの真の実力
枢軸同盟とアジア戦略3
大東亜共栄圏を煽りすぎた世論操作の罪と罰
枢軸同盟とアジア戦略4
仏印進駐でわかってしまった日本の本音
破局への道1
開戦前に日本が描いた「終戦」のプログラム
破局への道2
日本海軍はなぜ避戦から開戦へと転換したのか
破局への道3
ルーズベルトの大戦参加の道具にされた日本
破局への道4
「騙し討ち」の元凶・駐米大使館の外交オンチ
コラム1
味方をも欺いた「昆明攻略作戦」
第2章 真珠湾奇襲攻撃は誤算だった!
奇策と執念1
なぜ真珠湾を「いの一番」に攻撃したのか?
奇策と執念2
総スカンを食った真珠湾奇襲攻撃案の「ナゼ?」
奇策と執念3
山本大将の真珠湾攻撃案はなぜ採用された?
奇策と執念4
宣戦布告なしの開戦を望んだ日本海軍
トラ・トラ・トラ1
開戦直前に変更された最後通告手交時刻
トラ・トラ・トラ2
なぜ日米開戦を「十二月八日」にしたのか?
トラ・トラ・トラ3
なぜニミッツ大将は「損害は軽微」と言った?
トラ・トラ・トラ4
「横綱を破った関取に大根を買わせるのか!」
リメンバー・パールハーバー1
「ヤンキー魂」を知らなかった?日本の愚
リメンバー・パールハーバー2
チャーチル英首相を小躍りさせた真珠湾攻撃
リメンバー・パールハーバー3
山本が米軍に教えた「航空主兵」の新戦術
コラム2
密かに生産された「紙の弾丸」
第3章 勝利の陰に潜む大失敗
緒戦の大勝利1
マレー・シンガポール攻略戦はなぜ行われた?
緒戦の大勝利2
なぜシンガポールに敵前上陸できなかったか
緒戦の大勝利3
マレー沖海戦が連合国に与えた衝撃と教訓
緒戦の大勝利4
南方攻略後、満州に引き返した陸軍部隊
偽りの解放1
たんなる謀略にすぎなかった対インド人工作
偽りの解放2
ビルマ義勇軍を面従腹背させた日本軍の愚挙
偽りの解放3
タイ国民を敵に回した日本の傲慢外交
偽りの解放4
民族の尊厳を否定した日本の南方統治政策
勝者と敗者1
連合艦隊のインド洋作戦は何が目的だった?
勝者と敗者2
「大勝利」のはずのインド洋作戦で失ったもの
勝者と敗者3
残された戦力をフル活用した米太平洋艦隊
勝者と敗者4
米軍がデューリットル空襲を敢行した理由
勝者の奢り1
油田は確保、それでも石油不足に陥ったのは?
勝者の奢り2
シーレーン防衛の発想がなかった大本営
勝者の奢り3
インドネシアの日本領土編入で露呈した野心
コラム3
上空でドゥーリットル隊とすれ違った東条機
第4章 補給なき最前線
戦局の分岐点1
ガダルカナル島を知らなかった大本営陸軍部
戦局の分岐点2
米軍上陸前夜に消えた現地住民と残置謀者
戦局の分岐点3
ガ島の米軍二万人をなぜ二〇〇〇人と誤ったのか
戦局の分岐点4
ガ島でも見せた部隊の逐次投入という愚策
戦局の分岐点5
輸送船攻撃を怠った日本海軍の戦術思想
戦略なき戦場1
解読されていたニューギニアの日本軍作戦計画
戦略なき戦場2
敵の暗号解読者もあきれた南海支隊の山脈越え
戦略なき戦場3
救援部隊は送らず最後は〝逃げろ〟の無策戦術
戦略なき戦場4
サラワケット山に挑んだ八五〇〇人の運命
戦略なき戦場5
四〇〇キロを徒歩で〝進撃〟した日本軍の功罪
戦略なき戦場6
待ち伏せ米豪軍に敢えて突進したアイタペ総攻撃
戦略なき戦場7
計画すらなかった東部ニューギニア軍の救出策
戦略なき戦場8
西部ニューギニア・サルミの悲劇
コラム4
東条首相を「バカヤロー」と怒鳴った田中中将
第5章 極限の戦場
玉砕の戦場1
「北からの空襲」を恐れて実施されたAL作戦
玉砕の戦場2
ミッドウェーの敗戦で帰れなくなった北方部隊
玉砕の戦場3
アッツは玉砕、キスカは救出の明暗
玉砕の戦場4
南海の孤島にばらまかれた守備隊の任務は?
玉砕の戦場5
戦後まで戦い続けた三四名の日本兵
孤独な戦場1
海軍は特殊潜航艇に何を期待した?
孤独な戦場2
ビアク島で果てた日本軍一万三〇〇〇人
孤独な戦場3
肉弾突撃でよいのか、戦車に体当たり!
孤独な戦場4
成功したコロンバンガラの撤収作戦
孤独な戦場5
ラバウルの遊兵、忘れられた二年間
遺棄された島1
連合艦隊の根拠地トラック環礁のあえなき最期
遺棄された島2
ルソン島で頻発した戦友相食む飢餓地獄
遺棄された島3
ジャングルに消えた日本兵一万と捕虜三〇〇〇
コラム5
軍旗も玉砕すべし
第6章 日本の勝敗を決した戦術情報
珊瑚海海戦1
日本のMO作戦を盗んでいた米海軍
珊瑚海海戦2
米軍に「戦略的勝利」と言わせた初の空母決戦
珊瑚海海戦3
世界初の空母対決に何も学ばなかった日本海軍
ミッドウェー作戦1
誰もが事前に知っていた連合艦隊の次期作戦
ミッドウェー作戦2
ハワイの暗号が解読班のワナにはまった日本軍
ミッドウェー作戦3
ニミッツ司令長官を支えた「ハイボ支局」とは?
ミッドウェー作戦4
またも出撃しない連合艦隊「主力部隊」の罪
ミッドウェー作戦5
「運命の五分間」を見過ごした幕僚の罪と罰
南太平洋艦隊1
マッカーサー司令部が組織した「連合軍情報局」
南太平洋艦隊2
沿岸監視隊員に救助されたケネディ中尉
南太平洋艦隊3
連合軍の「蛙跳び作戦」を可能にしたCBとは?
南太平洋艦隊4
米軍の手に渡った四万名の全将校名簿
南太平洋艦隊5
ニューギニアへの日本軍輸送船団を撃滅せよ
南太平洋艦隊6
伊号第1潜水艦から盗んだビッグな機密書類
海軍甲事件
ヤマモト機を打ち落とせ!
海軍乙事件
ゲリラに奪われた連合艦隊の作戦計画書
コラム6
捕鯨船がくれた北海のプレゼント
第7章 敗走の戦場、ビルマとフィリピン
ビルマ、インパール戦線1
徴発とビンタで反乱のタネを播いた日本軍
ビルマ、インパール戦線2
うっかりしていた援蒋ルート「ハンプ越え」
ビルマ、インパール戦線3
泰緬鉄道とスティルウェル公路の戦略的価値
ビルマ、インパール戦線4
インパール作戦の目的は何だったのか?
ビルマ、インパール戦線5
食糧を求めて撤退命令を出した師団長
ビルマ、インパール戦線6
何の罪にも問われなかった敗戦の軍司令官
ビルマ、インパール戦線7
修羅場のフーコンに「転進」はなかった!
ビルマ、インパール戦線8
大陸の玉砕地、拉孟・騰越の救援はなぜ遅れた?
レイテ決戦1
陸軍は知らなかった台湾沖航空戦の虚報
レイテ決戦2
寺内南方軍総司令官のレイテ決戦命令の理不尽
レイテ決戦3
山下奉文軍司令官のフィリピン永久徹底抗戦命令
レイテ決戦4
「特攻は命令によらず」は貫徹されたか?
レイテ決戦5
米海軍を震えあがらせた特攻の収支決算
レイテ決戦6
栗田艦隊がレイテ湾突入を果たしていたら?
レイテ決戦7
真珠湾攻撃の戦訓、戦艦「武蔵」が撃沈さる
コラム7
潜水空母のパナマ運河攻撃計画
第8章 最後の日米決戦
マリアナ決戦1
米軍のサイパン上陸を読めなかった大本営
マリアナ決戦2
「サイパンは勝てる」と信じていた東条英機
マリアナ決戦3
第一航空艦隊の戦力を過信していた指揮官
マリアナ決戦4
幻の「坤作戦」に潜んでいた手前勝手な戦術論
マリアナ決戦5
サイパンの戦いでわかった水際迎撃の限界
マリアナ沖海戦1
小沢機動部隊のアウトレンジ戦法の理論と実際
マリアナ沖海戦2
「マリアナの七面鳥撃ち」と米軍最新兵器
硫黄島の死闘1
米軍の硫黄島侵攻を読んでいた通信諜報隊
硫黄島の死闘2
日米両軍、愚直な大激戦の損益勘定
硫黄島の死闘3
「辱めを受けず」の猛威、玉砕戦場の六割は自決
沖縄の戦い1
沖縄の防衛態勢を崩した大本営の部隊抽出
沖縄の戦い2
「持久」と「決戦」で時間稼ぎをした沖縄戦
沖縄の戦い3
「七生報国」と「悠久の大義」は何をめざした?
沖縄の戦い4
巨艦「大和」の沖縄特攻に成算はあったか?
V1号兵器
実は米国を恐怖に陥れていた風船爆弾
コラム8
ほんとうに始められていた本土決戦準備「マ輸送」
第9章 終戦工作と本土防衛戦構想
和平工作1
小磯内閣を瓦解させた対華和平「繆斌工作」
和平工作2
スウェーデン王室も協力したバッゲ工作
和平工作3
実現濃厚だった海軍武官のダレス工作
和平工作4
日本政府中枢に潰されたもう一つのダレス工作
和平工作5
最後までソ連に和平仲介を期待した日本政府
本土決戦1
降伏など論外、刺し違えで一億総玉砕
本土決戦2
陸相の「降伏反対!」はポーズだったのか
本土決戦3
本土決戦部隊の真の実力は?
本土決戦4
「二〇〇〇万人玉砕」に固執した〝特攻の大西提督〟
本土決戦5
二八〇〇万人の国民義勇戦闘隊の結成
本土決戦6
米の収穫が先か、米軍上陸が先か!?
本土決戦7
水際迎撃戦を採用した日本の防衛戦術
本土決戦8
日本海軍が開発した本土決戦特攻兵器
本土決戦9
日米で一致していた米軍の敵前上陸地点
本土決戦10
東京が目標だった原爆搭載第三号機!?
コラム10
原爆搭載艦を轟沈した潜水艦長の戦後