近代日本のメディア・イベント
はしがき
第1章 メディア・イベント概念の諸相(吉見俊哉)
はじめに
メディアが主催するイベント
メディアが媒介するイベント
メディア・イベントと文化の産業化
おわりに
第2章 草創期のメディア・イベント(山本武利)
はじめに
『六合雑誌』のメディア・イベント論
各種のイベントの展開
近代日本のメディア・イベント
おわりに
第3章 全国優勝野球大会の展開と新聞-メディアがつくった野球(有山輝雄)
はじめに
原型としての一高野球
野球の普及拡大と害毒論争
儀礼としての全国優勝野球大会
おわりに-大会隆盛のジレンマ
第4章 ラジオ体操と健康キャンペーン(黒田勇)
はじめに
ラジオ体操構想と一九二〇年代の日本社会
ラジオ体操の意味
都市文化としてのラジオ体操
ラジオ体操の集団化
おわりに
第5章 スポーツとメディア・イベント-「武道」の形成とスポーツの「武道」化(井上俊,西山哲郎)
はじめに-近代スポーツの普及とメディア・イベント
武術の「近代化」-嘉納治五郎と講道館柔道
言説とイベント-講道館のシンボル戦略
「武道」のイデオロギー
おわりに
第6章 近代地方新聞の事業活動(林利隆)
はじめに
地方紙の事業企画の変遷
地方紙の事業企画の多面性
紙面とイベント-河北新報社「健康祭」の場合
おわりに
第7章 年中行事と新聞事業-両国国技館の納涼イベントをめぐって(橋爪紳也)
はじめに
両国の納涼と相撲興行
国技館建設の経緯
新聞社による納涼イベントの関与
納涼イベントの実際
おわりに
第8章 社団法人日本放送協会の「事業部」活動-大阪中央放送局の「団体聴取運動」をめぐって(石川明)
はじめに
戦前の日本放送協会の「事業部」組織とその性格
「農村への講座」の開始とその背景
「農村への講座」の企画とその内容
「団体聴取運動」の目的の変化と担当者の意識の変容
おわりに
第9章 大阪毎日新聞社の「事業活動」と地域生活・文化-本山彦一の時代を中心に(津金沢聴広)
はじめに
『大毎』『大朝』の販売競争と〝桐原式〟事業活動
本山彦一の社長就任と「事業活動」の活発化
大毎一万号記念事業と大毎慈善団の設立
「婦人社会見学団」から「大大阪記念博覧会」「子ども博覧会」へ
おわりに
第10章 ジャーナリズムと美術-戦前の関西における美術界の一動向(山野英嗣)
はじめに
新聞社が展覧会を開催することについて
戦前の朝日新聞社主催による展覧会について
信濃橋洋画研究所にみる「ジャーナリズムと美術」
「ジャーナリズムと美術」の新たな展開、そしてプレスアルトの活動について
おわりに
第11章 大阪朝日新聞社における子どものための文化事業(畠山兆子)
はじめに-大阪と「子ども」
『コドモアサヒ』の創刊とイベント
朝日会館における子どものための文化事業-一九二六(大正一五)年から三五(昭和一〇)年まで
児童文化団体への援助
おわりに
第12章 戦前における新聞社の音楽文化事業(小川博司,木村篤子)
はじめに
大阪朝日会館の音楽事業
音楽コンクール
懸賞歌の募集
おわりに
主要参考文献
新聞社事業史年表
人名索引
事項索引