青山学院と戦争の記憶
まえがき(北田道也)
序章 二十世紀の道程-青山学院を中心に
戦時下の青山学院(気賀健生)
回想-激動期の青山学院生活(小林幹太郎)
銃をとった者の戦争論(西森逸郎)
きみの名前を呼ぶために-戦争について(北田道也)
第1章 さまざまな戦争体験
捉まるまで-『ある補充兵の戦い』より(大岡昇平)
悪夢の構図から目をさまそう(大岡昇平)
〝大に事(つか)える主義〟-徴兵検査と私(山本七平)
地獄の霧島五分隊・海軍精神注入棒-『零戦の真実』より(抜粋)(坂井三郎)
初年兵生活・軍隊の苛め-『員数外主計始末記』より(抜粋)(猪野博)
地獄の家長-日本軍隊の正体-小説『青春の源流』より(抜粋)(森村誠一)
特甲幹K君の日記(抜粋)(K生)
「死んだのではなく殺されたのだ」-私にとって沖縄戦とは(松田定雄)
「平和と愛との、きよき朝を」-回想・ひめゆり学徒の手記(抄)(松田其枝)
無惨 フィリピン戦線-一学徒兵のざんげ(池上博)
乙女の祈り-ある学徒兵のフィリピン戦記(山口太郎)
戦争と青山学院精神-大沢茂先生のこと(市山研)
「戦争」体験を語る-上海YMCAを中心に(池田鮮)
私の下町大空襲の体験-四歳の記憶(棚網晴子)
きのこ雲の下から-世界の平和を祈念して(末田アニ)
空襲日記(昭和20年)・新日本の建設(昭和21年)『私の歩んで来た道-戦前・戦中・戦後-』より
(抜粋)(石原兵永)
私の戦争体験-出陣学徒壮行会・メサイア公演のことなど(兼松幸子)
石丸先生と音楽部と私-戦前・戦中・戦後の青山ライフ一〇年(加藤千曼樹)
八月の思い出-一少年兵の戦争体験(市原利三)
ソ連参戦-新京で迎えた敗戦(田中登喜)
白と黒との間-真実は語られなければ(永瀬隆)
青春と戦争-シンガポール天河飛行場作業隊(上田国太郎)
わがソ連抑留記-エラブカ収容所生活とダモイ(今泉保ニ)
私の出エジプト-北朝鮮海州から祖国まで(笠井政子)
「疎開」、そして帰国-私の満州引き揚げ記(志村綾子)
フィリピンへ親善使節の旅(一九五五年七月~八月)(西堂昇)
フィリピンに遣いして-終わりなき使命の第一歩(大里喜美子)
南海の楽園・トラック島-戦没者へのレクイエム(川島裕)
第2章 戦争と加害者責任-戦争を知らない世代の活動報告
平和と和解のステートメント-比日間の真の友好関係を願って(フィリピン体験学習参加者)
戦没捕虜追悼礼拝・追悼の辞-平和の礎(関田寛雄)
草の根平和講演会報告
世界から信頼される日本になろう(大沢清)
私の戦争体験とそれからの教訓(藤岡明義)
アメリカに伝えられた中帰連(新井利男)
『ショアー』上映会報告
日本人の視点から『SHOAH』を考える(高橋武智)
ショアー-記憶と証言(北田道也)
灰の降る夜に-ペシミストの夢のために(北田道也)
希望・絶望・記憶-一九八六年ノーベル平和賞受賞講演(エリ・ヴィーゼル)
第3章 日本とキリスト者の戦争責任
歴史の真実と向かい合う勇気を-徳留絹枝『忘れない勇気』より(ジョン・ロス)
問われなかった戦争責任(金城重明)
キリスト教の戦争責任をめぐって(渡辺信夫)
天皇とキリスト者の責任(渡部良三)
第4章 未来へ向けて
愛する日本と日本人へ-内村鑑三の二一世紀への「遺物」(武藤陽一)
「戦争の世紀」を終わるにあたって-新世紀への若者たちからのメッセージ(青山学院大学プロジェクト95)
「日本国憲法第九条」-世界市民のみなさんへ日本からの贈りもの(チャールズ・M・オーバビー 国弘正雄訳)
あとがき(雨宮剛)
資料編
『日本基督教団より大東亜共栄圏に在る基督教徒に送る書翰』ほか
「『賛美歌』の歴史における私たちの責任」
『興亜賛美歌』