「戦後」という制度
座談会 堕落というモラル―敗戦後空間の再検討(井口時男・中川成美・林淑美・川村湊)
ポスト植民地主義への道―日韓の戦争(解放)直後の文学状況をもとに(川村湊)
『朝鮮文芸』にみる戦後在日朝鮮人文学の出立(高柳俊男)
戦後沖縄文学覚え書き―『琉大文学』という試み(新城郁夫)
戦後文学はどこへ行ったか―やくざ小説の諸相(野崎六助)
「満洲文学」から「戦後文学」へ―牛島春子氏インタビュー
「戦後文学」の起源について―“最後の頁”からの出発(栗原幸夫)
大阪という植民地―織田作之助論(川村湊)
日・独・伊・敗戦三国の戦後文学(栗原幸夫、池田浩士、和田忠彦)
隣接諸領域を読む
(歌謡曲)誰のために鐘は鳴ったのか―サトウハチローと古関裕而の戦後歌謡曲(中西昭雄)
(外国文学)「丁玲批判」をふりかえる(田畑佐和子)
この時代を読みかえるために―必読文献ガイド
『新日本文学』一九九九年一一月号/『社会文学』二〇〇〇年第一四号(並木洋之)
本多秋五『物語戦後文学史』(黒田大河)
吉本隆明『戦後詩史論』(細見和之)
『綜合文化』と真善美社の周辺(栗原幸夫)
江藤淳『忘れたことと忘れさせられたこと』(平井玄)
読みかえる視座
昭和初年代文学史における短歌(田中綾)
一九五〇年代をジェンダー・メタファーで読みかえる(鈴木直子)
『種蒔く人』の研究動向(大和田茂)
〈放浪の作家〉林芙美子が書いた仏印(羽矢みずき)
戦時下の大仏次郎の文学表現―従軍体験を中心に(相川美恵子)
文学における「土人」―中河与一と村上龍(土屋忍)
橘外男の敗戦感覚(谷口基)
書評
かけがえのない個人として語りあうために―ノーマ・フィールド『祖母のくに』(秋山洋子)
戦後責任を問い戦争責任を問う―池田浩士『火野葦平論』(坂口博)
言葉を「綴る」のは誰か?―川村湊『作文のなかの大日本帝国』(黒田大河)
〈引き裂かれた身体〉の解剖へ―丸川哲史『台湾、ポストコロニアルの身体』(崎山政毅)
この時代の中井正一のために―高島直之『中井正一とその時代』(田村都)
二十一世紀のガイノクリティシズム―岩淵宏子・北田幸恵・沼沢和子編『宮本百合子の時空』(杉浦晋)
「ロシア・アヴァンギャルド―全体主義文化連続論」に抗して―ボリス・グロイス『全体芸術様式スターリン』
「男制社会」とのしなやかな闘い―渡辺澄子『青鞜の女・尾竹紅吉伝』(深津謙一郎)
読みかえ日誌
編集後記