昭和短歌の再検討

１　戦争期
土岐善麿、昭和二十一年の黙思（三枝昂之）
釈迢空、根源主義者の戦後（山田富士郎）
窪田空穂、戦時詠について（島田修三）
斎藤茂吉、沈黙の意味（永田和宏）
斎藤瀏、歌人将軍の昭和（小池光）

２　敗戦期
汚れた兵士の敗戦後（島田修三）
読者論としての第二芸術論（永田和宏）
国内亡命者の行方（山田富士郎）
前衛短歌の原風景（三枝昂之）
「太陽の季節」の短歌（小池光）

３　前衛期
安保闘争と歌人（小池光）
アメリカナイゼーションと短歌（島田修三）
共同制作の光と翳（永田和宏）
劇画的空間の誕生（山田富士郎）
定型表現の変位（三枝昂之）

４　昭和戦前
プロレタリア短歌とは何であったか（山田富士郎）
新しい都市文化と短歌（島田修三）
自由律という思想（永田和宏）
昭和十年代、伝統回帰の意義を考える（三枝昂之）
満州国という幻想（小池光）

５　昭和メディア論
なぜ結社が必要とされ生き残るのか（永田和宏）
短歌総合誌の昭和史（三枝昂之）
ベトナム戦争にみる新聞歌壇（山田富士郎）
新人賞について（島田修三）
メディアの変質（小池光）

あとがき