図書オキナワセン ニ イキテ000041490

沖縄戦に生きて

サブタイトル1~10
一歩兵小隊長の手記
編著者名
山本 義中 著者
出版者
ぎょうせい
出版年月
1987年(昭和62年)10月
大きさ(縦×横)cm
22×
ページ
476p
ISBN
4324009791
NDC(分類)
916
請求記号
916/Y31
保管場所
閉架一般
内容注記
著者の肖像あり
和書
目次

序章 中国大陸から沖縄へ転戦
私の少尉任官まで
独立歩兵第十五大隊の歴史
黄河を渡る
年輩の軍曹と当番兵
上海の宴
上海・北呉淞港で乗船
沖縄本島那覇港に到着

第1章 迎撃
―陣地づくりと人づくり
辻町を情況視察
バナナ事件
桑江に落ちつく
馬上から学友三好の声を聞く
仲西に沖縄南飛行場を建設
牛島軍司令官親閲
十・十大空襲、グラマン機を撃墜
初年兵教育隊隊長になる
入隊時を思い出す
行くえ不明のM初年兵
夜間演習にも憩い
うるわしのチャタンモーシ
部隊長転出
玉城村へ陣地変換
戦陣に恋の花も咲く
「沖縄の方言が話せたら」と思う
グスク詣でをする
山本少尉「引っ越したばかりで」/師団参謀長「北谷と浦添を調べろ」
浦添村小湾に布陣
陣地をつくる女学生に妹を思う
伐木隊長になる
国民勤労動員令公布
北谷沖に国籍不明の鑑船数百隻
米軍鑑載機グラマンの大編隊来襲
家も木もないじゅうたん爆撃

第2章 米軍との激突・全滅
隻腕となって
原隊復帰
四中隊が女子挺身隊員を召集
中隊長の意見具申
金城芳子との初対面
誕生日に部下のごちそう
将校斥候を命ぜられる
「四名はいやだ、五名で行こう」
斥候隊出発、ブタノールで乾杯
米軍、沖縄本島上陸
天幕かぶって五人が煙草のまわしのみ
湧き上がる鑑砲射撃の音
「あっ、船の中から船が出てくる」
帰りもこわい黄燐弾と偵察機
賀谷支隊潰滅
第二次将校斥候となる
血みどろの同期生本宮少尉に会う
報告「敵ハ側面上陸ノ可能性大ナリ」
軍命令の右往左往ぶりに疑問
米軍の煙草とコーンビーフが漂着
第六十二師団、戦死千五百名
米軍、伊江島に上陸
本島へ米軍総攻撃
独立歩兵第二十一大隊逆襲失敗
独立歩兵第十五大隊に夜襲命名下る
同期生分部少尉との別れ
山本小隊長「も一度上海へ行きたい」
松田中隊長「畳の上で刺身が食べたい」
夢に出てきた戦友「発煙筒を持ったか」
出撃命令を下す
生き残った浅井上等兵のその後
同僚多田小隊長、狙撃され戦死
敵の歩哨二人を倒す
「攻めてさっと引き揚げるのだ」
「擲弾筒うて」「匍匐前進」「投げろ」「さがれ」
「穴を掘れ」「貝になれ」
ただただ平ぐものごとく
夢をお告げの発煙筒をうつ
小隊員四十名を失う
友軍の中尉にかみつく
右大腿の破片を衛生伍長が摘出
八名の山本小隊、独立第二十一大隊に合流
独歩第十五大隊、四百二十一名が戦死
第六十二師団の戦略整理
通信小隊天倉中尉とドイツ戦線を論ず
第六十二師団へ感状授与さる
またも名指しの師団命令
命がけの笑い
同期生梅田少尉を残して自陣へ
撃たれた左腕を斬り捨てる
八名で戦車五両、数百名と戦う
堅陣を見よ
知念二等兵、戦車を肉弾攻撃
ガンと一撃に、失心
報告「戦車一両爆破炎上、小隊長左腕切断」
医務室壕でめざめる
金城芳子らと首里の師団野戦病院へ
師団野戦病院は満員、南風原陸軍病院へ

第3章 沖縄本島南部の彷徨
金城芳子に負われて
死の一日橋を渡る
あ、赤ん坊が死んだ母親にとりすがって泣いている
南風原陸軍病院に入る
この日のわが戦友たち
勢理客の攻防
サトウキビは地上最高の味
自分の小便を飲んで死ぬ兵隊
戦傷に対する気持ち
軍刀が行くえ不明になる
陸軍病院、南へさがるとの情報
軍刀かえる
金城芳子におんぶされて南へ
砂山上等兵にも助けられて
同期生鴛田少尉に救われる
貝柱とキャベツの料理に舌づつみ
砂山上等兵との別れ
馬小屋に入る
発熱と悪寒
鰹節のお湯で高熱いえる
水と水筒の物語
なつかしの原隊復帰
「本日より中尉だ。傷病兵中隊長をやれ」
独立歩兵第十五大隊に前進命令下る
帰ってきた伝令、大北一等兵
報告を終え、コンペイ糖を口に戦死
独立歩兵第十五大隊細川小隊全滅
大北報告による判断「戦局は支離滅裂」
死の伝令、上田信一兵長「雪が食いてえ」
深夜の水汲み
傷病兵四十名壕内で自決
双眼鏡に敵兵十五名うつる
「チャンチューで八宝菜を食べたら……」
血染の赤十字旗を立てる
異口同音に「明日は敵が来る」
機銃音も遠く、砲声もまれ
硝煙! 壕内に血の臭い

第4章 山城挺身隊
小畠軍曹に支えられて
摩文仁をめざしてなぎさを行く
ひそひそと沖縄言葉
思えば遠し
沖縄に金城芳子観音菩薩あり
涙をそっと拭う。芳子も涙声
海に入って傷を洗う
芳子を助け、みずから果てることを考える
身の上話を交わす
掃海艇は呼びかける「テテコイ」「テテコイ」
岩の間に飛び込んできて小畠軍曹
米兵、ドラム缶に火をつけて落とす
小畠軍曹、新しい洞窟を見つける
金城芳子、兄と再会―芳子を送る
朝、小便についてきて小畠軍曹
佐官も白旗をかかげて出て行った
左足に砲弾、泡盛で消毒
温かいご飯の夕食
三十メートルの断崖を登る
強烈な気合いみなぎる
鮭缶にご飯の晩さん
「行くか」「ハイ、行きましょう」
崖の上にあがるや機関銃の音
機銃の音、そして車のエンジンの音去る
「英霊」とともにかくれる
小畠軍曹は高いびき
銃を構える「赤鬼」の米兵
山城の壕をめざす
衛兵隊長は同期の大橋中尉だった
早速、食糧調達と敵情偵察
砂山上等兵との再会
偵察行をつづける
米軍トラックの捨てた缶詰を拾う
米軍の缶詰を食べながらゲリラ作戦を考える
小畠と二人、鼠に悩む
敵の声に目をさます
二人の少女を救出する
二人のひめゆりの乙女を迎えて七夕祭り
大橋中尉、指揮権委譲を申し出る
山城挺身隊長となる
米軍の野外映画会
自動車隊小隊長伊坂少尉来壕
伊坂小隊行動の軌跡
20年7月から8月にかけての情勢
米軍の捨てた食糧が命のかて
米軍の爆雷攻撃は連日
投降勧告のビラふえる
伊坂グループの動き
もうひとつの悩みは二人のひめゆり乙女
帰らざる者、砂山上等兵
八路軍も海兵隊も強かった
伊坂小隊、中央突破へ
初盆。花火のような銃火
連日、斥候を出す
本当に戦争はすんだのか
拡声機は叫ぶ「天皇は投降命令を出した」
戦争終結か否かで全体討議

第5章 戦争は終わった
日の丸と白旗を立てて軍使を果たす
山城壕を出た
敵のジープに乗った
何故八月二十八日に聞ける?
「山城挺身隊は戦闘を停止する」
准将に「アメリカ兵を助けて」とたのまれる
「日本兵を助けるなら、アメリカ兵を助ける」
説得する壕内に同期生鯛家栄の声
准将に感謝状をもらう
山城池に帰る
かけつけた鯛家少尉の弁
「とにかく戦争は終わった、安心してくれ」
「今朝の明けの明星は特にきれいだ」
「金城芳子さんありがとう」/「死ぬまで戦死者の慰霊だ」
山城挺身隊解散式・降服文書調印式
山城をトラックで出発
屋嘉収容所に入る
KOREAの人も数百人
八原博通参謀のうわさ
カタコト英語でひとさわぎ
収容所内の情報
伊坂小隊グループも入ってきた
その夜、朝鮮人が暴行
戦跡をドライブ、戦友に黙祷を捧げた
ふんどし組
赤松守備隊長なぐられる
驚き。絵をかく小畠軍曹
八原参謀の幕舎を訪ねる
ソフトボールに強い日本軍
将校の自殺
沖縄本島との別れ
帰国
付記あり