図書ショウワ ノ シュクメイ オ ミツメタ メ000040470

昭和の宿命を見つめた眼

サブタイトル1~10
父・高坂正顕と兄・高坂正尭
編著者名
高坂 節三 著者
出版者
PHP研究所
出版年月
2000年(平成12年)12月
大きさ(縦×横)cm
20×
ページ
318p
ISBN
4569613578
NDC(分類)
289
請求記号
289/Ko82
保管場所
閉架一般
内容注記
高坂正顕ほかの肖像あり 年譜あり
和書
目次

第1章 「糾の森」に見守られた学者二代
葵祭の夜―兄との永訣
最後の誕生日カード
死の受容にいたるプロセス
わが先祖、高坂弾正
満州に逐電した祖父
旅順中学から四高へ―父の青春時代
かけがえのない追憶の森
第2章 思索者の梁山泊・西田幾多郎門下の人々
京都帝国大学文学部哲学科の力
個性豊かな逸材の集う“京都学派”
西田門下生とマルクス主義
包容力の大きな教育者
西田と田辺、そして和辻
第3章 カント研究者として世に出た父
カントに魅せられた理由
イマヌエル・カントという人
“正尭がカントを食った”
カントを通して『歴史的世界』へ
『永遠平和の為に』、カントの提言
歴史的世界をどう考えるか
父の理解者・猪木正道先生
第4章 大東亜戦争と京都学派
西田幾多郎の月曜講義『日本文化の問題』
皇室をどう考えるのか
日本特殊論への戒め
京都大学教授として京都に赴任
大東亜戦争直前の父の憂慮
『中央公論』の座談会「世界史的立場と日本」
偏狭なナショナリズムへの批判
「良くも悪くもドン・キホーテ的」
海軍への協力
近衛文麿と西田の関係
第5章 追憶の少年時代―大戦末期と疎開体験
大日本言論報国会
陸軍報道部の言論弾圧
京都学派に対する圧迫
西田幾多郎の遺言
丹後半島に集団疎開
兄・正尭、闘病生活へ
第6章 敗戦、そして公職追放
高野川のせせらぎ
最良の家庭教師
森の考察と現代哲学
兄から見た西谷啓治
「平凡な追放者」としての五年間
知識人と戦争の関わり方について
第7章 「教育哲学」と「期待される人間像」
開国百年記念事業、『明治思想史』
教育哲学の探求―新設教育学部の学部長へ
欧米視察旅行での哲学者との対話
父から兄への便り
『大学の理念』
学芸大学長として東京へ
死へとつながった暴力事件
「期待される人間像」をめぐって
第8章 反発と共感―時代と格闘した父と子
「逃げ弾正」をめぐる父と子の解釈の相違
保守派論客の片鱗―洛北高校生徒会長
棋士・藤田梧郎先生の滋味
高坂山トンネル
二人の師・田岡教授と猪木先生
ケネディ大統領時代のアメリカへ留学
「現実主義者の平和論」と「宰相吉田茂論」
佐藤内閣のブレーンとして
全共闘運動との闘い
第9章 昭和の宿命を見つめた眼
政治と教育、そして歴史
政治と哲学者の距離
大東亜戦争とは何であったか
「開かれた大学」と大学院大学構想
『私の大学再建案』と静岡文化芸術大学
「大正・昭和思想史」で書きたかった人
歴史の光、歴史への愛
自分たちの生きた「日本」への思い
略年譜あり