日本の敗因
- サブタイトル
- 歴史は勝つために学ぶ
- 編著者名
- 小室 直樹 著者
- 出版者
- 講談社
- 出版年月
- 2000年(平成12年)1月
- 大きさ(縦×横)cm
- 20×
- ページ
- 333p
- ISBN
- 4062100371
- NDC(分類)
- 392.1
- 請求記号
- 392.1/Ko69
- 保管場所
- 閉架一般
- 内容注記
- 昭和館デジタルアーカイブ
第1章 「敗因」は腐朽官僚制にあり
日本に来未はあるのか
敗戦についての「無謀」な議論
「小」が「大」に勝つ例はいくらでもある
当時の軍部は腐朽官僚制の典型
戦争を回避する選策は「あった」
ルーズベルトの「不戦」公約が交渉の切り札だった
圧倒的に「戦争反対」だったアメリカの世論
「大西洋憲章」に「大東亜宣言」で対抗すべきだった
大国との戦争は避けようとするアメリカ
ルーズベルトの戦慄
ドイツ軍の前にひとたまりもなく壊滅したソ連軍
技術力ではドイツ、イギリスが上だった
アメリカの意図が読めなかった日本
終始冷静だったヒットラー
日本の戦争指導者に、情報操作の理解者がいたならば……
戦艦「大和」の的大の失敗は建造時期
「大和」「武蔵」の建造にみる戦争無知と怠慢
情報操作はこうしてやれ
アメリカが戦争に反対するシナリオ
戦争に勝ちたければ、強く見せよ
戦争直前、米英より優っていた海軍力
蒋介石も恐れていた日本海軍
ルーズベルト政策が内包していた矛盾
日本は「お伽の国」だった
日本人のアメリカかぶれ、アメリカ人の日本無関心
米英との戦争回避はいとも簡単
アメリカ参戦のない日英戦争の結末は
早期講和の方法もあった
第2章 真珠湾攻撃に始まった日本の「敗因」
真珠湾攻撃は「奇襲」だったのか?
どう考えても不可能な攻撃だった
日本は空軍後進国と信じきっていた米軍
アメリカはなぜ事前情報を無視したか
僥倖は僥倖が重なった真珠湾攻撃
山本五十六の独創
日本機動部隊の大成功
再攻撃で石油タンクさえ爆撃しておけば……
太平洋艦隊司令長官に抜擢されたニミッツの巻き返し
イギリス封じ込めも可能だった
撃滅すべきだった航空母艦
南雲長官の判断ミスで勝機は去った
山本五十六の致命的失敗
米空母を恐れた日本の指揮官
お門違いの人事
「機動部隊」というアイディア
完勝のマレー沖海戦にも「敗因」あり
第二回の真珠湾攻撃も可能だった
機動部隊の直衛に陸軍の戦闘機を使う
日本軍に欠落していた「陸海共同」の思想
真珠湾攻撃は「騙し討ち」だったのか?
「奇襲」は日本軍の意図であったか?
外務官僚の怠慢、大使の無知
日本人の国際法無知は死に至る病
経済官僚に受け継がれている軍事官僚の病
第3章 ヴェンチャーであった「ゼロ戦」
経済危機の真の原因、ここにあり
戦闘機が抱える矛盾を克服
勝敗の鍵を握っていた「ゼロ戦」
重慶攻撃で証明された圧倒的な強さ
英米とも、「ゼロ戦」には注目せず
悔やまれるエンジンの選択
「現場の声」は時代遅れ
頭がよくても、頭が固い
もっと多くの「ゼロ戦」を投入していたら……
東京空襲で山本五十六はパニックに
たった一機の「ゼロ戦」が歴史を変えたかもしれない
「アンバランス」という日本の持病
「ゼロ戦」後継機が実現しなかった理由
海軍に根強かった「戦闘機無用論」
日本の海軍航空隊の強さに世界が驚嘆
歴史に残る戦果に学ぶべきだった
ミッドウェー海戦は完勝できたはず
ヴェンチャー企業が生みだした「紫電改」
悔やまれる革新の不徹底
資源の最適配分を考えないのはいまも同じ
「むかし海軍、いま大蔵省」の失態
「現場の声」に気圧されて妥協
模擬空中戦でドイツに勝利
ものを作っても、運ぶシステムがない!
戦争設計のなさを露呈した液冷式エンジンの開発
戦前から指導者は平和ボケ
貧乏であればこそ必要なヴェンチャー精神
第4章 勝てなかった日本のシステム
目的を見失う官僚たち
参謀長がやらかした史上空前の大失策
トップエリートには「お咎めなし」
フェティシズムに陥った軍隊
指導者がつくりだした奇妙な精神主義
「生きて虜囚の辱めを受けず」は日本だけ
日本の軍用機に共通する欠点
驚くべき計画性のなさ
パイロット二万人、戦後の使い道
戦闘機乗りのエースも将校になれず
「年功序列」敗けた
却下された天才の具申
アメリカ軍は、市場原理に沿って大抜擢
マリアナ沖海戦を前にした判断ミス
無駄な作戦に見る「学習能力なし」
近代戦の初歩さえ知らなかった日本軍
第5章 歴史に学ばなかった国の悲劇
コンピューターゲームを勉強せよ
「イフ」なきところに科学なし
日露戦争の「敗因」を分析する
ぎりぎりの勝利
日露戦争を反省すれば、大東亜戦争に勝てた
恐るべき「イフ(もしも)」
陸軍の失敗が招いた二〇三高地の犠牲
陸軍の連戦連勝、実は辛勝ばかりだった
残された道は「勝ち逃げ」だけだった
ヨーロッパ列強の勢力図
欧米の政局に疎かった日本の政治家
ほとんど研究されていなかったロシアの国内情勢
ロシア亡国の予兆に気づかなかった指導者たち
予想外の「幸」は、途方もない「不幸」
日露戦争の勝利がもたらした目的喪失症
目的を見失った戦争
合理的思考を失った山本五十六
第6章 戦後も脈々と続く「敗戦のシステム」
大東亜戦争を否定する
デモクラシーから生まれる全体主義
日本の役人はヒットラーである
「自由討議」なき議会
いまやでモクラシーは跡もなし
何の自由ぞ、何のデモクラシーぞ
天皇の人間宣言によるマインド・コントロール
日本に復讐させないために
利用された共産主義者
アメリカの走狗となったマスコミ
マスコミの「完全犯罪」
ドイツの「軍国主義教育」との違い
「黒船コンプレックス」からいまだ立ち直れず
第7章 戦後日本経済に吹いた「神風」の正体
奇蹟につぐ奇蹟で経済大国へ
日本の経済システムは、戦時動員体制そのもの
役人の命令で動く証券市場
資本主義を歪める役人たち
日本のマーケットは信長以前
二宮金次郎は、資本主義の鑑
スターリン主義で、無駄な役人を大粛清せよ
統制価格が物価を引き上げている
戦前の官僚組織と瓜二つ
ところで、政治家は何をしているのだ?
第8章 どうすれば勝ち残れるのか
経済危機克服の妙薬は、大東亜戦争の研究
「階級制度」の意味
革新なき日本海軍の不合理
連合艦隊幹部の信じられない愚行
脈々と受け継がれている「高級官僚無責任体制」
官僚制のお手本は中国の「科挙」
高級官僚は宦官に劣る
日本の教育システムは、科挙と同様に堕落した
戦前は「東大が一番」ではなかった
無能な秀才が国を動かす恐ろしさ
進学せずとも向学心はあった
「日本版エコール・ポリテクニーク」を!
数学・物理一貫教育も可能
三度のチャンスを与える入学試験システムを
真のエリートを育てるため、授業料は無料に
資料あり
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