昭和二十年夏の日記
- サブタイトル
- 八月十五日
- 編著者名
- 河邑 厚徳 編著
- 出版者
- 博文館新社
- 出版年月
- 1985年(昭和60年)7月
- 大きさ(縦×横)cm
- 21×
- ページ
- 355p 図版16枚
- ISBN
- 4891779020
- NDC(分類)
- 916
- 請求記号
- 916/Ka95
- 保管場所
- 閉架一般
- 内容注記
- 昭和館デジタルアーカイブ
プロローグ 夏の日記
敗戦の太陽と自分を撮つた(浜谷浩)
血が逆立つて切腹を計つた(大竹勉)
第1章 最後の空襲
最後の空襲
B29の大挙襲来だ(三浦茂雄)
今夜が山形の終りか(佐藤定治)
帰途の爆音(妹尾清)
尿意しきりにして口渇盛ん(吉本富雄)
空白の日記(斎藤貞雄)
電柱が松明のように燃えた(広沢栄)
電灯の暗幕を脱す(大熊広次)
第2章 大東亜共栄圏の崩壊
大東亜共栄圏の崩壊
南洋のジャングルに潜んで(パラオ)(立沢正雄)
勝ったか負けたか、引き分けたか(ビルマ)(森静一)
紋服を着用して拝聴(台湾)(久保トミ子)
南大門は朝鮮服でうまった(京城)(古橋利子)
終戦も知らず逃避行(満州)(須股滝造)
新妻の形見の日記帳(満州)(丸林ハツ)
アメリカ最後の留学生(アメリカ)(村田聖明)
一番早い武装解除(タイ)(手島信雄)
十二時、時報。君が代奏楽(高見順)
第3章 ドキュメント玉音放送
ドキュメント玉音放送
衆議院の舞台裏(大木操)
後継内閣主班の選定御下命あり(木戸幸一)
玉音いとしめつぽく(野村貞)
玉音を拝し宮城へ行軍す(渡辺輝雄)
夢ならば覚めよ(小谷信子)
終戦第一夜の町を視察(小坂徳太)
一瞬体の筋肉が硬ばつた(久米寿美子)
久しぶりの冷酒(小俣橘郎)
英明の聖断、神風ここに吹く(安藤正純)
第4章 学童疎開と子供の目
学童疎開と子供の目
かみの毛をきちんとして(千秋武子)
とてもすごいことを言つてゐる(陣内燎子)
涼しい風(槙美宝子)
くやし泣き(小島久美子)
かたきを討つ(岩片順子)
自然は不滅なれど(藤井幸子)
なみだぽろぽろ(山本充昭)
少しもおいしくないぼたもち(高橋和子)
お声はふるへてゐた(中沢るり)
第5章 生活者の記録
生活者の記録
稲の花咲く(農業・三輪寿義)
運命に立至れりと、いやはや(農林業・須藤森之助)
アメリカ兵に殺される(農林業・子・大奈路正規、父・大奈路計)
妻と子と湯につかつた(公務員・田中繁)
誰も彼もが黙々たり(農業・鈴木勝男)
昼飯にあふぐ日本酒(軍需工場・山口秀雄)
婦女子は坑内疎開に決す(炭鉱・徳賀和男)
軍部の横暴国を破りたり(元村長・橋本亀吉)
蒸留水をつくっていた(陸軍病院・小山英子)
味噌を仕込む日也(鉄道員・郡司弘)
大工場、不気味なる静寂(軍需工場・久米太一)
ラジオにしがみついておった(漁業・田代長五郎)
ああついに終った。終った。終ったのだ。(作家・平林たい子)
第6章 兵士の日記
兵士の日記
十二時ノ発表停電ノタメキケズ(中野重治)
新生の第一歩を踏み出す(水上七雄)
黒枠ニ入ツタ天皇ノ写真(半田茂雄)
暴徒発生の疑い(川村一麿)
洗濯も一つのたのしみである(大島佐一)
その日に配給(市川典司)
精神もどこにあるのか(武井幸夫)
何をして良いやら(浅妻力)
大山崩れ、大海干す(宮沢正憲)
御命令ノマヽニ行動ス(古賀精里)
不思議な噂つたわる(上野癸四郎)
衛兵中に玉音放送(福永繁雄)
ペンを剣に代へし結果は(中村宰治)
一行の日記(安藤行夫)
第7章 銃後の女たち
銃後の女たち
しつかりね、南無阿弥陀仏(山田幸子)
国破れて乾パンの配給あり(岩崎晴子)
うそだうそだと思つて(木内綾)
ふと明るくなる顔(吉沢久子)
疎開はよすことにした(桑原銀子)
夢のやうだ(佐野操)
一臣草の身(調靖子)
大地が盛りあがつてくる(升水美恵子)
戦争をつゞけた方がよい(真崎志津)
今日にかぎってラヂオがギーギー(大島節子)
今だ、泣く時は(藤田美恵)
我々は明日から失業者だ(京極林子)
今一息といふところだつたのに(栗田富美子)
上弦の月ほつそりと(滝島典子)
第8章 帝都、灰燼に帰す
帝都、灰燼に帰す
すべては終り、すべては始まる(平岡敏男)
伊勢丹前のマイクロフオンで(本瀬正明)
カンヅメと地下足袋の交換(小泉功)
科学技術力に敗れた(箕輪正三)
気が遠くなつた(石田一郎)
しかし、こんな形で終るとは(小関賢三)
降伏でなく滅亡の道だ(熊倉源)
一躍五流国への転落(大場国蔵)
一大波乱を予測(山上政之)
奥多摩の村の終戦(峰岸登)
夢声戦争日記(徳川夢声)
第9章 広島の記録
広島の記録
最後の日付が十五日(乃木年雄)
広島へ決死の旅(岡田孝男)
世界の鬼ども(向井健次)
新爆弾の実験台(声本憲明)
ピカで全滅、ひしひしと迫る敗戦情緒(蜂谷道彦)
第10章 地方の様々な敗戦
地方の様々な敗戦
戦争?どうかしてる(高知)(真鍋秀男)
酒でも飲まなくては(大阪)(薄政太)
掲示板に休戦の文字(徳島)(岡田博)
寂として声なし(佐賀)(武石勉)
盂蘭盆の悪日(京都)(井本富三郎)
京都師団司令部にて(京都)(高橋利一郎)
防空壕を作る(姫路)(岡本晴雄)
鳴呼、国敗る!!(沼津)(山田春男)
書き直した日記(大宮)(滝沢房次郎)
藩組織で聖戦継続か(長野)(佐藤仙次)
神風でも吹きまくれ(札幌)(清水忠義)
五体は電撃に打たる(埼玉)(小松崎均)
只涙滂沱たるのみ!!(大阪)(山崎好治)
正門内に整列(尼崎)(井藤義雄)
悲しき結末(岐阜)(今井公衛)
妻絶食(鳥取)(徳永鉄雄)
日本刀を振りまわす(仙台)(新田和子)
祖先にわびる(堺)(津村新俊)
倉の前の木の下で虫干し(新潟)(布施徳郎)
神洲が何だ!神国が何だ!(愛媛)(伊藤熏明)
第11章 教育の場で
教育の場で
大日本帝国がほしい(及川真久)
廻れ右の再出発だ(永美喜雄)
何という空虚な夜か(藤井武夫)
悲しくも新しい日本(今井繁太郎)
泣け一億、泣きに泣け(石丸恵守)
一時は和を求めても(山本米子)
日射病で倒れた生徒(今仁勝)
突然の玉音(山本みち子)
霧の深い朝(持田秀之)
午后、畠の草を取る(毛見虎雄)
……と思いましたの日記(峰島よし子)
陸軍気象部員として(阿部昭子)
ますますまじめに落着いてやる(良峰仙次郎)
生徒の心をつかんだ。うれしい(横田恭治)
エピローグ八月十五日の日記
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