現代日本産業発達史 12
第1章 明治期以前における和紙生産の発達
近世以前における紙
紙の歴史
中世における各地の紙
紙の流通形態
近世における生産と流通
近世初期における経済政策の特質
紙を中心とした商品生産の発展とその地域性
紙の原料と漉紙方法
近世における生産構造
紙生産の地域性
紙の生産地帯
越前製紙業の歴史―五ヵ村を中心に―
越前紙と領主
越前紙の生産形態
第2章 近代的洋紙生産の開始
草創期の洋紙生産
紙・パルプ企業の早期族生とプラント輸入
印刷局抄紙部の新設と民営企業との競合
洋紙生産と製造工程
原料問題と大川平三郎
洋紙生産の推移と市場
製紙所連合会の設立とその意義
近代的洋紙生産の成立
明治二〇年代における起業ブーム
第二次原料革命と量産への曙光
紙・パルプ企業の経営状況
市場の拡大と外紙攻勢
洋紙の流通機構
明治期の和紙産業
明治初年における紙生産の動向
紙漉き経営の動向
明治中期における和紙生産の推移
第3章 洋紙・パルプ産業の発展と確立
洋紙・パルプ産業の発展
洋紙生産の急速な増大と技術の発達
未開発森林の開発と紙・パルプ産業
紙・パルプ産業における資本の集積・集中
王子・富士・樺工三社による寡占の形成
王子製紙独占体制の完成
板紙製造業の動向
紙・パルプ産業発展の特徴
製紙業の産業的特質
わが国製紙業成立の事情
わが国紙・パルプ産業発展の特徴
紙・パルプ産業の他産業への影響
第4章 戦時経済下の紙・パルプ産業
木材パルプにおける新需要の増大
人絹生産とその急激な発展
人絹パルプの需給問題
パルプ生産の拡大と資源の逼迫
木材パルプ増産計画と原料
第三次原料革命と産業備林の形成
パルプ企業の経営とその特徴
人絹パルプ生産と王子の対応
パルプメーカーの動態
植民地におけるパルプ生産
朝鮮
満州
台湾
大王子成立後における製紙業とその動向
原料パルプ独占への抗争
製紙業の展開
戦時統制下における変貌
戦時統制の展開
統制の展開と規格統一
価格統制
企業整備
統制の進展と紙類生産
第5章 戦後における紙・パルプ産業の変貌
敗戦直後における状態
戦争による紙・パルプ産業の被害
敗戦直後における紙・パルプの生産状況
王子製紙の解体
財閥解体・過度経済力集中排除の一般動向
王子製紙解体の経過
王子製紙解体の意義
占領下の経済復興政策と紙・パルプ産業
戦後経済復興政策の推移
復興政策のなかでの紙・パルプ産業の位置づけ
生産の復興過程
紙・パルプ生産の増加
生産の増大と紙・パルプ企業
第6章 朝鮮事変後の発展と変貌
競争の激化と紙・パルプ産業の再編成
急激な発展と競争の激化
パルプ資材における革新技術
設備投資の活発化と経営状態
紙・パルプ産業の戦後における変貌
わが国における紙・パルプ産業の進路と課題
紙・パルプ産業の現状と産業体制路線形成の経緯
紙・パルプ産業のビジョンとしての産業体制路線とその問題点
紙・パルプ技術進歩の方向と問題点
資本取引の自由化等にともなう国際競争の激化と紙・パルプ産業に対する影響
原料対策における今後の課題
今後における紙・パルプ産業の総合的展望
付録あり