図書ショウワ ノウギョウ ギジュツ ハッタツシ000033373

昭和農業技術発達史 第1巻

サブタイトル1~10
農業動向編
編著者名
農林水産技術会議 編者
出版者
農林水産技術情報協会
出版年月
1995年(平成7年)7月
大きさ(縦×横)cm
22×
ページ
489p
ISBN
4540940767
NDC(分類)
610
請求記号
610/N96/1
保管場所
地下書庫和図書
内容注記
発売:農山漁村文化協会 各章末:引用・参考文献 参考文献・参考年表:p483~485
和書
目次

農業動向編 ―農業近代化と農業技術の展開―

第1章 わが国農業の近代化と農業技術の展開(総論)
はじめに
わが国農業近代化過程における昭和農業の特徴
農業の基本課題・基本問題の変化
―“貧しさからの解放”から“担い手喪失”の時代へ―
農業生産力の担い手の変遷
―自小作前進型農家から自作農,自立経営農家,
中核農家,地域農業の組織革新―
農業生産政策,農業経営政策の変遷
―補助金農政の展開と普及指導体制―
昭和農業の技術的展開とその担い手
昭和前半期の主題,増収技術の内容とその開発者
農業機械化の進展とその担い手
地域農業の組織化にかかわる経営技術の展開とその担い手

第2章 泰西農学の導入と近代農業技術の黎明
(昭和農業前史,明治~大正期)
はじめに
明治初期政府の勧農政策
種苗・病害虫・肥料などに関する事業
西洋農具の輸入と模造
官営試験機関の開設
明治前期の農法のうねり
農談会にみる老農たちの世界
(嫌い/好き)の作りまわし
外来としての老農・学士と在来の農民
土地相応の在地農法
農事試験場の設置と近代技術の胎動
わが国における近代農学の制度化
農事試験場の創設
農会の組織化
農業の地帯構成と技術普及
日本農業の動向と地帯的特徴
地主制の展開と農家経済
農業技術の発展と耕地整理事業

第3章 科学技術の定着と小農技術の端緒(昭和戦前期)
はじめに
昭和恐慌と農業・農政の動向
農業恐慌と農家経済
救農土木事業
救済更生計画と産業組合
米殻統制と増産政策
試験研究体制の整備と近代科学の導入
昭和農業研究の船出,農業研究の3つの「うねり」
「増産と拡大」のスローガンのもとに
科学との出会い
民間研究が燃えた時代
太平洋戦争の終結,技術革新の時代へ
多肥農法の進展と小農技術
水田作の動向
諸技術の展開過程
生産力の発展と中農標準化
商品作物の振興と生産の地域分化
昭和戦前期における農業展開の特徴
生産力の担い手と中農標準化

第4章 食糧危機の克服と高度経済成長の基礎づくり
(戦後農地改革期・復興期)
はじめに
戦後復興期・回復期の経済政策
この時期の農業政策の特徴
本章で取り扱う課題
戦後改革と生産力増強基盤の形成
敗戦後の食糧危機
農地改革による自作農の創設―新たな生産力主体の形成―
戦後開拓による農用地の拡大
自作農による農業生産力発展のための農政の展開
GHQと戦後研究体制
試験研究機関の再編整備に向けての動き
農業試験研究体制再編の具体化と普及体制新設の経過
農民創造技術の開花
農用資材,農業機械の開発研究
開発された農業技術の普及過程
農業改良助長法と普及期間の再編整備
民間組織による農業改良運動
新技術の普及の道すじ
増産意欲に燃えた戦後自作農
技術の担い手としての農民主体の変化
自作農家の経済の状況と階層の分化

第5章 高度経済成長と基本法農政のもとの農業
(1961~73年)
はじめに―高度成長期の農業技術発達の特質と背景―
日本経済の高成長と構造変化
基本法農政から総合農政への展開
農業技術発達の基本構造
労働市場の展開と省力偏進技術の登場
農業労働力の減少と構造政策の推進
高度経済成長前期における農村労働力の流出
―出稼ぎ型兼業―
高度成長後期における農村労働市場の形成
―地元通勤型兼業―
兼業深化と省力技術の普及
農産物需要の多様化と大規模の産地の形成
土地利用型農業と機械化技術の形成
稲作の技術革新と新しい稲作経営の形成
用排水改良から圃場整備事業への土地改良事業の転換
史上最高の大豊作を実現した集約的な稲作技術の展開
稲作中型機械化技術の確立と新しい経営主体の形成
草地改良と畜産多頭化技術の形成
はじめに
飼料の需給と畜産経営の多角化・専門化の進展
草地改良の進展と畜産的土地利用の展開
畜産における多頭化技術展開の内容
高度経済成長期における果樹技術革新の特質
はじめに
選択的拡大期における増収安定技術の展開
―果実消費の大衆化の中で―
労働力流出と経営規模拡大における省力技術の形成
消費の高級化と貿易自由化に対応する
品質管理技術への移行
持続的農業をめざした技術革新の展望
―環境保全技術の模索―
施設園芸技術とポストハーベスト技術の展開
はじめに
施設園芸の技術と経営の展開過程
ポストハーベスト技術の展開過程
日本産果実の海外輸出

第6章 農産物供給過剰下における農業技術の動向
(農産物過剰基調期)
はじめに
混迷する農業技術
多様化する農業技術
生産調整による作目転換
水田の汎用化と転換畑作技術
水稲転作と水田輸作技術
牛肉,柑橘の自由化と作目転換
地域農業の構造再編と高能率生産技術
集団転作と農地の集団化
大区画圃場整備
一筆管理から画面的管理へ
土地利用調整の制度整備
機械・施設の大型化,ハイテク化,標準化
農業経営の管理技術
環境と人にやさしい技術
技術の多様・高度化と技術革新
進展する高品質志向型栽培技術
ポストハーベスト技術
21世紀向けの革新技術の端緒を開く
技術革新の要請
進むバイオテクノロジー
環境科学の台頭

第7章 日本農業の経験を途上国へ(海外農業技術協力)
日本農業の経験の特質
西欧からみた明治初年の日本農業
途上国からみた日本農業の経験
日本の海外農業経験
海外農業への挑戦
日本の旧支配地での農業
日本の移住地農業
今後の海外農業技術協力
海外農業技術協力の経験
今後の海外農業技術協力

第8章 21世紀を展望して
国際化時代の農業と技術開発の視点
なぜ21世紀を問題にするのか
農業とは何か
人間の自然制御活動と生産力
農業技術開発と政策問題
「持続的開発」と日本農業
若干の展望
環境・自然生態系保全をめぐる諸問題
「工業化」から「環境保全」へのパラダイムの転換
農業生態系改変への引き金
農薬万能主義から総合防除へ―パラダイムの転換―
オイルショックと地力―耕地の生態学的認識―
「土づくり」と有機物還元
依然としてブラックボックスとして取り扱われる土壌
旧パラダイムの世界―土壌,その管理技術―
有機・自然農法の出現の背景
21世紀の最大の課題
むすび―21世紀の農の倫理―
近年の技術発展の特質
山積する未解明・未着手の重要課題
今後の発展方向―問われている“農の倫理”―

参考文献・参考年表
編集後記