朝日百科日本の歴史 11
近代Ⅱ
第一次世界大戦前後
◆帝国主義とデモクラシーの狭間で(松尾尊●・京都大学教授)
アジア大陸への侵出 (松尾尊●)
シベリア出兵と米騒動(松尾尊●)
三・一運動五・四運動(松尾尊●)
吉野作造 ●大正デモクラシーの軌跡(松尾尊●)
大正の東京計画と関東大震災
(石田頼房・東京都立大学教授/鈴木栄基・日本不動産研究所)
パリ講和会議からワシントン体制へ(斉藤孝・学習院大学教授)
美術の大正時代 -関根正二・竹久夢二・小出●重(酒井忠康・神奈川県立近代美術館)
第一次世界大戦下の日本経済 もう一つの高度成長(中村隆英・お茶の水女子大学教授)
〔コラム〕
20世紀の科学革命 相対性理論と量子論(戸田盛和・物理学者)
新聞の大正時代 大衆紙への転換(内川芳美・成蹊大学教授)
現代庶民生活の原型
◆「理想の家庭」と現実(大濱徹也・筑波大学教授)
「文化」への憧れ ●田園都市の幻想(大濱徹也)
成金、生活苦、安月給(千本秀樹・筑波大学助教授)
地方に生きる ●青年団の歩み(多仁照廣・敦賀女子短期大学教授)
都市下層と新中間層 ●家・家族・家庭(森岡清美・成城大学教授)
小林一三 -余暇の開発(津金沢聡広・関西学院大学教授)
青年の村づくり -埼玉県旧利島村に見る(宮内美枝・(財)日本青年館史編纂作業委員)
東京の暮らし -交通・宅地・工場・盛り場
ちゃぶ台のある風景-食文化の移り変わり(熊倉功夫・筑波大学助教授)
〔コラム〕
「花嫁学校」の創立-家庭と職業の間で(大濱徹也)
浅草と千日前 (守屋毅・国立民族学博物館助教授)
大正の文化住宅(藤森照信・東京大学助教授)
財閥・恐慌・社会運動
◆世界恐慌と日本 (中村政則・一橋大学教授)
財閥の確立と展開 (春日豊・名古屋大学助教授)
労働運動の発展と変質(西成田豊・一橋大学助教授)
小作争議と農民組合 (森武麿・駒澤大学教授)
マルクス主義の衝撃 ●無産文化運動(赤沢史朗・立命館大学助教授)
〔コラム〕
昭和金融恐慌裏面史 -東京渡辺銀行の倒産(中村政則)
争議の中の女性たち -山梨・落合村(大門正克・大月短期大学助教授)
農本主義と日本主義 (渡辺新・白梅学園短期大学講師)
水平社と松本治一郎 -荊冠旗のもとに(黒川みどり・国士舘大学講師)
労働運動 日本とアメリカ(アンドルー・ゴードン・デューク大学助教授)
政党政治と軍部
◆政党政治の功と罪 (雨宮昭一・茨城大学教授)
政党政治の時代 (坂野潤治・東京大学教授)
地方利益と政党の勢力拡大(伊藤之雄・京都薬科大学講師)
統帥権と軍部 ●ファシズムへの道(雨宮昭一)
在郷軍人会 ●地方政治と軍事(雨宮昭一)
軍縮下の軍備競争 (山田朗・東京都立大学助手)
〔コラム〕
中野正剛と星島二郎 (波田永実・明治大学大学院)
天皇大権と政党内閣制 (増田知子・東京大学助手)
ドイツ参謀本部と日本陸軍(大江志乃夫・茨城大学教授)
内務班の論理 (神島二郎・立正大学教授)
都市と原郷 近代化への問い
◆「内なるもの」の模索と発見 (鹿野政直・早稲田大学教授)
流民たちの「怨恨」 (成田龍一・東京外国語大学助教授)
「常民」の発見 ●柳田国男の民俗学(後藤総一郎・明治大学教授)
原郷への思慕 ●「文明」を照らしだす思索(鹿野政直)
村はどこへ行く ●故郷の変貌 (鹿野政直)
柳宗悦のインターナショナリズム(高崎宗司・津田塾大学助教授)
マルクス主義と原郷 中野重治の「転向」(杉野要吉・早稲田大学教授)
〔コラム〕
宮本常一の道程 柳田民俗学を超えて(米山俊直・京都大学教授)
小共同体の夢(鹿野政直)
中国との戦争
◆目的と展望を欠いた侵略戦争(石島紀之・茨城大学教授)
全面戦争へ ●盧溝橋の銃声(石島紀之)
戦線の行き詰まり ●国内体制の戦時化(石島紀之)
破綻した占領地経済 ●“通貨戦”の敗北(小林英夫・駒沢大学教授)
“総力戦”構想の挫折(小林英夫)
〔コラム〕
上海-アジア最大の「西洋」(古廐忠夫・新潟大学教授)
満州への農業移民 (岡部牧夫・フリーライター)
ジャーナリズムと大衆文化
◆ペンを曲げたジャーナリズム(山本明・同志社大学教授)
マス・コミの発達と変遷(山本明)
ラジオの登場 ●大衆文化の興隆(藤竹暁・学習院大学教授)
十五年戦争と新聞 ●言論の責任(高崎隆治・戦時史研究家)
戦時下の婦人・児童雑誌(山中恒・作家)
講談社・岩波・文藝春秋 -出版界の三つの流れ(山口功二・同志社大学教授)
封殺された事実 ニュース映画(江藤文夫・成蹊大学教授)
〔コラム〕
あるジャーナリストの肖像 -桐生悠々の人と仕事(門奈直樹・立教大学教授)
アメリカの大衆ジャーナリズム -一九二〇年代(亀井俊介・東京大学教授)
飛行機・車・船 科学技術の原型
◆大量・高速輸送を目ざして(山田慶兒・京都大学人文科学研究所教授)
空間を移動する容器(山田慶兒)
船 ●未知と文明の世界へ(山田慶兒)
車 ●道路交通と鉄道(山田慶兒)
飛行機 ●夢と戦争と一つの世界(山田慶兒)
世界一の技術 日本船舶史(石渡幸二・海人社)
米国産から純国産へ 日本自動車史(高岸清・自動車評論家)
神風号とゼロ戦 日本飛行機史(佐貫亦男・航空評論家)
〔コラム〕
民間の手作り飛行機(佐貫亦男)
「大東亜共栄圏」
◆一千万人の“戦場”(吉沢南・茨城大学助教授)
日本民衆の見た「大東亜共栄圏」(吉見義明・中央大学教授)
構想と統治政策(吉見義明・吉沢南)
アジア民衆にとっての「大東亜共栄圏」(吉沢南)
「皇軍」意識からの離脱-八路軍の捕虜になった兵士(吉見義明)
「共栄圏」のなかの惨劇(岡部牧夫・フリーライター)
〔コラム〕
消えていった女たち-朝鮮人従軍慰安婦(富山妙子・画家)
沖縄出身兵士のアジア体験(石原昌家・沖縄国際大学教授)
ベトナムの二つの村と日本兵(吉沢南)
太平洋戦争
◆世界経済危機から世界戦争へ(三宅正樹・明治大学教授)
海戦 ●東条内閣の成立 (三宅正樹)
真珠湾への道(三宅正樹)
撃ちてし止まむ ●銃後の生活(三宅正樹)
進攻と「転進」 ●マレー沖からサイパンまで(三宅正樹)
開戦時の日米の経済力(中村隆央・お茶の水女子大学教授)
軍人が作った教科書 (山中恒・作家)
戦時下の社会「改革」-“革新官僚”の思想(筒井清忠・奈良女子大学教授)
〔コラム〕
東条の独裁体制(三宅正樹)
1945年の世界
◆二つの終わりと始まりと(樺山紘一・東京大学助教授)
ファシズムの台頭 (木村靖二・立教大学教授)
第二次世界大戦 ●ヨーロッパの戦い(木村靖二)
アジアの植民地解放(矢野暢・京都大学教授)
〔コラム〕
ナチスに消された村 虐殺のリディチェ(木村靖二)
「狂乱の二〇年代」 -アメリカの繁栄(木村靖二)
スペイン内戦-ファシズムとの対決 (木村靖二)
反ユダヤ主義とシオニズム (木村靖二)