朝日百科日本の歴史 2
推古朝から壬申の乱へ
◆激動の世紀の東アジアと倭国
(早川庄八・外古屋大学教授)
朝鮮三国の動乱 ●大陸と日本1
(武田幸男・東京大学教授)
聖徳太子の時代(青木和夫・お茶の水女子大学教授)
大化の改新とは(早川庄八)
白村江の戦い ●大陸と日本2
(鈴木靖民・国学院大学教授)
壬申の乱 ●天皇権力の絶対化
(鎌田元一・京都大学助教授)
〔コラム〕
冊封体制―中華と周縁 (武田幸男)
氏姓制度―うじとかばね (青木和夫)
前期難波宮の発掘 (中尾芳治・大阪市文化財協会)
「改新の詔」批判 (早川庄八)
「大王」から「天皇」号へ(鎌田元一)
仏教受容と渡米文化
◆仏法と王法―「日本」の誕生
(林屋辰三郎・前京都国立博物館館長)
東アジアの宗教的環境(上田正昭・京都大学教授)
仏教の伝来と受容 (林屋辰三郎)
神と仏の習合 (上田正昭)
渡来の文化と技術 (上田正昭)
〔コラム〕
現世利益の祈り 道教の日本的展開
(下出積興・明治大学教授)
聖王即位年と仏教公伝年
(松本裕美・東京女学館短期大学教授)
伊勢神宮のなりたち(上田正昭)
秦氏の信仰 (上田正昭)
暦と年号・度量衡
◆メートル法と「国粋主義」
(山田慶兒・京都大学人文科学研究所教授)
自然を測る ●アナログ型からディジタル型へ
(山田慶兒)
時間を測る ●国家と暦と時刻 (山田慶兒)
空間を測る ●度量衡と身体・労働・規範(山田慶兒)
標準化と国家の統一 ●権力と民衆、科学と祭り
(山田慶兒)
身体尺と生活空間(戸沼幸市・早稲田大学教授)
〔コラム〕
生物時計―生きのびるための仕組み
(千葉喜彦・山口大学教授)
世界最古の統一度量衡制(川原秀城・岐阜大学助教授)
元号―律令国家の遺制 (後藤四郎・元正倉院事務所長)
メートルを定める (高田誠二・北海道大学教授)
平城遷都と律令
◆制度と機構をもつ国家として
(狩野久・文化庁主任文化財調査官)
平城京造営 (狩野久)
不比等と大宝律令(狩野久)
法と制度の実際 (狩野久)
地方支配 ●郡家と国府(佐藤宗諄・奈良女子大学教授)
中国の古代都市 (町田章・奈良国立文化財研究所)
半布里村の戸籍から(八賀晋三・三重大学教授)
〔コラム〕
女帝の世紀 (佐藤宗諄)
条里制とその復元(千田稔)
記紀の世界 神話と歴史のあいだ
◆「古事記」に聞く古代の声
(阪下圭八・東京経済大学教授)
起源・命名・神話 ●古事記の語り口(阪下圭八)
アマテラスとスサノオ ●高天原とは何か(阪下圭八)
ヤマトタケル ●英雄伝説の世界(阪下圭八)
祭り・饗宴・歌垣 ●遊芸の源流
(武藤武美・神奈川県立多摩高校教諭)
国引き神話 (武藤武美)
オモロの世界(山下欣一・鹿児島経済大学教授)
〔コラム〕
稗田阿礼と太安萬侶(武藤武美)
歴史と記紀神話 (大隅和雄・東京女子大学教授)
宮都の生活と地方
◆奈良の都の七十四年
(坪井清足・前奈良国立文化財研究所所長)
宮都とある下級役人 (田辺征夫・奈良国立文化財研究所)
平城宮の内側 (上野邦一・奈良国立文化財研究所)
貴族たちの生活と心情(鬼頭清明・東洋大学教授)
伏廬の曲廬の内に ●ムラの暮らし
(桑原滋郎・東北歴史資料館)
想像復元 朱雀門の朝 (田辺征夫)
コラム
古代造兵廠遺跡か? 茨城県鹿ノ子C遺跡をめぐって
(坪井清足)
“隠伎国木簡”から(佐藤信・文化庁記念物課)
税・交易・貨幣
◆「互酬」「無縁の物」の原理から
(網野善彦・神奈川大学短期大学部教授)
調庸制から交易制へ ●律令税制と流通経済
(栄原永遠男・大阪市立大学教授)
和同開珎の誕生 ●律令国家と銭貨(栄原永遠男)
年貢と「自由」(網野善彦)
世界史のなかの税 ●中国・唐代
(愛宕元・京都大学助教授)
●イスラム社会
(佐藤次高・東京大学助教授)
●西欧中世
(魚住昌良・国際基督教大学教授)
呪物としての古代銭貨●発掘事例から(栄原永遠男)
虹と市 ●神との交歓・人との交換
(勝俣鎮夫・東京大学教授)
〔コラム〕
生きている石貨 ヤップ島の儀礼と交換
(牛島巌・筑波大学教授)
「富本銭」の発見
(舘野和己・奈良国立文化財研究所所員)
国家儀礼と納税 ジャワのグレベッグ
(宮崎恒二・東京外語大学
アジア・アフリカ言語文化研究所助手)
占い・託宣・聖所での夢
◆判断や予知を神にあおぐ (小松和彦・大阪大学助教授)
女の霊力 ●ヒメ・ヒコ制の終焉(小松和彦)
吉野の鮎 ●わざうた・天文遁甲の術
(阪下圭八・東京経済大学教授)
聖所での夢 (小松和彦)
卜占と陰陽道・密教(小松和彦)
〔コラム〕
「易」と占い(山田慶兒)
卜部と陰陽寮(小坂真二・陰陽道研究家)
星とその子ら ヨーロッパからの視点(阿部謹也)
古代ギリシャの神癒と神託(馬場恵二・明治大学教授)
正倉院宝物と万葉の歌
◆正倉院と万葉集―ふたつのタイムカプセル
(東野治之・大阪大学助教授)
遣唐使 ●その使用と実態(東野治之)
唐経由の世界性 ●正倉院の宝物1(東野治之)
香料と薬の道 ●正倉院の宝物2(東野治之)
万葉の歌 ●庶民の心情・貴族の感性(東野治之)
新羅使と渤海使(東野治之)
正倉院の西方起源文様
(井上善晴・奈良国立博物館考古室長)
万葉を彩る色
(松本宗久・文化庁文化財保護委員会協力者)
コラム
杵島の歌垣―楽飲み歌ひ舞ひ
(小島美子・国立歴史民俗博物館教授)
正倉院の薬物と香料(米田該典・大阪大学助教授)
大仏建立と八幡神「鎮護国家」とその行方
◆政治理念と現実の矛盾を越えて
(佐藤宗諄・奈良女子大学教授)
聖武天皇と光明 ●鎮護国家への途 (佐藤宗諄)
国分寺と大仏開眼(堀池春峰・奈良大学教授)
八幡神と神仏習合(村山修一・愛知学院大学教授)
転変する政局 ●仲麻呂と道鏡の時代(佐藤宗諄)
造仏司と造東大寺司
(栄原永遠男・大阪市立大学助教授)
百万塔と陀羅尼経の謎
(鬼頭清明・奈良国立文化財研究所)
〔コラム〕
病いと恐れと天平文化 (新村拓・北里大学講師)
行基 その活動の足どり(栄原永遠男)
律令下の寺領荘園 (栄原永遠男)
750年の世界
◆三つの世界宗教文化圏の定着(礪波護・京都大学教授)
イスラム世界の発展(湯川武・慶応大学教授)
東欧世界の形成 ●ビザンティン帝国
(井上浩一・大阪市立大学助教授)
フランク王国 ●中世的西欧の形成
(森本芳樹・九州大学教授)
隋唐時代の社会と文化(礪波護)
〔コラム〕
コルドバ アンダルシアのイスラムの拠点(湯川武)
渤海 黒貂の国と日本(小谷仲男・富山大学教授)
ビザンティン芸術(井上浩一)
歴史地図 750年前後の世界
(佐原康夫・京都大学人文科学研究所助手)