戦前昭和ナショナリズムの諸問題
一 大東亜戦争下における枢密院の機能
はじめに
開戦まで
開戦
大東亜省設置
戦局の悪化
結び
二 石原莞爾と最終戦争論
はじめに
石原の思想形成
世界最終戦争の性格
最終戦争論の破綻
石原と日蓮宗
三 戦争指導の整合性について
はじめに
戦争泥沼化の原因
徐州作戦構想の破綻
戦争指導の一貫性
四 皇道派の精神構造
はじめに
日本的集団主義の特性
荒木軍政
人事
軍備
対外政策
統制派
統制派の性格
統制派の対外政策
皇道派の挫折
五 原初皇道派の形成
宇垣軍縮
上原閥の内部矛盾
本庄繁
支那時局策
軍事思想
武藤信義および鈴木貞一
宇垣一成
結び
六 北一輝試論
はじめに
北の私行
北と軍部
はじめに
海軍
陸軍一
陸軍二
宮中層
宮中層1
宮中層2
『北日記』等
『北日記』等1
『北日記』等2
『北日記』等3
北と愛国心
北とロマン主義
北と社会主義
北と「法華経」
北の本質
二・二六事件と北
北と君側の奸
七 大川周明試論
はじめに
大川思想のルーツ
大川と宗学
大川とイスラーム
大川とインド革新思想
大川と岡倉天心
汎アジア思想
八 大川周明と日本精神
はじめに
大川における日本精神
大川周明の思想の原点
日本精神史の一大系譜
岡倉天心と大川周明
大川『日本二千六百年史』
同書の性格
問題点
近世
近代
戦後
九 松岡外交の挫折
はじめに
日米交渉の本質
前提
あやしげな一座
両神父の本質
松岡外相訪欧
松岡外相の失脚
松岡の怒り
松岡の抵抗
失脚
松岡外相の結論
平和性と策謀性
多極性
十 雪嶺短観
はじめに
雪嶺の宇宙論及びその他
宇宙論
ティヤール・ド・シャルダン宇宙観との比較
雪嶺の宗教論
雪嶺の国家有機体説
雪嶺有機体説の変遷
徳富蘇峰の有機体説
雪嶺・蘇峰のアングロサクソンおよび赤化観
雪嶺の人物評価
政治家・政治論
文学者・その他
まとめ
日米開戦まで
日米戦争
十一 大東亜戦争前後におけるリベラル知識人の動揺
はじめに
西田哲学的拠点
西田哲学と場
場の振動
近代の超克
超克論の問題
超克論の矛盾
京都学派の主張と動揺
小林秀雄と西田哲学
純粋経験
観の相似
行為的直感
絶対矛盾的自己同一
小林における場の動揺
三木清
ゲセルシャフトとゲマインシャフト
東亜共同体論の空虚性
三木清の場の震動
保田興重郎
ルサンチマン
発想と系譜
イロニイ
崇高な悲劇
保田と小林
保田における場の動揺
まとめ
迫りくるもの
京都学派と三木清
小林と保田の戦後
索引
事項索引
人名索引