戦前期社会事業基本文献集 18
社会問題救恤十訓
第一章 救恤の普及を要す
為政の任務
發政先四民無告者
保赤の大御心
救済と慈善
公貧と私貧
独逸の救貧制度
各国の救済費
我が救済事業の現況
支那の救済事業
畸形団体の成立
第二章 濫與を慎む可し
窮民の意義
査賑難
個別救済
エルベルフェルド式の大要
濫與は罪悪なり
布施の禁止
非乞食同盟会
乞食の取締
乞食の権利
第三章 共済義務の励行を要す
法律上又は道徳上の共済義務
市町村と居住民
共済の古制
室鳩巣の六直諭絎義
三浦梅園の慈悲無尽講
地方に於ける救済
隣保相助
誤れる孤児救済
寄付金募集に対する警告
美なる主従関係
慈恵病院は高等民の保護機関に過ぎず
細民住宅
社会問題解決の鍵
扶養義務の励行
当事者懈怠の実例
第四章 救済は根本的なるを要す
病源の杜絶
医薬と飯米
貧困の原因
収入の問題に非ずして支出の問題なり
下層社会浪費の事実
主婦の教訓
家庭の改良
失業の救済
居住難
第五章 救済に馴れしむ可らず
質素簡僕
貧民長屋
無料宿泊
権衡論に対する注意
救済は漏斗形なるべし
児童保護の経営
誤れる院外保護
外人経営の育児事業
院的保護と家庭保護
原則の誤解
労作の必要
恩恵の下にも不自由あるを自覚せしめよ
第六章 当事者其人を得ることを要す
荒政首言得入難
当事者の資格
資金難
救済の共倒れ
斯業の危機
権威と神聖
斯業無冠の王者
寄付金は感謝税なり
斯業と資産家
斯業と宗教家
斯業と婦人
婦人問題の解決
救済の三尊
第七章 救済は目的にして手段に非らず
亦有仁義而巳矣
救済と忠孝
物質的時代思潮
為政家の誤解
聖旨炳としての日星の如し
国利民福は斯業の副産物のみ
泰西の救済史
主客顛倒
失敗の段鑑
済と利とは氷炭相容れず
公益と私利
第八章 救済は敏活なるを要す
救饑如救溺
形式本位
官應風の中毒
当局信任の必要
法人組織奨励の是非
因里設廠
巡回病院
駐在看護婦
程度の軽重と必要の有無
感化の秘訣
我が感化法の不備
ユーゴーの格言
荒政不可用在官人
公設と私営の差異
第九章 救済は至誠を以て一貫すべし
金と物と労働
玉を抱て罪あり
金を與るの弊
救済の時代傾向
與へると貸すと
以工代賑
働かざる者は飢へざるべからず
同情の至心
冷かなる鉄の如し
差別観
救済を救済するの奇観
至心一貫
第十章 廉恥心を保全す可し
我が窮民の特色
聖訓
廉恥心破壊の実例
與へて心之を耻とす
施米式又は供養式
慰籍の必要
陰徳は斯業の本領
婦人の助力を必要とする所以
寄贈米の処分