満洲慟哭

１　二つの国の間
侵略の落とし子
悲憤の訴え
朋友再会
高兄弟
２　故郷喪失者
屈折の青春
胸襟をひらいて
不幸な時代への認識
３　関東軍独走
満洲占有の好機
張作霖爆殺
武力抗争にいたらず
関東軍への嫌疑
満洲事変
戦火の満洲
４　排日の光景
日本人不是人
公開処刑
忘れ得ぬ嘲笑
疑惑の芽生え
『打倒日本』
５　侵略の波紋
大杉栄扼殺
満洲と甘粕正彦
「屯墾軍」構想
無知無謀
理想と現実
土竜山事件
６　異郷の土
鍬の戦士
プロレタリア作家の謎
葉山嘉樹の死
７　具島兼三郎の警鐘
憂国の闘士
国の病いを診よ
日独伊三国同盟
参謀の頭を切り替えろ
泥沼に入った戦局
８　太平洋戦争への道
決め手のない戦い
山本五十六の意見
ドイツ破竹の進撃
勝敗の鍵は石油
参謀本部の独断的観測
９　祖国の存亡に臨み
政治意識の目覚め
踏み荒らされた学園
建国神廟鎮座祭
東北抗戦機構
権力悪をあばく
王宏文逮捕
１０　相次ぐ検挙
いわれなき蔑視感情
左翼前歴者の登用
興農合作社事件
調査部の命脈つきる
１１　烈風に耐えぬき
留置場につながれて
イタリア降伏
続出する獄死者
死の淵を覗く
獄中の電報通信
具島と王の友情
１２　抵抗の群像
中共遊撃隊
草根木皮
二人の日本人
哀泣の終生
１３　はるか遠き日々
靖国神社問題
糖葫芦
悪夢の残照
１４　死線を乗り越え
運命の日
三頭政治下の鞍山
馬賊に身を投じ
満洲に腰を据え
五時に全員銃殺
１５　過去をひきずって
佐々木幹夫の戦後
消息を絶った兄
生きるために
母の夢
１６　死・さまざま
甘粕の自決
被害者の怨恨
三百人自爆の危機
しのぶ命
１７　大地に哭す
矯正輔導院
比類なきむごさ
日本のアウシュビッツ